広告を出しているのにCVRが低い...LPに問題があるのでは?
リスティング広告やディスプレイ広告を運用しているB2Bマーケティング担当者の中には、「広告費をかけているのにコンバージョンが少ない」「LPの改善方法が分からない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
実は、広告の成果はLPの質に大きく左右されます。ファーストビューで70〜90%のユーザーが離脱すると言われており、LPの設計次第でCVRは大きく変わります。この記事では、広告LP(ランディングページ)の基本から、成果を出す構成、改善方法までを解説します。
この記事のポイント:
- LPは広告をクリックしたユーザーを1つのゴールに導く専用ページ
- ファーストビューで70〜90%が離脱するため、最初の画面が最重要
- モバイル対応(レスポンシブデザイン)は必須条件
- A/Bテストと継続的な改善がCVR向上のカギ
- B2BとB2Cでは効果的なLP設計が異なる
1. 広告LP(ランディングページ)とは何か
まず、広告LPの基本的な定義と役割を理解しましょう。
(1) LPの基本的な定義と目的
LP(ランディングページ、Landing Page)とは、広告をクリックした際に表示される、コンバージョン獲得を目的とした縦長の1ページWebサイトです。
「ランディング」とは「着地」を意味し、広告から「着地」するページとして、ユーザーを購入・問い合わせ・資料請求などの具体的なアクションに導くことを目的としています。
(2) 通常のWebサイトとLPの違い
通常のWebサイトとLPには以下のような違いがあります:
通常のWebサイト:
- 複数ページで構成
- 情報提供が主目的
- ナビゲーションが豊富
- SEOによる自然流入を期待
LP(ランディングページ):
- 1ページ完結型
- コンバージョン獲得が主目的
- ナビゲーションを最小限に抑制
- 広告からの流入を前提
LPは「1つのゴールに集中させる」ことで、ユーザーの迷いをなくし、コンバージョン率を高める設計になっています。
(3) リスティング広告やディスプレイ広告におけるLPの役割
広告運用において、LPは以下の役割を担います:
コンバージョンの獲得: 広告で獲得したクリックを、問い合わせや購入などの成果に変換します。広告の成果はLPの質に大きく左右されます。
広告との一貫性の確保: 広告クリエイティブとLPのメッセージを一致させることで、ユーザーの期待に応え、離脱を防ぎます。
広告品質スコアへの影響: Google広告では、LPの関連性やユーザビリティが広告品質スコアに影響します。品質スコアが高いと、クリック単価を抑えながら上位表示が可能になります。
(4) B2B vs B2CでのLP設計の違い
B2B企業とB2C企業では、効果的なLP設計に違いがあります:
B2B企業のLP:
- ゴールは「資料請求」「問い合わせ」「セミナー申込」が多い
- 購買プロセスが長いため、信頼構築が重要
- 導入実績、事例紹介、専門性のアピールを重視
- 論理的な説明とデータを提示
B2C企業のLP:
- ゴールは「購入」「会員登録」が多い
- 即座の購入を促すことが多い
- 感情に訴える表現、限定感、お得感を重視
- ビジュアルで魅力を伝える
2. 成果を出す広告LPの構成要素
成果を出すLPに必要な構成要素を解説します。
(1) ファーストビューの重要性(70〜90%が離脱)
ファーストビューとは、Webページを開いた際にスクロールせずに見える最初の画面領域です。
調査によると、70〜90%のユーザーがスクロールせずに離脱すると言われています。つまり、ファーストビューで興味を持たせなければ、その後のコンテンツは見られないのです。
ファーストビューは「LPの成否を決める最重要エリア」と言えます。
(2) ファーストビューに含めるべき要素
ファーストビューには以下の要素を含めることが推奨されています:
キャッチコピー: 商品・サービスの強みやベネフィットを端的に伝える。「誰の」「どんな課題を」「どう解決するか」を明確に。
ビジュアル: 商品イメージ、使用シーン、信頼感を伝える画像やイラスト。
CTA(Call To Action): 「今すぐ資料請求」「無料で相談する」など、具体的な行動を促すボタン。
信頼性の訴求: 「導入実績◯社」「◯◯賞受賞」など、信頼を示す要素。
(3) 商品説明・実績・お客様の声の配置
スクロール後のコンテンツは、以下の順序で配置することが多いです:
1. 課題の提示: ターゲットユーザーが抱える課題を言語化し、共感を得る。
2. 解決策の提示: 自社の商品・サービスがどのように課題を解決するかを説明。
3. 具体的な特徴・メリット: 商品・サービスの特徴を具体的に紹介。
4. 実績・導入事例: 導入企業数、具体的な成果、事例紹介などで信頼性を訴求。
5. お客様の声: 実際のユーザーの声や評価を掲載し、第三者視点での信頼を獲得。
6. 料金・プラン: 料金体系やプランを明示(B2Bでは「お問い合わせください」とすることも)。
(4) CTA(行動喚起)の最適な配置と表現
CTA(Call To Action)は、ユーザーに具体的な行動を促すボタンやリンクです。以下のポイントを押さえましょう:
配置:
- ファーストビューに必ず配置
- スクロール途中にも複数回配置
- ページ末尾に最終CTAを配置
表現:
- 「資料請求」より「無料で資料をダウンロード」など具体的に
- アクションの結果が分かる表現
- ボタンの色は他の要素と差別化(コンバージョンカラー)
(5) モバイルファースト設計の重要性
20〜59歳の約90%がスマートフォンを使用している現在、モバイル対応は必須です。
レスポンシブデザイン: PC、タブレット、スマートフォンなど、異なる画面サイズに対応するデザイン手法を採用しましょう。
モバイルでの注意点:
- ボタンはタップしやすいサイズに
- 文字は読みやすい大きさに
- 読み込み速度を高速に
- 電話ボタン(タップで発信)を設置
3. 広告LPの制作手順
LPの制作手順を解説します。
(1) 目的とKPIの明確化
まず、LPの目的とKPIを明確にします:
目的の明確化:
- 何をゴールとするか(資料請求、問い合わせ、購入など)
- 1LP1ゴールが原則
KPIの設定:
- CVR(コンバージョン率)
- CPA(顧客獲得単価)
- 直帰率、滞在時間など
(2) ターゲット設定とペルソナ設計
誰に向けたLPかを明確にします:
- ターゲットの属性(業種、役職、企業規模など)
- ターゲットの課題、ニーズ
- 購買プロセスのどの段階にいるか
- 具体的なペルソナ(理想的な顧客像)を設計
(3) ワイヤーフレーム作成
ワイヤーフレームは、LPの構成やレイアウトを示す設計図です。デザインに入る前に、以下を決めます:
- 各要素の配置順序
- 見出し、本文、CTAの配置
- ファーストビューに含める要素
PowerPointやFigmaなどのツールで作成することが多いです。
(4) デザイン・コピーライティング
デザインのポイント:
- カラーは3色程度に絞る(メインカラー、ベースカラー、コンバージョンカラー)
- 視線の流れを意識した配置
- 余白を適切に取り、読みやすく
コピーライティングのポイント:
- ベネフィット(得られる成果)を中心に
- 具体的な数字を使う
- 専門用語は分かりやすく言い換え
(5) 制作方法の選択
LPの制作方法には以下の選択肢があります:
自社制作:
- HTML/CSSの知識が必要
- 費用は人件費のみ
- 自由度が高い
LP作成ツール活用:
- MAツールやノーコードLP作成ツールを使用
- 月数千円〜数万円
- HTML/CSSの知識不要
- テンプレートベースで比較的簡単
外注:
- デザイン・コピーライティング込みで10万円〜100万円程度
- 専門家のノウハウを活用できる
- 品質は依頼先により異なる
初めての場合は、ツール活用または小規模な外注から始めることが多いです。
4. CVR(コンバージョン率)を高める改善方法
CVRを高めるための改善方法を解説します。
(1) A/Bテストの実施方法
A/Bテストとは、2つの異なるバージョンのページを比較し、どちらがより高い成果を出すかを検証する手法です。
テスト対象の例:
- キャッチコピーの表現
- CTAボタンの色・文言・配置
- ファーストビューのビジュアル
- フォームの項目数
実施のポイント:
- 1回のテストで変更するのは1要素に絞る
- 十分なサンプル数を確保してから判断
- 統計的に有意な差があるかを確認
(2) アクセス解析によるボトルネック発見
Google Analyticsなどのツールで以下を分析します:
- どこで離脱しているか(ヒートマップツールも有効)
- 滞在時間、スクロール率
- フォームの入力離脱率
- 流入元ごとのCVRの違い
ボトルネックを特定し、優先的に改善します。
(3) 広告クリエイティブとLPの一貫性
広告とLPのメッセージを一致させることが重要です:
- 広告で訴求したキーワード・ベネフィットをLPでも明示
- 広告のビジュアルとLPのビジュアルに統一感を持たせる
- ユーザーの期待と実際のLPにギャップがないようにする
一貫性がないと、「思っていたのと違う」と離脱されてしまいます。
(4) PDCAサイクルによる継続的改善
LPは作って終わりではなく、継続的な改善が必要です:
Plan: 改善仮説を立てる Do: 施策を実行(A/Bテストなど) Check: 効果を測定・分析 Action: 結果を踏まえて次の改善へ
このサイクルを回し続けることで、CVRを継続的に向上させることができます。
5. よくある失敗パターンと対策
よくある失敗パターンと対策を紹介します。
(1) ファーストビューで離脱される
原因:
- 何のページか分からない
- ベネフィットが伝わらない
- 読み込みが遅い
対策:
- キャッチコピーで「誰の」「どんな課題を解決するか」を明確に
- 具体的なベネフィットを提示
- ページ読み込み速度を改善
(2) 情報過多で訴求が不明確
原因:
- 伝えたいことを詰め込みすぎ
- 複数の商品・ゴールが混在
対策:
- 「1LP1商品1ゴール」の原則を守る
- 訴求ポイントを絞り込む
- 優先度の低い情報は削除または下部に移動
(3) スマホ対応不足
原因:
- PC向けにデザインし、スマホで確認していない
- ボタンが小さすぎる、文字が読みにくい
対策:
- レスポンシブデザインを導入
- スマホ実機で必ず確認
- モバイルファーストで設計
(4) 作って終わり
原因:
- LPを公開後、改善を行わない
- 効果測定を行っていない
対策:
- アクセス解析ツールを導入
- 定期的にCVRを確認
- A/Bテストで継続的に改善
6. まとめ:広告LPで成果を出すためのポイント
広告LPで成果を出すために押さえておきたいポイントを整理します。
重要ポイントの整理:
- LPは広告からの「着地ページ」であり、1つのゴールに集中させる
- ファーストビューが最重要、70〜90%がスクロールせずに離脱する
- モバイル対応(レスポンシブデザイン)は必須
- 作って終わりではなく、A/Bテストと継続的な改善が成果を左右する
次のアクション:
- 現在のLPのCVRを確認する
- ファーストビューの要素を見直す
- モバイル表示を確認する
- A/Bテストを実施し、改善サイクルを回す
※この記事は2025年時点の情報です。各ツールや広告プラットフォームの機能は変更される可能性があるため、最新情報は公式サイトをご確認ください。
よくある質問:
Q: LPとWebサイトの違いは何ですか? A: LPは1ページ完結型で、コンバージョン獲得に特化した設計です。通常のWebサイトは複数ページで情報提供を目的としますが、LPは広告をクリックしたユーザーを1つのゴール(購入・問い合わせ等)に導くことに集中します。そのため、SEO効果は低く、広告流入を前提とした設計になります。
Q: LP制作にどのくらいの費用がかかりますか? A: 制作方法により異なります。MAツールやLP作成ツールを活用すれば月数千円〜数万円で制作可能です。外注の場合、デザイン・コピーライティング込みで10万円〜100万円程度が相場です。自社で制作する場合は人件費のみですが、HTML/CSSの知識が必要です。初めての場合は、ツール活用または小規模な外注がおすすめです。
Q: リスティング広告にLPは本当に必要ですか? A: はい、CVRを高めるために強く推奨します。通常のWebサイトは情報が多く、ユーザーが迷って離脱しやすいですが、LPは1つのゴールに集中させるため、CVRが向上します。また、広告クリエイティブとLPの一貫性を保つことで、広告品質スコアも向上し、広告費用の最適化にもつながります。
Q: LPのコンバージョン率(CVR)の目安はどのくらいですか? A: 業界や商品により異なりますが、一般的に1〜5%程度が目安です。B2B企業では1〜3%、B2C企業では2〜5%程度が平均的とされています。ただし、商品の単価、ターゲット層、広告の質により大きく変動します。重要なのは自社の数値を継続的に測定し、A/Bテストで改善を続けることです。
