HubSpot CMSとは?マーケティングと統合されたコンテンツ管理システムの特徴と活用法

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/7

CMS選びに悩むマーケティング担当者が増えている理由

「コーポレートサイトを刷新したいが、どのCMSを選べばいいか分からない」「マーケティング施策とサイト運用がバラバラで効率が悪い」——このような悩みを抱えるB2B企業のWeb担当者は少なくありません。

従来のCMS選定では「デザインの自由度」「管理のしやすさ」が重視されてきましたが、近年はマーケティングオートメーションやCRMとの連携を求める企業が増えています。その中で注目を集めているのが、HubSpot CMS(現 Content Hub)です。

この記事では、HubSpot CMSの特徴・機能・料金を解説し、WordPressとの違いや選定基準を公平に比較します。

この記事のポイント:

  • HubSpot CMSはマーケティング機能・CRMと統合されたSaaS型CMS
  • 無料プランから利用可能で、Professionalプランは月額54,000円〜
  • WordPressと比較して管理の手間が少ないが、カスタマイズの自由度は制限される
  • 企業規模・目的によって最適なCMSは異なる
  • 導入事例では年間240万円以上のコスト削減を達成した企業もある

HubSpot CMS(Content Hub)の基礎知識

HubSpot CMSについて、基本的な概要とSaaS型CMSとしての特徴を解説します。

HubSpot CMS(Content Hub)とは

HubSpot CMS(現 Content Hub)は、HubSpot社が提供するコンテンツ管理システムです。従来のCMSとは異なり、マーケティングオートメーション、CRM、分析機能が最初から統合されている点が特徴です。

2024年からは「Content Hub」という名称に変更され、ポッドキャスト配信やAIコンテンツ作成などの機能が追加されています。

SaaS型CMSの特徴

HubSpot CMSはSaaS(Software as a Service)として提供されるため、以下のメリットがあります。

管理不要な点:

  • サーバーの管理・メンテナンスが不要
  • セキュリティアップデートが自動適用
  • SSL証明書が自動で適用される
  • 定期的なバックアップが自動実行

一方で、オンプレミス型やWordPressのようなセルフホスティング型と比較すると、インフラ面でのカスタマイズ自由度は制限されます。

HubSpot CMSの主要機能

HubSpot CMSが提供する主要な機能を4つのカテゴリに分けて解説します。

ドラッグ&ドロップエディタ

HubSpot CMSは、コーディング知識がなくてもウェブページを作成できるドラッグ&ドロップエディタを提供しています。

主な特徴:

  • 視覚的な操作でページレイアウトを構成
  • テンプレートやモジュールを組み合わせてカスタマイズ
  • リアルタイムプレビューで完成イメージを確認
  • 2025年には新しい「Elevate」テーマが導入され、より多様なテンプレートが利用可能に

SEO・セキュリティ機能

HubSpot CMSはSEO対策とセキュリティ機能が標準で組み込まれています。

SEO機能:

  • SEO推奨機能(タイトル・メタディスクリプションの最適化提案)
  • AI検索最適化
  • ページ速度の最適化

セキュリティ機能:

  • 標準SSL証明書の自動適用
  • グローバルCDNによる高速配信
  • 完全管理型ホスティング

CRM連携・パーソナライズ

HubSpot CMSはHubSpot CRMとシームレスに連携し、訪問者に合わせたコンテンツのパーソナライズが可能です。

連携機能:

  • CRMデータに基づくコンテンツの出し分け
  • フォーム送信の自動取り込み
  • リード情報に基づくページのパーソナライズ
  • Marketing Hub、Sales Hubとの統合ワークフロー

AI機能(Breeze AI・Content Remix)

2025年のアップデートで、AI機能が大幅に強化されています。

主なAI機能:

  • Breeze AI: コンテンツ作成、マーケティング、営業支援のAIエージェント
  • Content Remix: 既存コンテンツを別フォーマットに変換
  • AI Blog Writer: ブログ記事の下書き作成支援
  • Brand Voice: 企業のトーン&マナーに沿ったコンテンツ生成

料金プランと導入コスト

HubSpot CMS(Content Hub)の料金体系と、導入時に考慮すべきコストについて解説します。

無料プランでできること

HubSpot CMSには無料プランがあり、以下の機能が利用可能です。

無料プランの機能:

  • ウェブサイトの作成・公開
  • ホスティング
  • 基本的なSEO機能
  • HubSpot CRMとの連携
  • ドラッグ&ドロップエディタ

スモールスタートでCMSを試したい企業にとっては、無料プランから始められる点がメリットです。

Starter・Professional・Enterpriseの違い

HubSpot CMSの有料プランは3種類あります(2024年4月時点の情報)。

プラン 月額料金(目安) 主な機能
Starter 数千円〜 基本的なCMS機能、広告ブランディング削除
Professional 54,000円〜 高度なSEO機能、A/Bテスト、スマートコンテンツ
Enterprise 要問い合わせ カスタム権限、複数ドメイン、高度なセキュリティ

※料金は変更される可能性があります。最新情報はHubSpot公式サイトでご確認ください。

導入事例に見るコスト削減効果

HubSpot CMSの導入により、コスト削減を実現した企業事例があります。

事例1: 株式会社ビジョン

  • 約3,000ページのウェブサイト10サイトを6ヶ月でリニューアル
  • サーバー保守・外注費の削減で年間240万円以上のコスト削減
  • セキュリティ強化とSEO改善を同時に実現

事例2: 伊藤忠テクノソリューションズ

  • オウンドメディア「CITTEC」をHubSpot CMSで構築
  • 全パーツがモジュール化され、直感的なUI/UXで自社運用が可能に
  • リード育成で期待を上回る成果を達成

※導入効果は企業規模・業種・利用状況により異なります。

WordPressとの比較と選定基準

CMS選定でよく比較されるWordPressとの違いと、企業タイプ別の選定基準を解説します。

HubSpot CMS vs WordPressの違い

比較項目 HubSpot CMS WordPress
形態 SaaS(クラウド型) オープンソース(セルフホスティング)
初期費用 無料プランあり 無料(サーバー費用は別途)
サーバー管理 不要(HubSpot社が管理) 自社または外注で管理が必要
セキュリティ 自動アップデート 自社でプラグイン・本体のアップデートが必要
カスタマイズ自由度 制限あり プラグイン・テーマで高い自由度
マーケティング連携 標準で統合 プラグインで追加構築が必要

HubSpot CMSのメリット:

  • サーバー管理の手間が不要
  • マーケティング機能がすぐに使える
  • セキュリティの心配が少ない

HubSpot CMSのデメリット:

  • プラグイン・テーマのエコシステムはWordPressより限定的
  • 技術的なカスタマイズの自由度は低い
  • 月額費用が発生する(Professionalプラン以上)

WordPressのメリット:

  • 豊富なプラグイン・テーマが利用可能
  • 技術的なカスタマイズの自由度が高い
  • オープンソースのため、ベンダーロックインのリスクが低い

WordPressのデメリット:

  • サーバー管理・セキュリティ対策が必要
  • プラグインの互換性・脆弱性管理が必要
  • マーケティング機能は別途構築が必要

どちらを選ぶべきか(企業タイプ別)

企業の状況や優先事項によって、最適なCMSは異なります。

HubSpot CMSが適しているケース:

  • マーケティングオートメーション・CRM連携を重視する企業
  • ITリソースが限られ、サーバー管理を外部に任せたい企業
  • HubSpot製品(Marketing Hub、Sales Hub等)を既に利用している企業
  • セキュリティ管理の手間を削減したい企業

WordPressが適しているケース:

  • 技術的なカスタマイズの自由度を重視する企業
  • 社内にWordPress運用のノウハウがある企業
  • 豊富なプラグイン・テーマを活用したい企業
  • 長期的なコストを抑えたい企業(自社サーバー運用の場合)

まとめ:HubSpot CMS導入の判断ポイント

HubSpot CMS(Content Hub)は、マーケティング機能・CRMと統合されたSaaS型CMSとして、管理の手間を削減しながらマーケティング施策を効率化できる特徴があります。

導入判断のポイント:

  • 無料プランで試用し、自社の運用に適しているか確認する
  • WordPressとの比較では、管理の手間とカスタマイズ自由度のバランスを検討する
  • 既にHubSpot製品を利用している場合は、連携メリットが大きい
  • 料金プランは企業規模・必要機能に応じて選択する

次のアクション:

  • HubSpot公式サイトで無料プランに登録し、操作性を試す
  • 自社の要件(マーケティング連携、カスタマイズ、予算)を整理する
  • 必要に応じて、HubSpotパートナー企業に相談する

※この記事は2025年12月時点の情報に基づいています。料金・機能の最新情報は各社公式サイトでご確認ください。

よくある質問

Q: HubSpot CMSとWordPressの違いは?

A: HubSpot CMSはSaaSで管理不要、マーケティング機能が統合されています。WordPressはオープンソースで自由度が高いですが、サーバー管理やセキュリティ対策が自社で必要です。マーケティング連携を重視するならHubSpot CMS、技術的カスタマイズを重視するならWordPressが適しています。

Q: HubSpot CMSに無料プランはありますか?

A: はい、無料プランがあります。ホスティング、ウェブサイトビルダー、基本的なSEO機能、HubSpot CRMとの連携が無料で利用可能です。有料プランへのアップグレード前に、操作性や機能を試すことができます。

Q: WordPressからHubSpot CMSへの移行は難しいですか?

A: HubSpotは移行ツールやサービスを提供していますが、初期設定とデータ移行に一定の手間がかかります。特に大規模サイトの移行は、専門家への相談が推奨されます。事前にデータクレンジング(不要なプラグイン・テーマの整理)を行うと、移行がスムーズになります。

Q: HubSpot CMSの料金プランはどうなっていますか?

A: 無料、Starter、Professional、Enterpriseの4プランがあります。Professionalプランは月額54,000円〜(2024年4月時点)です。料金は変更される可能性があるため、最新情報はHubSpot公式サイトでご確認ください。

よくある質問

Q1HubSpot CMSとWordPressの違いは?

A1HubSpot CMSはSaaSで管理不要、マーケティング機能が統合されています。WordPressはオープンソースで自由度が高いですが、サーバー管理が必要です。

Q2HubSpot CMSに無料プランはありますか?

A2はい、無料プランがあります。ホスティング、ウェブサイトビルダー、基本的なSEO機能、CRM連携が無料で利用可能です。

Q3WordPressからHubSpot CMSへの移行は難しいですか?

A3移行ツールが提供されていますが、初期設定とデータ移行に手間がかかります。大規模サイトは専門家への相談が推奨されます。

Q4HubSpot CMSの料金プランはどうなっていますか?

A4無料、Starter、Professional、Enterpriseの4プランがあります。Professionalプランは月額54,000円〜です。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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