HTMLメルマガの作り方|デザインのコツ・テンプレート活用・配信の注意点を解説

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/19

HTMLメルマガとは?視覚的な訴求力でメールマーケティングの成果を高める

BtoB企業のマーケティング担当者にとって、「メルマガの開封率が低い」「テキストメールでは伝わりにくい」「デザインで差別化したい」といった課題を抱えることは少なくありません。テキストだけのメールでは、視覚的な訴求力に欠け、競合他社との差別化が難しくなります。

この課題を解決する手段の一つが「HTMLメルマガ(HTMLメール)」です。HTMLメルマガは、画像や装飾を施したメールで、視覚的に訴求力のあるコンテンツを配信できます。また、開封率やクリック率を測定できるため、マーケティング効果の検証にも活用できます。

この記事では、HTMLメルマガの基本概念、テキストメールとの違い、メリット・デメリット、作成方法、デザインのコツ、テンプレート活用方法を実践的に解説します。

この記事のポイント:

  • HTMLメールは画像・装飾を施したメールで、テキストメールは文字だけのメール
  • 2024年の調査では、企業の79.7%がHTMLメールを活用しており、依然として主流
  • HTMLメールは開封率・クリック率を測定できるため、マーケティング効果の検証が可能
  • レスポンシブデザイン対応が必須、PC・タブレット・スマートフォンで見やすく表示
  • テンプレートとツールを活用すれば、専門知識なしでも簡単に作成できる

1. HTMLメルマガとは?テキストメールとの違い

(1) HTMLメールの定義と特徴

HTMLメール(HTMLメルマガ)とは、HTML形式で作成されたメールで、画像や装飾を施すことが可能です。Webページと同様に、テキストの色・サイズ・配置を自由に調整でき、画像・動画・ボタンなどを配置できます。

HTMLメールの主な特徴:

  • 画像や装飾により、視覚的な訴求力が高い
  • ブランドのロゴ・カラーを使用し、ブランディングに活用できる
  • CTA(Call To Action)ボタンを目立たせることで、クリック率を向上できる
  • 開封率・クリック率を測定できる(Webビーコンという計測用画像を使用)

(出典: 配配メール、SATORI)

(2) テキストメールとの主な違い

テキストメールは、文字だけで構成されたメール(装飾なし)です。HTMLメールとの主な違いは以下の通りです:

項目 HTMLメール テキストメール
装飾 可能(画像、色、フォント、レイアウト) 不可(文字のみ)
視覚的な訴求力 高い 低い
開封率測定 可能(Webビーコン使用) 不可
クリック率測定 可能 可能
メール容量 大きい 小さい
表示の一貫性 メールクライアントにより表示が異なる場合がある 一貫して表示される
作成難易度 やや高い(HTML/CSSの知識、またはツール利用) 低い(文章を書くだけ)
迷惑メール判定 されやすい(画像・リンクが多い場合) されにくい

使い分けの基準:

  • HTMLメール: ビジュアルで訴求したい、ブランディングを重視、開封率・クリック率を測定したい
  • テキストメール: シンプルに情報を伝えたい、パーソナルな印象を与えたい、迷惑メール判定を避けたい

(出典: 配配メール、SATORI)

(3) BtoB企業におけるHTMLメール活用状況(79.7%が活用)

2024年の調査によると、企業の79.7%がHTMLメールを活用しており、依然として主流です。また、国内EC上位50社の61.5%がHTMLのみでメール配信しています。

HTMLメールが主流な理由:

  • 視覚的な訴求力により、開封率・クリック率が向上する
  • ブランディングに活用でき、企業イメージを統一できる
  • マーケティングオートメーション(MA)ツールとの連携により、効果測定が容易

スマートフォンでの閲覧増加:

  • スマートフォンでのメール閲覧が増加しており、レスポンシブデザイン対応が必須
  • PC・タブレット・スマートフォンで見やすく表示することで、ユーザー体験が向上

(出典: CueNote)

2. HTMLメルマガのメリットとデメリット

(1) メリット(視覚的な訴求力・開封率測定・ブランディング)

HTMLメルマガの主なメリットは以下の通りです:

視覚的な訴求力:

  • 画像・色・フォントを使い、視覚的に訴求力の高いコンテンツを配信できる
  • 商品・サービスの魅力を伝えやすい
  • CTAボタンを目立たせることで、クリック率を向上できる

開封率・クリック率の測定:

  • Webビーコン(小さな計測用画像)により、開封率を測定できる
  • リンクのクリック率を測定し、効果的なコンテンツを特定できる
  • A/Bテストで、件名・デザイン・配信タイミングを最適化できる

ブランディング:

  • ブランドのロゴ・カラーを使用し、企業イメージを統一できる
  • 毎回同じデザインで配信することで、ブランド認知を高められる

コンバージョン率の向上:

  • 視覚的に訴求力の高いコンテンツにより、商品購入・資料ダウンロードなどのコンバージョン率が向上する

(2) デメリット(表示差異・メール容量・迷惑メール判定リスク)

HTMLメルマガのデメリットも理解しておくことが重要です:

表示差異:

  • HTMLメールは受信者のメールクライアント(Gmail、Outlook、iPhoneメール等)により表示が異なる場合がある
  • 画像がブロックされる設定の場合、画像が表示されない
  • 外部CSSファイルの読み込みがサポートされない場合がある(インラインCSSが推奨)

メール容量:

  • テキストメールに比べて容量が大きくなる
  • 画像が多い場合、受信に時間がかかることがある

迷惑メール判定リスク:

  • 画像・リンクが多い場合、迷惑メールと判定される可能性が高まる
  • 過度な装飾は避け、適切なテキスト量を保つことが重要

作成の手間:

  • HTML/CSSの知識が必要、またはツール利用が必須
  • テキストメールに比べて作成に時間がかかる

(出典: SATORI)

(3) テキストメールとの使い分け

HTMLメールとテキストメールを使い分けることで、効果的なメールマーケティングを実現できます:

HTMLメールが適している場面:

  • 商品・サービスの紹介(ビジュアルで訴求)
  • キャンペーン告知(CTAボタンで誘導)
  • ブランディング重視(ロゴ・カラーで統一感)
  • 効果測定が必要(開封率・クリック率を測定)

テキストメールが適している場面:

  • パーソナルなメッセージ(代表からの挨拶、個別フォロー)
  • 重要なお知らせ(システム障害、契約更新等)
  • シンプルに情報を伝えたい(ニュースレター等)
  • 迷惑メール判定を避けたい

マルチパート配信: HTMLメールとテキストメールの両方を送る「マルチパート配信」を実施すると、受信環境に応じて最適な形式で表示されます。多くのメール配信ツールでサポートされています。

3. HTMLメルマガの作り方(基本編)

(1) マークアップ(構造作成)の基本

HTMLメールの作成は、マークアップ(構造作成)とスタイリング(装飾)の2つの側面で行います。

基本的なHTML構造:

<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
  <meta charset="UTF-8">
  <meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
  <title>メールタイトル</title>
</head>
<body>
  <table width="100%" cellpadding="0" cellspacing="0" border="0">
    <tr>
      <td align="center">
        <!-- メールのコンテンツをここに配置 -->
      </td>
    </tr>
  </table>
</body>
</html>

主要なHTMLタグ:

  • <table>: レイアウトの基本構造(テーブルレイアウトが主流)
  • <tr>: テーブルの行
  • <td>: テーブルのセル
  • <img>: 画像
  • <a>: リンク
  • <h1>〜<h3>: 見出し
  • <p>: 段落

(出典: WillCloud)

(2) スタイリング(装飾)の基本とインラインCSS

HTMLメールでは、外部CSSファイルの読み込みがメールクライアントでサポートされない場合があるため、インラインCSS(HTMLタグ内に直接スタイルを記述)を使用します。

インラインCSSの例:

<p style="color: #333333; font-size: 16px; line-height: 1.6;">
  本文のテキストをここに記述します。
</p>

主要なCSSプロパティ:

  • color: 文字色
  • font-size: 文字サイズ
  • line-height: 行間
  • background-color: 背景色
  • padding: 余白(内側)
  • margin: 余白(外側)
  • text-align: テキストの配置(left、center、right)

(出典: WillCloud)

(3) テーブルレイアウトの活用

HTMLメールでは、テーブルタグ(<table>)を使ってレイアウトを構築する「テーブルレイアウト」が主流です。これは、メールクライアントの互換性を確保するためです。

テーブルレイアウトの例(2カラム):

<table width="600" cellpadding="0" cellspacing="0" border="0">
  <tr>
    <td width="300" style="padding: 10px;">
      <!-- 左カラムのコンテンツ -->
    </td>
    <td width="300" style="padding: 10px;">
      <!-- 右カラムのコンテンツ -->
    </td>
  </tr>
</table>

注意点:

  • テーブルの幅は固定値(例: 600px)で指定
  • cellpaddingcellspacingborder属性を指定し、余白・枠線を制御

(4) マルチパート配信の設定

マルチパート配信とは、HTMLメールとテキストメールの両方を送る配信方式です。受信者の環境に応じて、最適な形式で表示されます。

設定方法:

  • メール配信ツールで「マルチパート配信」を選択
  • HTMLメールとテキストメールの両方を作成
  • ツールが自動的に受信環境に応じて最適な形式で配信

メリット:

  • HTMLメールが表示できない環境でも、テキストメールで内容を伝えられる
  • 迷惑メール判定を避けやすい

4. 効果的なHTMLメルマガのデザインのコツ

(1) レスポンシブデザイン対応(PC・タブレット・スマホ)

レスポンシブデザインとは、PC・タブレット・スマートフォンなど、さまざまな画面サイズで見やすく表示するデザインです。スマートフォンでのメール閲覧が多いため、レスポンシブデザイン対応は必須です。

レスポンシブデザインの実装:

<style type="text/css">
  @media only screen and (max-width: 600px) {
    .container {
      width: 100% !important;
    }
    .image {
      width: 100% !important;
      height: auto !important;
    }
  }
</style>

ポイント:

  • スマートフォンでは1カラムレイアウトに切り替える
  • 画像は幅100%で表示し、高さは自動調整
  • フォントサイズは16px以上で読みやすく

(出典: ブラストエンジン)

(2) 画像の最適化(altテキスト設定・容量300KB未満)

画像の最適化により、メールの表示速度を改善し、ユーザー体験を向上できます。

画像最適化のポイント:

  • altテキスト(代替テキスト)を設定: 画像が表示されない場合に代わりに表示されるテキスト
  • 容量を300KB未満に調整: 画像圧縮ツール(TinyPNG等)で容量を削減
  • 適切なサイズ: 横幅600px程度が一般的
  • ファイル形式: JPEG(写真)、PNG(イラスト・ロゴ)、GIF(アニメーション)

altテキストの例:

<img src="product.jpg" alt="新商品のイメージ画像" width="600" />

(3) シンプルで読みやすいデザイン(色は5%程度に抑える)

シンプルで読みやすいデザインを心がけることで、ユーザーが内容を理解しやすくなります。

デザインのコツ:

  • 本文の色は黒を基本: 読みやすさを優先
  • 色付けは全体の5%程度に抑える: CTAボタンや重要なポイントのみ
  • フォントサイズは16px以上: スマートフォンでも読みやすく
  • ホワイトスペース(余白)を確保: 情報が詰まりすぎないよう、適度な余白を保つ
  • 行間は1.5〜1.8倍: 読みやすい行間を確保

(4) プリヘッダーの活用で開封率向上

プリヘッダーとは、メールボックスの一覧画面に件名の後に表示される文章です。開封率向上に活用できます。

プリヘッダーの設定:

<body>
  <div style="display:none; font-size:1px; color:#ffffff; line-height:1px; max-height:0px; max-width:0px; opacity:0; overflow:hidden;">
    このメールでは、新商品のご案内をお届けします。
  </div>
  <!-- メールのコンテンツ -->
</body>

効果:

  • 件名だけでは伝えきれない情報を補足
  • 顧客の興味を引き、開封率を向上

(出典: WEBCAS)

(5) 配信タイミングの最適化(BtoB:10-11時・13-14時)

配信タイミングを最適化することで、開封率を向上できます。

BtoB向け:

  • 10時〜11時、13時〜14時が有効
  • 業務時間中にメールをチェックするタイミング

BtoC向け:

  • 朝(7時〜9時)、夜(20時〜22時)の通勤時間帯が有効
  • スマートフォンでメールをチェックするタイミング

注意点:

  • 顧客のライフスタイルに合わせて調整
  • A/Bテストで最適な配信タイミングを検証

(出典: WEBCAS)

5. テンプレートとツールを活用した効率的な作成方法

(1) 無料テンプレートサイトの活用

専門知識がなくても、無料テンプレートを活用すれば簡単にHTMLメールを作成できます。

無料テンプレートサイトの例:

  • HubSpot: 無料のHTMLメールテンプレートを提供
  • Litmus: メールマーケティング向けテンプレート
  • Stripo: ドラッグ&ドロップで編集できるテンプレート
  • Email on Acid: レスポンシブ対応のテンプレート

活用方法:

  1. テンプレートサイトからダウンロード
  2. テキスト・画像をカスタマイズ
  3. メール配信ツールにアップロード

(出典: HubSpot)

(2) メール配信ツールのエディタ機能

多くのメール配信ツールは、ドラッグ&ドロップで簡単にHTMLメールを作成できるエディタ機能を提供しています。

主要なメール配信ツール:

  • 配配メール: 国内シェアNo.1、直感的なエディタ
  • SATORI: MAツールとして、メール配信機能を提供
  • Mailchimp: 海外で人気、豊富なテンプレート
  • SendGrid: 開発者向け、API連携が強み

エディタ機能の特徴:

  • ドラッグ&ドロップで画像・テキスト・ボタンを配置
  • テンプレートから選択してカスタマイズ
  • プレビュー機能で表示確認
  • テスト配信機能で実機確認

(3) テスト配信と表示確認の重要性

本番配信の前に、テスト配信と表示確認を必ず行うことが重要です。

テスト配信のポイント:

  • PCとスマートフォンへ配信: 両方で表示を確認
  • 複数のメールクライアントで確認: Gmail、Outlook、iPhoneメール等
  • 画像の表示: 画像がブロックされた場合の表示も確認
  • リンクのクリック: すべてのリンクが正しく動作するか確認

表示確認ツール:

  • Litmus: 主要なメールクライアントでの表示をプレビュー
  • Email on Acid: 表示テストとスパムフィルター診断

6. まとめ:HTMLメルマガで開封率・クリック率を高める

HTMLメルマガ(HTMLメール)は、画像や装飾を施したメールで、視覚的な訴求力により開封率・クリック率を高めることができます。2024年の調査では、企業の79.7%がHTMLメールを活用しており、依然として主流です。

HTMLメールは開封率・クリック率を測定できるため、マーケティング効果の検証が可能です。一方で、メールクライアントによる表示差異、メール容量の増加、迷惑メール判定リスクなどのデメリットもあるため、テキストメールとの使い分けが重要です。

作成はマークアップ(構造作成)とスタイリング(装飾)の2つの側面で行い、テーブルレイアウトとインラインCSSが主流です。レスポンシブデザイン対応が必須で、PC・タブレット・スマートフォンで見やすく表示することが重要です。

テンプレートとツールを活用すれば、専門知識がなくても簡単に作成できます。無料テンプレートサイトやメール配信ツールのエディタ機能を活用し、テスト配信と表示確認を必ず行いましょう。

次のアクション:

  • テキストメールからHTMLメールへの移行を検討する
  • メール配信ツールを導入し、エディタ機能を活用する
  • 無料テンプレートをダウンロードし、カスタマイズする
  • レスポンシブデザイン対応を確認し、スマートフォンでの表示を最適化する
  • プリヘッダーを活用し、開封率を向上させる
  • 配信タイミングを最適化し、BtoB向けなら10-11時・13-14時に配信する
  • テスト配信と表示確認を必ず行い、本番配信の品質を担保する

HTMLメルマガで視覚的に訴求し、メールマーケティングの成果を最大化しましょう。

よくある質問

Q1HTMLメールとテキストメールの違いは何ですか?

A1HTMLメールは画像・装飾が可能で視覚的な訴求力が高いです。テキストメールは文字だけで構成されシンプルです。開封率・クリック率の測定はHTMLメールのみ可能です。

Q2HTMLメールはどうやって作るのですか?専門知識は必要ですか?

A2HTML/CSSの知識があれば手書き作成可能です。専門知識がなくても、メール配信ツールのエディタ機能やテンプレートを活用すれば簡単に作成できます。

Q3HTMLメールは時代遅れではないですか?

A32024年の調査では79.7%の企業がHTMLメールを活用しており、依然として主流です。スマートフォンでの閲覧が多いため、レスポンシブデザイン対応が重要です。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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