ディスプレイ広告とは?仕組み・種類・効果的な活用方法をわかりやすく解説

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/25

ディスプレイ広告とは?仕組みから効果的な活用方法までわかりやすく解説

「ディスプレイ広告って何?バナー広告とは違うの?」「リスティング広告との違いがよくわからない」と感じているマーケティング担当者は多いのではないでしょうか。

ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリ上に画像・動画・テキストで表示される広告で、認知拡大や潜在顧客へのアプローチに効果的です。リスティング広告と比較してクリック単価が安い傾向があり、幅広いユーザーにリーチできる点が特徴です。

この記事では、ディスプレイ広告の基本的な仕組みからリスティング広告との違い、費用相場、効果的な活用方法まで、初心者向けにわかりやすく解説します。

この記事のポイント:

  • ディスプレイ広告はWebサイトやアプリに画像・動画で表示される広告(バナー広告とも呼ばれる)
  • 主要プラットフォームはGDN(約3,500万サイト)とYDA(Yahoo!ディスプレイ広告)
  • リスティング広告は顕在層、ディスプレイ広告は潜在層へのアプローチに適する
  • クリック単価は10〜100円程度で、リスティング広告(100〜500円)より安い傾向
  • リマーケティング(サイト訪問者への再配信)は費用対効果が高い活用法

ディスプレイ広告とは?役割と特徴

(1) ディスプレイ広告の定義(バナー広告)

ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリの広告枠に画像・動画・テキストなどの形式で表示される広告の総称です。バナー広告とも呼ばれ、ユーザーがWebサイトを閲覧している際に目に入る視覚的な広告です。

主な特徴:

  • 画像・動画を使った視覚的な訴求が可能
  • Webサイトやアプリの広告枠に表示される
  • クリックすると広告主のサイト(ランディングページ)に誘導される
  • テキストだけでなく、ビジュアルでブランドや商品の魅力を伝えられる

検索結果ページに表示されるリスティング広告とは異なり、ユーザーがWebサイトを閲覧している「受動的」な状態で表示されるため、商品やサービスを知らなかった潜在顧客にリーチできる点がメリットです。

(2) ディスプレイ広告の役割(認知拡大・潜在層へのアプローチ)

ディスプレイ広告の主な役割は、以下の2つです。

認知拡大(ブランディング): 商品やサービスをまだ知らないユーザーに対して、視覚的な広告で認知を広げることができます。新商品のローンチや企業ブランドの認知向上に効果的です。

潜在層へのアプローチ: まだ購買意欲が顕在化していない「潜在層」に対してアプローチできます。例えば、「ダイエットに興味がある」ユーザーにダイエット食品の広告を表示するなど、興味関心に基づいたターゲティングが可能です。

リスティング広告が「今すぐ欲しい」顕在層向けであるのに対し、ディスプレイ広告は「将来的に欲しくなる可能性がある」潜在層にアプローチする役割を担っています。

ディスプレイ広告の仕組みと配信プラットフォーム

(1) ディスプレイ広告の基本的な仕組み

ディスプレイ広告は、以下の流れで配信されます。

配信の仕組み:

  1. 広告主がクリエイティブ(画像・動画)とターゲティング設定を登録
  2. ユーザーがWebサイトやアプリを閲覧
  3. 広告プラットフォームがターゲティング条件に合うユーザーに広告を配信
  4. ユーザーが広告をクリックすると、広告主のサイトに誘導
  5. クリック課金(CPC)またはインプレッション課金(CPM)で費用が発生

運用型広告と予約型広告:

  • 運用型広告: 入札額やターゲティングを調整しながら効果を高めていく形式。Google広告、Yahoo!広告など
  • 予約型広告: 特定のサイトや広告枠を決められた金額で購入する形式。純広告とも呼ばれる

現在は運用型広告が主流であり、リアルタイムで入札・最適化が行われています。

(2) GDN(Googleディスプレイネットワーク:3,500万サイト)

GDN(Googleディスプレイネットワーク)は、Googleが提供するディスプレイ広告のネットワークです。

特徴:

  • 約3,500万のWebサイト・アプリに広告を配信可能
  • YouTubeやGmailにも広告を配信できる
  • Googleの持つ膨大なユーザーデータを活用したターゲティング
  • Google広告の管理画面から出稿・運用が可能

主な配信面:

  • Google検索のパートナーサイト
  • YouTube
  • Gmail
  • Google Discoverなど

グローバルで最大規模の広告ネットワークであり、幅広いリーチを獲得したい場合に適しています。

(3) YDA(Yahoo!ディスプレイ広告)

YDA(Yahoo!ディスプレイ広告)は、Yahoo! JAPANが提供するディスプレイ広告です。

特徴:

  • Yahoo! JAPANのトップページやニュースに広告を掲載できる
  • 日本国内のユーザーへのリーチに強い
  • LINEとの連携によりLINEユーザーへの配信も可能(LINE広告との連携)
  • Yahoo!広告の管理画面から出稿・運用が可能

主な配信面:

  • Yahoo! JAPANトップページ
  • Yahoo!ニュース
  • Yahoo!天気
  • 提携パートナーサイト

日本国内のユーザーへのリーチを重視する場合は、GDNとYDAの両方を活用することで、より広範なカバレッジを得られます。

ディスプレイ広告とリスティング広告の違い

(1) 配信面:検索結果 vs サイト・アプリ

リスティング広告: GoogleやYahoo!の検索結果ページに表示されます。ユーザーが検索したキーワードに連動して表示されるため「検索連動型広告」とも呼ばれます。

ディスプレイ広告: Webサイトやアプリの広告枠に表示されます。ユーザーがコンテンツを閲覧している際に表示されるため、検索行動に依存しません。

(2) ターゲット:顕在層 vs 潜在層

リスティング広告(顕在層向け): 商品やサービスを検索しているユーザーは、すでにニーズが顕在化している状態です。「マーケティングツール 比較」と検索しているユーザーは、購入を検討している可能性が高いと言えます。

ディスプレイ広告(潜在層向け): 商品やサービスをまだ知らない、または検討していないユーザーにリーチできます。興味関心や属性でターゲティングすることで、将来的な顧客を開拓できます。

(3) 広告形式:テキスト vs 画像・動画

リスティング広告: 基本的にテキスト形式で、見出しと説明文で構成されます。視覚的な訴求は難しいですが、検索意図に直接応える内容を伝えられます。

ディスプレイ広告: 画像・動画を使った視覚的な訴求が可能です。ブランドイメージや商品の魅力を視覚的に伝えられるため、認知拡大に適しています。

(4) クリック単価:100-500円 vs 10-100円

クリック単価の目安(業界・商材により変動):

  • リスティング広告:100〜500円程度
  • ディスプレイ広告:10〜100円程度

ディスプレイ広告はリスティング広告に比べてクリック単価が安い傾向にあります。ただし、コンバージョン率(購入・問い合わせに至る割合)はリスティング広告の方が高い傾向があるため、費用対効果は一概に比較できません。

(5) 使い分けの基本

目的 推奨する広告
今すぐ購入・問い合わせを獲得したい リスティング広告
商品・サービスの認知を広げたい ディスプレイ広告
サイト訪問者に再アプローチしたい ディスプレイ広告(リマーケティング)
購買検討層にリーチしたい リスティング広告+ディスプレイ広告

両方を組み合わせることで、認知から購入までのマーケティングファネル全体をカバーできます。

ディスプレイ広告の種類とターゲティング手法

(1) 「人」を対象とするターゲティング(属性・興味関心・リマーケティング)

「人」を対象とするターゲティングでは、ユーザーの属性や行動履歴に基づいて広告を配信します。

主なターゲティング手法:

属性ターゲティング: 年齢、性別、地域、言語などの属性でターゲットを絞り込みます。

興味関心ターゲティング: ユーザーの閲覧履歴や検索履歴から推測される興味関心に基づいて配信します。例:「スポーツに興味がある」「旅行に興味がある」など。

リマーケティング(リターゲティング): 一度自社サイトを訪問したユーザーに対して再度広告を配信する手法です。カートに商品を入れたまま離脱したユーザーへのアプローチなど、費用対効果が高い手法として広く活用されています。

類似ユーザーターゲティング: 既存顧客やサイト訪問者に類似した特徴を持つ新規ユーザーに広告を配信します。

(2) 「面(掲載場所)」を対象とするターゲティング(特定サイト・アプリ指定)

「面(掲載場所)」を対象とするターゲティングでは、広告を配信するサイトやアプリを指定します。

プレースメントターゲティング: 特定のWebサイトやアプリを指定して広告を配信します。自社のターゲットが閲覧しそうなサイトを選定することで、効率的なリーチが可能です。

トピックターゲティング: 特定のトピック(カテゴリ)に関連するサイトに広告を配信します。例:「ビジネス・金融」「テクノロジー」など。

コンテンツターゲティング: ページの内容(キーワード)に基づいて広告を配信します。例:「マーケティング」というキーワードを含むページに広告を表示。

(3) 運用型広告 vs 予約型広告

運用型広告:

  • リアルタイムのオークションで広告枠を購入
  • 入札額・ターゲティングを調整しながら最適化
  • Google広告、Yahoo!広告などが該当
  • 少額から開始可能、効果測定・改善がしやすい

予約型広告:

  • 特定の広告枠を一定期間、固定料金で購入
  • 掲載保証があるため、確実に露出を確保できる
  • 大規模なブランディングキャンペーンに適している
  • 費用は高額になる傾向(数十万〜数百万円以上)

中小企業や初めてディスプレイ広告を試す場合は、運用型広告から始めることが推奨されます。

ディスプレイ広告の費用相場と効果的な活用方法

(1) 月額費用の相場(20-50万円程度)

ディスプレイ広告の月額費用は、業界や広告規模により幅がありますが、中小企業では月額20〜50万円程度が一般的な相場とされています。

費用の目安:

  • 試験運用:月額5〜20万円程度
  • 本格運用:月額20〜50万円程度
  • 大規模運用:月額50万円以上

※上記はあくまで目安であり、商材・業界・競合状況により変動します。

(2) 課金方式(CPC:クリック課金、CPM:インプレッション課金)

ディスプレイ広告の主な課金方式は以下の2つです。

CPC(クリック課金): 広告がクリックされるごとに課金される方式です。クリック単価は10〜100円程度が目安。サイト誘導やコンバージョン獲得を目的とする場合に適しています。

CPM(インプレッション課金): 広告が1,000回表示されるごとに課金される方式です。1,000回表示あたり10〜500円程度が目安。認知拡大やブランディングを目的とする場合に適しています。

CPA(成果報酬型): コンバージョン(購入・問い合わせ等)が発生した場合のみ課金される方式です。リスクを抑えたい場合に適していますが、対応しているプラットフォームは限られます。

(3) 効果的な活用方法(リマーケティング重視)

ディスプレイ広告で効果を出すには、以下のポイントを押さえることが重要です。

リマーケティングを優先: 一度サイトを訪問したユーザーへのリマーケティングは、新規ユーザーへの配信よりも費用対効果が高い傾向があります。まずはリマーケティングから始めることが推奨されます。

クリエイティブの改善: 画像・動画のクオリティが広告効果を大きく左右します。複数のクリエイティブを用意してA/Bテストを行い、効果の高いものを見極めましょう。

ターゲティングの絞り込み: 広すぎるターゲティングは費用対効果を下げる原因になります。興味関心や属性を絞り込み、効率的な配信を目指しましょう。

効果測定の徹底: インプレッション数、クリック数、クリック率(CTR)、コンバージョン数、CPA(顧客獲得単価)などの指標を継続的にモニタリングし、改善を行いましょう。

(4) 2024年の最新トレンド(AI最適化・プライバシーサンドボックス)

2024年のディスプレイ広告には、以下のトレンドがあります。

AIによる自動最適化の強化: Google広告やYahoo!広告では、AIを活用した自動入札・自動ターゲティング機能が強化されています。機械学習により、コンバージョン最大化やCPA目標達成を自動で最適化できます。

プライバシー保護への対応: サードパーティCookieの廃止に向けた動きが進んでおり、Googleは「プライバシーサンドボックス」という新たな技術を推進しています。今後、ターゲティング手法が変化する可能性があり、ファーストパーティデータ(自社で取得した顧客データ)の活用が重要になるとされています。

Yahoo!広告の機能強化: 2024年5月には「広告アクションユーザー」という新しいオーディエンスリストが追加され、2024年6月にはLINE Creative Labとの連携が開始されるなど、機能強化が進んでいます。

※プラットフォームの仕様は頻繁に更新されるため、最新情報は公式ヘルプで確認することをおすすめします。

まとめ:ディスプレイ広告導入時の注意点

ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリに画像・動画で表示される広告で、認知拡大や潜在顧客へのアプローチに効果的です。リスティング広告と比較してクリック単価が安い傾向があり、幅広いユーザーにリーチできる点が特徴です。

導入時の注意点:

  1. 目的を明確にする: 認知拡大なのか、コンバージョン獲得なのかで、ターゲティングや課金方式が変わる

  2. リマーケティングから始める: 新規ユーザーへの配信より、サイト訪問者への再配信の方が費用対効果が高い傾向

  3. クリエイティブを複数用意する: A/Bテストで効果の高いものを見極める

  4. 効果測定を継続する: CTR、CVR、CPAなどの指標をモニタリングし、改善を繰り返す

  5. 最新情報をキャッチアップする: プライバシー規制やプラットフォームの仕様変更に注意

次のアクション:

  • 自社の広告目的(認知拡大 or コンバージョン獲得)を明確にする
  • GDN・YDAの管理画面に登録し、少額から試験運用を開始する
  • リマーケティング用のタグ(ピクセル)を自社サイトに設置する
  • 効果を測定しながら、ターゲティングとクリエイティブを改善する

※広告プラットフォームの仕様や課金方式は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。

よくある質問

Q1ディスプレイ広告とリスティング広告の違いは何ですか?

A1主な違いは、配信面(検索結果 vs サイト・アプリ)、ターゲット(顕在層 vs 潜在層)、形式(テキスト vs 画像・動画)、クリック単価(100〜500円 vs 10〜100円)です。リスティング広告は購買意欲が高いユーザーへ、ディスプレイ広告は認知拡大や潜在層へのアプローチに適しています。

Q2ディスプレイ広告の費用はどのくらいかかりますか?

A2月額20〜50万円程度が一般的な相場です。クリック課金(CPC)では1クリック10〜100円、インプレッション課金(CPM)では1,000回表示あたり10〜500円が目安ですが、商材・業界・競合状況により変動します。

Q3ディスプレイ広告のターゲティングにはどのような種類がありますか?

A3「人」を対象とするターゲティング(年齢・性別・興味関心・リマーケティング等)と「面(掲載場所)」を対象とするターゲティング(特定サイト・アプリ指定)の2種類があります。リマーケティング(サイト訪問者への再配信)は費用対効果が高い手法として広く活用されています。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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