Web広告を始めたいけれど、種類が多くてどれを選べばいいか分からない...
B2Bマーケティング担当者として、Web広告の導入を検討する機会が増えています。しかし、「リスティング広告」「ディスプレイ広告」「SNS広告」など、種類が多くてどれを選べばいいのか分からないという声も多く聞かれます。
Web広告は少額から始められ、効果測定もしやすいというメリットがありますが、専門知識がないと期待する効果が得られないケースもあります。この記事では、Web広告の基本概念から種類、選び方まで、初心者向けに分かりやすく解説します。
この記事のポイント:
- Web広告は2024年に3.6兆円を超え、マスコミ4媒体を上回る市場規模に成長
- 100円単位から始められ、少額でテスト配信が可能
- リスティング、ディスプレイ、SNS、動画など13種類以上の広告タイプが存在
- 目的(認知拡大 or 購入促進)によって最適な広告タイプが異なる
- B2B企業にはリスティング広告やLinkedIn広告が相性良いとされている
1. Web広告が注目される背景と市場規模
まず、Web広告が注目される背景と市場規模を確認しましょう。
(1) 2022年にインターネット広告費が3兆円を超えマスコミ4媒体を上回る
総務省の令和5年版情報通信白書によると、2022年にインターネット広告費が3兆912億円に達し、マスコミ4媒体(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌)の広告費合計(2兆3,985億円)を初めて上回りました。
これは、企業のマーケティング予算がマス広告からWeb広告へシフトしていることを示しています。
(2) 2024年のインターネット広告費は3.6517兆円(前年比109.6%)
電通デジタルの調査によると、2024年のインターネット広告媒体費は3.6517兆円(前年比109.6%)に達しました。特にSNS垂直型動画広告やコネクテッドTV動画広告の需要が市場拡大に貢献しているとされています。
(3) 2025年には3.8兆円を突破する予測
矢野経済研究所の調査によると、2025年の国内インターネット広告市場規模は3.8955兆円(前年比108.7%)に達すると予測されています。今後も継続的な成長が見込まれる市場です。
2. Web広告とは?マス広告との違いと4つの特徴
Web広告の定義と、マス広告との違いを解説します。
(1) Web広告(ネット広告)の定義
Web広告(ネット広告、インターネット広告とも呼ばれます)は、インターネット上の媒体(Webサイト、動画、メール、アプリ等)に掲載される広告の総称です。
検索エンジンの検索結果ページ、Webサイトのバナー、SNSのフィード、動画プラットフォームなど、さまざまな場所に広告を配信できます。
(2) マス広告との違い
Web広告とマス広告(テレビCM、新聞広告など)の主な違いは以下の通りです:
費用:
- マス広告: 数百万円〜数千万円の初期投資が必要なケースが多い
- Web広告: 100円単位から始められ、少額でテスト配信が可能
ターゲティング:
- マス広告: 広く一般に配信、細かなターゲティングが難しい
- Web広告: 年齢、性別、地域、興味関心、過去の検索履歴など細かく設定可能
効果測定:
- マス広告: 効果測定が難しく、間接的な指標で評価することが多い
- Web広告: クリック数、コンバージョン数などをリアルタイムで計測可能
柔軟性:
- マス広告: 一度配信すると修正が困難
- Web広告: 配信結果を見ながらリアルタイムで調整可能
(3) Web広告の4つの特徴
Web広告には以下の4つの特徴があります:
少額で開始可能: 100円単位から始められるため、まずは少額でテスト配信し、効果を検証してから本格展開できます。初期投資リスクを抑えられる点が大きなメリットです。
細かなターゲティング: 年齢、性別、地域、興味関心、過去の検索履歴など、細かなターゲティングが可能です。無駄な広告費を削減し、効果的なアプローチができます。
リアルタイム効果測定: 配信結果をリアルタイムで確認できます。クリック数、コンバージョン数、費用対効果などを数値で把握できるため、データに基づいた意思決定が可能です。
運用型広告: 配信結果に応じてリアルタイムで調整・最適化を行える「運用型広告」が主流です。効果の低い広告を停止し、効果の高い広告に予算を集中できます。
3. Web広告の主要な13種類と特徴
Web広告には多くの種類があります。主要なものを紹介します。
(1) リスティング広告(検索連動型広告)
リスティング広告は、検索エンジンで検索したキーワードに連動して検索結果画面に表示されるテキストベースの広告です。
特徴:
- 検索意図の強いユーザーにアプローチできる
- 購入・問い合わせ意欲の高いユーザーにリーチしやすい
- B2B企業との相性が良いとされている
向いているケース:
- 特定の商品・サービスを探しているユーザーを獲得したい
- コンバージョン(問い合わせ・購入)を直接狙いたい
(2) ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリの広告枠に表示される画像・動画・テキスト広告です。
特徴:
- 幅広いユーザーにリーチできる
- 認知拡大に適している
- 視覚的なクリエイティブでブランドイメージを訴求できる
向いているケース:
- 新商品・サービスの認知度を高めたい
- ブランドイメージを浸透させたい
(3) SNS広告(Facebook・Instagram・LINE等)
SNS広告は、Facebook、Instagram、Twitter/X、LINE等のSNSプラットフォームに掲載される広告です。
特徴:
- ユーザーの興味関心、行動データに基づく細かなターゲティングが可能
- 拡散効果が期待できる
- B2Cとの相性が良いが、B2BではLinkedInが有効
向いているケース:
- 特定のターゲット層に効率的にリーチしたい
- 口コミ・シェアによる拡散を狙いたい
(4) 動画広告(YouTube等)
YouTube等の動画プラットフォームやWebサイト上で再生される動画形式の広告です。
特徴:
- 視覚・聴覚に訴求でき、メッセージが伝わりやすい
- ブランドストーリーを効果的に伝えられる
- 若年層へのリーチに効果的
向いているケース:
- 商品・サービスの魅力を視覚的に伝えたい
- ブランド認知を高めたい
(5) その他の広告タイプ
上記以外にも、以下のような広告タイプがあります:
リターゲティング広告(リマーケティング広告): 一度Webサイトを訪問したユーザーに対して再度広告を表示する手法。コンバージョン率が高いとされています。
ネイティブ広告: Webサイトやアプリのコンテンツに自然に溶け込む形式の広告。記事広告、インフィード広告等が該当します。
アフィリエイト広告: 成果報酬型の広告。商品購入や会員登録など、成果が発生した場合にのみ費用が発生します。
4. Web広告の費用の仕組みと課金方式
Web広告の費用の仕組みを解説します。
(1) PPC(Pay Per Click):クリック課金型
広告がクリックされるごとに課金される方式です。リスティング広告で一般的に採用されています。
メリット:
- クリックされなければ費用が発生しない
- 費用対効果を把握しやすい
相場(目安):
- 1クリックあたり数十円〜数百円(キーワードや競合状況により変動)
(2) CPM(Cost Per Mille):インプレッション課金型
広告が1,000回表示されるごとに課金される方式です。ディスプレイ広告で採用されることがあります。
メリット:
- 多くのユーザーに広告を見てもらえる
- 認知拡大に適している
相場(目安):
- 1,000インプレッションあたり数百円〜数千円
(3) CPA(Cost Per Action):成果報酬型
商品購入や問い合わせなど、特定のアクション(成果)が発生した場合にのみ課金される方式です。アフィリエイト広告で採用されています。
メリット:
- 成果が発生しなければ費用が発生しない
- リスクを抑えられる
(4) 100円から始められる柔軟な予算設定
Web広告の大きなメリットは、少額から始められる点です。多くの広告プラットフォームでは、1日の予算を数百円から設定できます。
まずは月1〜5万円程度の少額でテスト配信を行い、効果を検証してから本格的に予算を投入することが推奨されています。
5. Web広告の選び方|目的・予算別のおすすめ
自社に合ったWeb広告の選び方を解説します。
(1) 目的別の選び方
認知拡大が目的の場合:
- ディスプレイ広告: 幅広いユーザーにリーチできる
- SNS広告: ターゲット層に効率的にリーチできる
- 動画広告: 視覚的にブランドイメージを訴求できる
購入・問い合わせ促進が目的の場合:
- リスティング広告: 検索意図の強いユーザーにアプローチできる
- リターゲティング広告: 一度訪問したユーザーに再アプローチできる
(2) 予算別のアプローチ
少額予算(月5万円以下):
- リスティング広告から始めるのが一般的
- 少額でもコンバージョンを狙いやすい
- まずは1つの広告タイプに集中
中規模予算(月10〜50万円):
- リスティング広告 + ディスプレイ広告の組み合わせ
- 認知とコンバージョンの両方を狙う
- 複数の広告タイプをテストし最適化
大規模予算(月50万円以上):
- 複数の広告タイプを組み合わせた統合的なアプローチ
- 専任の運用担当者または広告代理店の活用を検討
(3) B2BとB2Cの違い
B2B企業とB2C企業では、効果的な広告タイプが異なる傾向があります:
B2B企業向け:
- リスティング広告: 検索意図の強いビジネスユーザーにリーチ
- LinkedIn広告: ビジネス層へのターゲティングに強い
- 記事広告・ホワイトペーパー広告: 専門性の高いコンテンツで信頼構築
B2C企業向け:
- SNS広告(Instagram、Facebook、LINE): 消費者への効率的なリーチ
- 動画広告: 商品の魅力を視覚的に訴求
- リターゲティング広告: ECサイトでのカート放棄対策
6. まとめ:Web広告を始める際の3つのポイント
Web広告を始める際に押さえておきたいポイントを整理します。
重要ポイントの整理:
- Web広告は100円単位から始められ、少額でテスト配信が可能
- 目的(認知拡大 or 購入促進)によって最適な広告タイプが異なる
- B2B企業にはリスティング広告やLinkedIn広告が相性良いとされている
次のアクション:
- 自社の目的と予算を明確にする
- まずは少額(月1〜5万円程度)でテスト配信を開始する
- 効果測定を行い、効果の高い広告タイプに予算を集中する
- 必要に応じて広告代理店や専門家への相談を検討する
※この記事は2025年時点の情報です。各広告プラットフォームの機能・費用は変更される可能性があるため、導入前に公式サイトで最新情報をご確認ください。
よくある質問:
Q: Web広告はいくらから始められますか? A: 100円単位から始められます。まずは少額(月1〜5万円程度)でテスト配信し、効果を検証してから本格展開することを推奨します。
Q: Web広告のメリット・デメリットは何ですか? A: メリットは少額で開始可能、細かなターゲティング、リアルタイム効果測定、柔軟な調整ができる点です。デメリットは専門知識・ノウハウが必要、競合が多いとコストが高騰する、既に関心がある顧客へのアプローチは得意ですが新規開拓は難しい点があります。
Q: どのWeb広告を選べばいいですか? A: 目的によります。認知拡大ならディスプレイ広告・SNS広告、購入促進ならリスティング広告・リターゲティング広告が適しています。B2B企業ならリスティング広告やLinkedIn広告が相性良いとされています。まずは少額でテスト配信することを推奨します。
Q: Web広告の効果測定はどうやって行いますか? A: Google アナリティクス等の分析ツールでインプレッション数、クリック数、コンバージョン数、CPA(顧客獲得単価)等をリアルタイムで計測できます。効果の低い広告を停止し、効果の高い広告に予算を集中することで最適化を図ります。
