LP(ランディングページ)とは?目的・種類・作成手順を解説

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/17

なぜLPがWebマーケティングで重要なのか

Web広告を運用しているのに思うようにコンバージョンが獲得できない...そんな悩みを抱えているマーケティング担当者は少なくありません。

実は、広告のクリック率が高くても、遷移先のページ(ランディングページ)の質が低いと、せっかくの訪問者を取り逃がしてしまいます。逆に、LPを最適化することで、同じ広告予算でもコンバージョン率が2倍、3倍になることも珍しくありません。

この記事では、LP(ランディングページ)の基本概念から制作手順、改善手法まで、実務で使える知識を体系的に解説します。

この記事のポイント:

  • LPはコンバージョン獲得に特化した縦長の1ページ構成のWebページ
  • ファーストビューでターゲットが求める情報を明確に提示することが最も重要
  • 制作費用の相場は平均55.4万円、中央値40万円(価格帯別にサービス内容が異なる)
  • A/BテストとヒートマップでPDCAを回し、継続的に改善することが成果につながる
  • 2024年はAIパーソナライゼーションと動画活用がトレンド

LP(ランディングページ)の基礎知識

(1) LPの定義:広義と狭義の違い

LP(ランディングページ)には、実は2つの意味があります。

広義のLP: Web広告や検索結果から訪問者が最初にアクセスするページ全般を指します。ホームページのトップページや商品詳細ページなど、どのページでも「最初の着地点」であればLPと呼べます。

狭義のLP: コンバージョン獲得に特化した縦長レイアウトのページを指します。一般的にWebマーケティングで「LP」と言う場合は、この狭義のLPを意味することが多いです。

この記事では、狭義のLP(コンバージョン特化型)を中心に解説します。

(出典: LISKUL「ランディングページ(LP)とは?10分でわかるLPの目的・メリット・作り方」

(2) LPとホームページの役割の違い

LPとホームページ(Webサイト)は、目的と構造が大きく異なります。

LPの特徴:

  • 目的: コンバージョン獲得に特化(購入、資料請求、問い合わせなど)
  • 構造: 縦長の1ページ完結型、他ページへのリンクを最小限に
  • 情報量: 必要な情報を1ページに集約、スクロールで読み進める設計
  • 訴求: ターゲットを絞り込み、特定の行動を促す

ホームページの特徴:

  • 目的: 情報提供・ブランディング・SEO
  • 構造: 複数ページで構成、グローバルナビゲーションで回遊を促す
  • 情報量: 網羅的な情報を複数ページに分散
  • 訴求: 幅広いユーザーに対応、様々な情報ニーズに応える

Web広告と連携してコンバージョンを獲得したい場合は、ホームページではなくLPを用意することが推奨されます。

(3) LPの基本構成要素(ファーストビュー・ボディ・CTA)

LPは一般的に3つのエリアで構成されます。

1. ファーストビュー(First View)

ページを開いた瞬間に表示される最初の画面です。訪問者は3秒以内に「このページは自分に関係があるか」を判断すると言われており、ファーストビューが離脱率を左右します。

含めるべき要素:

  • キャッチコピー(ターゲットの課題を端的に表現)
  • メインビジュアル(商品・サービスのイメージ画像)
  • CTAボタン(「資料請求」「無料相談」など)
  • 権威付け要素(導入実績、受賞歴など)

2. ボディ(Body)

ファーストビューの下に続く本文エリアです。訪問者の疑問や不安を解消し、コンバージョンへの納得感を醸成します。

含めるべき要素:

  • 課題の共感(ターゲットが抱える悩みを言語化)
  • ソリューション提示(商品・サービスの特徴)
  • メリット・ベネフィット(導入効果)
  • 実績・事例(導入企業の声、データ)
  • 料金プラン(価格の透明性)
  • よくある質問(FAQ)

3. CTA(Call To Action)

訪問者に具体的な行動を促すボタンやフォームです。LPの最終目標はこのCTAのクリック・送信です。

効果的なCTAの条件:

  • 視認性が高い(目立つ色・大きさ)
  • 行動が明確(「今すぐ資料請求」「無料で相談する」)
  • 複数箇所に配置(ファーストビュー、ボディの途中、最後)

(出典: LISKUL「【完全保存版】ランディングページの作り方と成果につなげるコツを紹介」

成果につながるLP制作の7ステップ

LPを制作する際は、デザインよりも先に戦略設計を行うことが重要です。以下の7ステップで進めることが推奨されます。

(1) 目的・ターゲット・訴求ポイントの明確化

制作を始める前に、以下の3点を明確にします。

目的の設定:

  • 資料請求を獲得したいのか
  • 商品購入を促したいのか
  • 無料相談の申し込みを増やしたいのか
  • セミナー参加者を集めたいのか

目的によってLPの構成やCTAの文言が変わります。

ターゲットの明確化:

  • 誰に向けたLPなのか(業種、役職、課題)
  • ターゲットが抱える課題は何か
  • どんな情報を求めているか

ターゲットが明確でないと、誰にも刺さらないLPになってしまいます。

訴求ポイントの整理:

  • 競合と比較した際の強みは何か
  • ターゲットにとって最も魅力的なベネフィットは何か
  • どんな実績・権威性があるか

訴求ポイントが不明確だと、訪問者は「他社と何が違うのか」が分からず、コンバージョンに至りません。

(2) 構成案の作成とワイヤーフレーム設計

目的・ターゲット・訴求ポイントが決まったら、LPの構成案を作成します。

構成案の例(BtoB SaaS向けLP):

  1. ファーストビュー(課題共感型キャッチコピー + CTA)
  2. 課題の提示(ターゲットが抱える悩みを3-5個列挙)
  3. ソリューション提示(商品・サービスの概要)
  4. 3つの特徴(他社と差別化できるポイント)
  5. 導入効果(具体的な数値・事例)
  6. 導入企業の声(ロゴ + 導入実績)
  7. 料金プラン(3段階のプラン比較表)
  8. よくある質問(FAQ 3-5問)
  9. CTA(最終的な行動喚起)

構成案ができたら、ワイヤーフレーム(配置図)を作成します。PowerPointやFigma、Adobe XDなどのツールで、各要素の配置を可視化します。

(3) デザイン・コーディング・公開の流れ

ワイヤーフレームができたら、デザインとコーディングに進みます。

デザインのポイント:

  • ターゲット企業のトンマナ(トーン&マナー)に合わせる
  • 視線の流れを意識したレイアウト(Z型、F型)
  • モバイル対応(レスポンシブデザイン)
  • 読み込み速度の最適化(画像の圧縮)

コーディング:

  • HTML/CSS/JavaScriptで実装
  • ノーコードツール(STUDIO、ペライチ、Wix等)も選択肢
  • Googleアナリティクス等の計測タグを設置

公開前のチェック:

  • 各デバイス(PC、スマホ、タブレット)で表示確認
  • フォームの動作テスト
  • リンク切れチェック
  • 表示速度測定(PageSpeed Insights等で確認)

公開後は、効果測定とPDCAサイクルを回して継続的に改善していきます。

(出典: LISKUL「【完全保存版】ランディングページの作り方と成果につなげるコツを紹介」

LP制作の費用相場と外注・内製の判断基準

(1) 価格帯別のサービス内容(10万円以下〜60万円以上)

LP制作を外注する場合、費用相場は以下の通りです。

調査データ:

  • 平均費用: 55.4万円
  • 中央値: 40万円
  • 約75%が60万円以下

(出典: Web幹事「LP(ランディングページ)の制作費用と料金相場を徹底解説」

価格帯別のサービス内容:

10万円以下:

  • テンプレートを使用したデザインのみ
  • 戦略設計やコンサルティングは含まれない
  • 納期は1-2週間程度
  • ノーコードツールで制作されることが多い

10万円〜30万円:

  • オリジナルデザインの制作
  • 基本的なコンテンツ構成の提案
  • レスポンシブ対応
  • 納期は2-4週間程度

30万円〜60万円:

  • 戦略設計込み(ターゲット分析、競合調査、訴求ポイント設計)
  • オリジナルデザイン + 高品質なコーディング
  • Googleアナリティクス等の計測設定
  • 納期は1-2ヶ月程度

60万円以上:

  • 本格的なマーケティング戦略設計
  • 公開後の改善サポート(A/Bテスト、LPO)
  • 広告運用との連携サポート
  • 納期は2-3ヶ月程度

予算を決める際は、「デザインだけで良いのか」「戦略設計も必要なのか」を明確にすることが重要です。

(2) 外注と内製のメリット・デメリット比較

LP制作を外注するか、自社で内製するかは、予算とリソース次第です。

外注のメリット:

  • プロの戦略設計・デザインが得られる
  • 自社リソースを使わずに済む
  • 最新のトレンドや事例を反映できる
  • 短期間で高品質なLPが完成する

外注のデメリット:

  • コストがかかる(平均40-55万円)
  • 修正に時間がかかる(都度依頼が必要)
  • 社内にノウハウが蓄積されにくい

内製のメリット:

  • コストを抑えられる(ツール利用料のみ)
  • 修正が迅速にできる
  • 社内にノウハウが蓄積される
  • A/Bテストを自由に実施できる

内製のデメリット:

  • 戦略設計のスキルが必要
  • デザイン・コーディングの工数がかかる
  • 初期のクオリティが外注より低い可能性

判断基準:

  • 予算30万円以上あるなら、戦略設計込みの外注を推奨
  • 予算が限られている場合や、継続的にLPを作成する場合は内製も選択肢
  • ノーコードツール(STUDIO、ペライチ、Wix等)を使えば、コーディング不要で内製可能

最初は外注でプロの構成を学び、2本目以降は内製に切り替える企業も多いです。

LPO(ランディングページ最適化)の実践手法

LPは公開して終わりではありません。効果測定と改善(LPO: Landing Page Optimization)を継続的に行うことで、コンバージョン率が大きく向上します。

(1) A/Bテストによる効果検証の進め方

A/Bテストとは、2つのバージョンのLPを比較して、どちらがより高いコンバージョン率を達成するかを検証する手法です。

A/Bテストの進め方:

  1. 仮説を立てる

    • 「ファーストビューのキャッチコピーを変更すると、CVRが向上するのではないか」
    • 「CTAボタンの色を赤から緑に変えると、クリック率が上がるのではないか」
  2. テスト対象を決める

    • 一度に複数の要素を変更すると、何が効果を生んだのか分からなくなるため、1つずつテストする
    • 優先度が高い要素: ファーストビュー、CTAボタン、価格表示
  3. ツールを使って実施

    • Google Optimize(無料)
    • Optimizely(有料、高機能)
    • VWO(有料)
  4. 統計的有意性を確認

    • 一定のサンプル数(訪問者数)が必要
    • 通常、各バージョンに100CV以上のデータがあることが望ましい
  5. 勝者を採用し、次のテストへ

    • 効果があったバージョンを本番環境に適用
    • 次の改善ポイントでA/Bテストを繰り返す

小規模な改善でも、1-2週間で効果が確認できることが多いです。

(出典: ニジボックス「LPOとは?コンバージョンを最大化させるLP改善手法を解説!」

(2) ヒートマップを活用したユーザー行動分析

ヒートマップとは、ユーザーのクリック位置やスクロール深度を可視化するツールです。LPのどこがよく見られているか、どこで離脱しているかが一目で分かります。

主なヒートマップの種類:

1. クリックヒートマップ

  • ユーザーがクリックした場所を色で表示
  • CTAボタン以外の場所がクリックされている場合、デザインの見直しが必要

2. スクロールヒートマップ

  • ページのどこまでスクロールされたかを表示
  • 50%のユーザーが到達していないエリアは、構成を見直す必要がある

3. アテンションヒートマップ

  • ユーザーが長く滞在したエリアを表示
  • 重要な情報が読まれているか、逆に不要な要素が注目を奪っていないかを確認

代表的なヒートマップツール:

  • Mouseflow(有料、多機能)
  • Hotjar(無料プランあり)
  • Microsoft Clarity(完全無料)

ヒートマップで得られたデータをもとに、ファーストビューの改善やCTAボタンの配置変更を行うことで、CVRが向上します。

(3) 2024年のLPトレンド(AI・動画・UGC)

2024年のLP制作では、以下のトレンドが注目されています。

1. AIパーソナライゼーション

訪問者のニーズに合わせて、動的にコンテンツを変更する手法です。

  • 初回訪問者には基本情報を表示
  • 再訪問者には具体的な導入事例を表示
  • 特定の広告経由の訪問者には、その広告に関連した訴求を強調

AIパーソナライゼーションを導入することで、CVRが1.5倍〜2倍になる事例もあると言われています。

2. ファーストビューでの動画活用

静止画ではなく、ファーストビューに動画を配置することで、訪問者の関心を引きつけます。

  • 商品デモ動画(30秒〜1分)
  • 導入企業のインタビュー動画
  • アニメーションで訴求ポイントを表現

動画を使うことで滞在時間が伸び、CVRが向上する傾向があります。ただし、読み込み速度が遅くならないよう最適化が必要です。

3. UGC(ユーザー生成コンテンツ)の活用

UGCとは、レビュー、口コミ、体験談など、ユーザーが生成したコンテンツです。

  • 導入企業の担当者インタビュー
  • SNS上でのポジティブな投稿の引用
  • 実際の利用画面のスクリーンショット

UGCは「企業が言っていること」ではなく「実際に使った人の声」として信頼性が高く、購買意欲を後押しします。

(出典: 株式会社DEAP「コンバージョン爆上げ!2024年最新のLP制作トレンドと取り入れるべき戦略」

ただし、これらのトレンドは技術的要件が高く、導入コストと効果のバランスを検討する必要があります。まずは基本的なLP制作とLPOのPDCAサイクルを確立してから、トレンドの導入を検討することが推奨されます。

まとめ:成果を出すLPに必要な3つの条件

LP(ランディングページ)は、Web広告と連携してコンバージョンを獲得するための重要な施策です。成果を出すLPには、以下の3つの条件が必要です。

1. 戦略設計が明確であること

  • 目的・ターゲット・訴求ポイントを明確にする
  • デザインよりも先に構成案を作成する
  • ファーストビューでターゲットが求める情報を提示する

2. 適切な予算とリソースを確保すること

  • 戦略設計込みで外注する場合は30万円以上の予算が望ましい
  • 内製する場合は、ノーコードツールを活用する
  • 継続的に改善するためのリソースを確保する

3. PDCAサイクルを回すこと

  • 公開後はA/Bテストとヒートマップで効果検証
  • CVR、滞在時間、クリック率を定期的に確認
  • 小さな改善を積み重ねることで、CVRが2倍、3倍になる

次のアクション:

  • 自社のLP制作の目的を明確にする
  • 予算と内製・外注の方針を決める
  • 複数の制作会社から見積もりを取る(外注の場合)
  • ノーコードツールの無料プランで試作してみる(内製の場合)
  • 公開後はGoogleアナリティクスで効果測定を開始する

LPは「作って終わり」ではなく、継続的に改善していくことが重要です。小さな改善を積み重ねて、自社のコンバージョン獲得を最大化していきましょう。

※この記事の情報は2025年1月時点のものです。LP制作の費用や最新トレンドは変動する可能性があるため、公式サイトや制作会社で最新情報をご確認ください。

よくある質問

Q1LP制作にかかる費用はどのくらい?

A1平均55.4万円、中央値40万円です。10万円以下はデザインのみ、30-60万円は戦略設計込み、60万円以上は改善サポート付きが一般的です。予算が限られている場合は、ノーコードツール(STUDIO、ペライチ等)で内製することも選択肢となります。

Q2LPの効果測定はどのように行う?

A2CVR(コンバージョン率)、滞在時間、クリック率、直帰率をGoogleアナリティクスで追跡します。A/Bテストで改善効果を検証し、ヒートマップでユーザー行動を可視化することで、効果的な改善ポイントが見えてきます。

Q3LP制作は自社でできる?外注すべき?

A3ノーコードツールを使えば自社でも制作可能ですが、戦略的な設計には専門知識が必要です。予算30万円以上なら、プロの戦略設計を含む外注を推奨します。最初は外注でノウハウを学び、2本目以降は内製に切り替える方法も有効です。

Q4LPとホームページの違いは何?

A4LPはコンバージョン獲得に特化した縦長の1ページ構成で、他ページへのリンクを最小限にします。一方、ホームページは情報提供やブランディングを目的とし、複数ページで構成されます。Web広告と連携してコンバージョンを獲得したい場合はLPが適しています。

Q5LPのCVRを改善するにはどうすればいい?

A5A/Bテストで要素(ファーストビュー、CTAボタン、価格表示等)を1つずつ検証し、効果があった変更を採用します。ヒートマップでユーザー行動を分析し、離脱ポイントを特定して改善することも重要です。小規模な改善を積み重ねることで、CVRが2倍、3倍になることもあります。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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