CTAとは?BtoB企業が成果を出すボタン設計の基本と改善ポイント

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/18

CTAとは?「資料請求ボタンを押してもらえない」という悩み

BtoB企業のWebサイト運営において、「サイトへのアクセスはあるのに、資料請求や問い合わせが増えない」という悩みはよくあります。コンテンツを充実させても、ユーザーが次のアクションを取ってくれなければ、リード獲得には繋がりません。

この課題を解決する鍵が CTA(Call To Action:行動喚起) です。CTAは、ユーザーを具体的な行動に誘導するボタンやテキストリンクのことで、コンバージョン率を左右する重要な要素です。

この記事では、BtoB企業のマーケティング担当者向けに、CTAの基本から効果的な設計方法、A/Bテストによる改善手法まで、実践的なポイントを解説します。

この記事のポイント:

  • CTAは「資料請求」「問い合わせ」などユーザーを具体的な行動に誘導する要素
  • BtoB企業では長い検討期間を考慮し、複数のCTAタイプを使い分けることが重要
  • 文言・色・サイズ・配置の最適化により、コンバージョン率は改善できる(事例:CVR 2.7%→3.2%)
  • ファーストビュー・コンテンツ途中・最下部の3箇所に設置するのが基本
  • A/Bテストで検証しながら、自社サイトに最適なCTAを見つける

CTAとは?BtoB企業が注目すべき理由

(1) Webサイトからのリード獲得の課題

BtoB企業の多くは、Webサイトを通じてリード(見込み客)を獲得したいと考えています。しかし、「訪問者数は増えているのに、問い合わせや資料請求が増えない」というケースは少なくありません。

この原因の一つは、ユーザーが次に何をすべきか分からない という点にあります。コンテンツを読んで興味を持ったとしても、明確な行動のきっかけ(CTA)がなければ、ユーザーはそのままサイトを離れてしまいます。

(2) BtoB特有の検討期間とCTAの役割

BtoB商材は、BtoC商材に比べて検討期間が長く、複数の意思決定者が関与することが一般的です。そのため、CTAは単に「今すぐ購入」を促すだけでなく、検討段階に応じた適切な行動 を提示する必要があります。

検討段階別のCTA例:

  • 認知段階: 「お役立ち資料をダウンロード」「無料ガイドを読む」
  • 検討段階: 「導入事例を見る」「製品の詳細を知る」
  • 比較段階: 「無料トライアルを試す」「デモを申し込む」
  • 決定段階: 「お問い合わせ」「見積もりを依頼」

BtoB企業では、ユーザーの検討段階に合わせた複数のCTAを用意することが、効果的なリード獲得に繋がります。

CTAの基礎知識(定義・役割・重要性)

(1) CTAの定義と具体例

CTA(Call To Action)は、日本語で「行動喚起」と訳され、ユーザーを具体的な行動に誘導する要素を指します。Webサイトでは、主に以下のような形で表示されます。

CTAの具体例:

  • ボタン形式: 「無料で資料請求」「今すぐお問い合わせ」「デモを見る」
  • テキストリンク形式: 「詳細はこちら」「導入事例を見る」
  • バナー形式: サイドバーやページ下部に配置される行動喚起バナー

BtoB企業では、「資料請求」「問い合わせ」「無料トライアル」「ホワイトペーパーダウンロード」などが一般的なCTAです。

(出典: シナジーマーケティング「CTA(Call To Action)とは?」マーケティング用語集)

(2) コンバージョン率(CVR)とCTAの関係

コンバージョン率(CVR: Conversion Rate)は、サイト訪問者のうち、問い合わせや資料請求などの目標行動を取った割合を示す指標です。

CVRの計算式:

CVR = (コンバージョン数 ÷ サイト訪問者数) × 100

CTAの設計・配置を改善することで、CVRは向上します。実際に、CTAの追加だけでCVRが2.7%→3.2%に改善した事例も報告されています。

(出典: Sprocket「CTAとは?5つの改善ポイントでコンバージョンを最適化する」)

CVRが1%向上するだけでも、月間10,000訪問のサイトであれば、月間100件のリードが追加で獲得できることになります。

(3) BtoB企業におけるCTAの種類

BtoB企業では、顧客の検討段階に応じて、以下のようなCTAを使い分けることが推奨されます。

情報収集型CTA:

  • 「お役立ち資料をダウンロード」
  • 「業界レポートを読む」
  • 「導入事例を見る」

比較検討型CTA:

  • 「無料トライアルを試す」
  • 「製品デモを申し込む」
  • 「料金表をダウンロード」

商談促進型CTA:

  • 「お問い合わせ」
  • 「見積もりを依頼」
  • 「導入相談を予約」

各CTAは、ユーザーの検討段階と提供する情報の深さが異なるため、適切な場面で使い分けることが重要です。

効果的なCTAの設計ポイント(文言・色・サイズ)

(1) 行動を促す具体的な文言の作り方

CTAの文言は、ユーザーが次に何をすべきか明確に分かる ように設計することが重要です。

効果的な文言の特徴:

  • 具体的な行動を示す: 「資料請求」「無料で試す」「今すぐダウンロード」
  • ユーザーのメリットを含める: 「無料で」「5分で完了」「今すぐ読める」
  • 心理的障壁を下げる: 「まずは資料を見る」「気軽にお問い合わせ」

NG例とOK例:

  • NG: 「こちら」「詳細」(何が起こるか分からない)
  • OK: 「無料で資料請求」「導入事例を見る」(具体的で明確)

(出典: ワンマーケティング「CTAとは?改善策や成功事例などわかりやすく解説」)

(2) 目立つ色選びと配色戦略

CTAボタンは、サイト全体の配色と補色関係 にある色を選ぶことで、ユーザーの目を引きやすくなります。

配色戦略の例:

  • サイト全体が青系 → CTAは赤・オレンジ系
  • サイト全体が緑系 → CTAは赤・紫系

ただし、色の効果はサイトのデザインやターゲットによって異なるため、A/Bテストで検証することが推奨 されます。

(出典: カイゼンプラットフォーム「CTAボタンとは?効果的な文言やデザインを作るポイント」)

(3) クリックしやすいサイズ設定(モバイル対応)

CTAボタンのサイズは、10mm以上 が推奨されます。これは、モバイル端末でも指でタップしやすいサイズです。

サイズ設定のポイント:

  • PC: 横幅200-300px、高さ50-60px程度
  • モバイル: 横幅80%以上、高さ50px以上(指でタップしやすい)

スマートフォンからのアクセスが多い場合、モバイルでのタップのしやすさを最優先に設計しましょう。

(4) マイクロコピーの活用

マイクロコピーとは、CTAボタンの周辺に配置する補足説明文のことです。ユーザーの心理的障壁を下げる効果があります。

マイクロコピーの例:

  • 「※登録後すぐにダウンロードできます」
  • 「※クレジットカード不要」
  • 「※営業電話は一切ありません」

これらの文言により、「登録したら営業電話がかかってくるのでは?」という不安を軽減し、コンバージョン率の向上に繋がります。

(出典: LINEヤフー「CTAとは? 意味やクリックされやすくなる改善方法を解説」)

CTAの最適な設置場所と配置戦略

(1) ファーストビュー・コンテンツ途中・最下部の使い分け

CTAは、ファーストビュー・コンテンツ途中・最下部の3箇所 に設置するのが基本です。

ファーストビュー:

  • ページを開いた瞬間にユーザーが見える範囲にCTAを配置
  • 既に興味を持っているユーザーを逃さない

コンテンツ途中:

  • 記事の中盤・3分の2程度の位置にCTAを配置
  • ユーザーが一定の情報を得た後に行動を促す

最下部:

  • コンテンツを最後まで読んだユーザー向けのCTA
  • 「ここまで読んだら次はこれ」という自然な流れを作る

(出典: Think Bal「CTAの適切な設置場所はどこ?コンバージョンにつながるCTAの位置」)

(2) Zパターンを意識した視線誘導

ユーザーの視線は、Zパターン(左上→右上→左下→右下)で動くと言われています。このパターンに沿ってCTAを配置することで、自然な視線の流れでユーザーを誘導できます。

Zパターンの活用例:

  • ヘッダー右上にCTAボタン(ナビゲーションの右端)
  • コンテンツエリアの右下にCTA(スクロール後の視線の終点)

この配置により、ユーザーが自然にCTAに目を向けやすくなります。

(3) CTAの設置数と注意点

CTAを多数設置すると、ユーザーの注意が分散し、逆にコンバージョン率が下がる可能性があります。

推奨される設置数:

  • 主要なCTA: 3-5個
  • 同じCTAを複数箇所に配置する場合: ファーストビュー・途中・最下部の3箇所

異なる種類のCTAを同時に表示する場合(例: 「資料請求」と「お問い合わせ」)、優先度の高いCTAを目立たせるデザインにしましょう。

A/Bテストによるコンバージョン率改善の実践

(1) A/Bテストの基本と実施方法

A/Bテストは、2つのパターンを比較し、どちらが効果的かを検証する手法です。CTAの最適化には欠かせない手法です。

A/Bテストの実施手順:

  1. テスト対象の決定: 文言・色・配置のいずれかを変更
  2. パターンAとパターンBの作成: 1つの要素だけを変更
  3. 訪問者を2グループに分ける: ランダムに振り分け
  4. データ収集: 最低2週間、統計的に有意な差が出るまで測定
  5. 結果の分析: CVRの差を検証し、効果的なパターンを採用

注意点:

  • 複数の要素を同時に変更しない(何が効果を生んだか特定できなくなる)
  • アクセス数が少ない場合は1ヶ月程度の測定期間が必要

(出典: カイゼンプラットフォーム「CTAボタンとは?効果的な文言やデザインを作るポイント」)

(2) テスト対象の優先順位(文言・色・配置)

A/Bテストで検証すべき要素には、以下のような優先順位があります。

優先度が高い要素:

  1. 文言: 「資料請求」vs「無料で資料請求」
  2. 配置: ファーストビューにCTAを追加する/しない
  3. : 赤ボタン vs 緑ボタン

一般的に、文言や配置の変更は、色の変更よりもCVRへの影響が大きいと言われています。まずは文言のテストから始めるのが効率的です。

(3) 改善事例とROIの測定方法

改善事例:

  • Sprocketの事例: CTAの追加によりCVR 2.7%→3.2%(+0.5pt)
  • HubSpotの事例: 文言を「Submit」から「Get Your Free Guide」に変更してCVRが向上

ROIの測定方法:

  1. CVR改善前後のリード獲得数を比較
  2. リード1件あたりの価値を算出(例: 商談化率×平均受注額)
  3. テストコストと効果を比較

例えば、月間10,000訪問のサイトで、CVRが2.7%→3.2%に改善した場合:

  • 改善前: 10,000 × 2.7% = 270件のリード
  • 改善後: 10,000 × 3.2% = 320件のリード
  • 増加分: 50件/月

リード1件あたりの価値が10,000円なら、月間50万円の売上増に相当します。

(出典: Sprocket「CTAとは?5つの改善ポイントでコンバージョンを最適化する」)

まとめ:CTAで成果を出すために押さえるべきポイント

CTA(Call To Action)は、Webサイトからのリード獲得を左右する重要な要素です。BtoB企業では、検討段階に応じた複数のCTAを用意し、文言・色・サイズ・配置を最適化することで、コンバージョン率を改善できます。

押さえるべきポイント:

  • CTAは具体的な行動を示す文言にする(「無料で資料請求」など)
  • サイト全体の配色と補色関係にある色を選ぶ(A/Bテストで検証)
  • ファーストビュー・コンテンツ途中・最下部の3箇所に設置
  • マイクロコピーで心理的障壁を下げる
  • A/Bテストで継続的に改善する

次のアクション:

  • 現在のサイトのCTAの文言・色・配置を確認する
  • 検討段階別のCTAが用意されているか点検する
  • A/Bテストツールを導入し、文言のテストから始める
  • 改善後のCVRを測定し、ROIを評価する

CTAの最適化は、サイトごとに最適解が異なります。自社サイトのデータに基づいて、継続的に改善していきましょう。

※この記事は2025年11月時点の情報です。最新のマーケティング手法やツールについては、各種公式サイトをご確認ください。

よくある質問

Q1CTAボタンの色は何色が最も効果的ですか?

A1サイト全体の配色と補色関係にある色が効果的です(例: 緑背景なら赤CTA)。ただし、最適な色は業界やターゲットによって異なるため、A/Bテストで検証するのが推奨されます。

Q2CTAは1ページに何個設置すべきですか?

A2ファーストビュー・コンテンツ途中・最下部の3箇所が基本です。多すぎるとユーザーの注意が分散するため、主要なCTAは3-5個に絞るのが推奨されます。

Q3A/Bテストはどのくらいの期間実施すべきですか?

A3最低2週間、アクセス数が少ない場合は1ヶ月程度が目安です。統計的に有意な差が出るまでデータを蓄積することが重要です。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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