Salesforceフローとは?種類と使い分け・業務自動化の設計ガイド

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2026/1/1811分で読めます

「記事は出してるのに商談につながらない」を解決する。
御社を理解して書くから、刺さる。この記事はMediaSprintで作成しました。

MediaSprintについて詳しく見る →

Salesforceフローで業務自動化を成功させるために必要なこと

Salesforceフローは作成手順を覚えるだけでなく、自社の業務プロセスのどこを自動化すべきかを明確にし、運用体制まで設計することで効果を最大化できる——本記事ではこの結論を詳しく解説します。

フロー(Flow) とは、Salesforceでビジネスプロセスを自動化する処理をまとめた機能です。ノーコードで直感的に作成でき、プログラミング知識がなくても業務の自動化を実現できます。

Salesforceのワークフロールールは2025年12月にサポート廃止開始予定であり、全自動化をフローへ移行することが推奨されています。この背景から、フローの基本を理解し、自社の業務に適用する方法を学ぶことは、Salesforce導入済み企業にとって急務となっています。

しかし、フローの作成手順を学ぶだけでは不十分です。どの業務をどう自動化すべきかという「What」の視点と、作成したフローを適切に管理・運用する体制の設計が成功の鍵となります。

この記事で分かること

  • フローの基本定義とフロービルダーの概要
  • フローの種類(レコードトリガー、画面、スケジュールトリガー)と使い分け
  • フロー作成の基本手順と最新機能(AI生成機能など)
  • 業務プロセス視点でのフロー設計と運用のポイント
  • フロー乱立を防ぐための管理方法

Salesforceフローとは|定義と基本概念

Salesforceフローは、業務プロセスを自動化するためのノーコードツールです。複雑なビジネスロジックをプログラミングなしで実装でき、Salesforce管理者やビジネスユーザーでも直感的に作成できます。

フロービルダー(Flow Builder) とは、フローを作成・編集するツールです。ドラッグ&ドロップの操作でビジネスプロセスを視覚的に構築でき、コーディングの知識がなくても自動化の仕組みを作ることができます。

フローが従来のワークフロールールと大きく異なる点は、複数の条件分岐、ループ処理、ユーザーとの対話など、より複雑な業務プロセスを自動化できることです。ワークフロールールでは対応できなかった高度な自動化も、フローであれば実現可能です。

フロービルダーの基本操作と構成要素

フロービルダーでは、フロー要素と呼ばれるコンポーネントを組み合わせてフローを構築します。フロー要素は、データ操作・ロジック・ユーザーインタラクションなどの処理を担う部品です。

主なフロー要素には、以下のようなものがあります。

  • 要素の追加: 処理のステップを追加(レコード取得、レコード作成、決定など)
  • 決定要素: 条件分岐を設定し、異なるパスに処理を分ける
  • ループ要素: 複数レコードに対して繰り返し処理を実行
  • 画面要素: ユーザーに入力画面を表示して情報を収集

これらの要素をドラッグ&ドロップで配置し、線で接続することでフローを構築します。視覚的に処理の流れを確認できるため、複雑なロジックも把握しやすいのが特徴です。

Salesforceフローの種類と使い分け

Salesforceフローには複数の種類があり、それぞれ異なる用途に適しています。フローを作成する前に、どの種類のフローが自社の業務に適しているかを理解することが重要です。

【比較表】Salesforceフロー種類別比較表

フロー種類 実行タイミング 主な用途 適した業務例
レコードトリガーフロー レコード作成・更新・削除時 リアルタイム自動化 リードスコア自動計算、承認依頼メール送信、項目の自動入力
画面フロー ユーザー操作時 対話型入力・ウィザード リード登録フォーム、複数ステップの承認フロー、データ入力ガイド
スケジュールトリガーフロー 指定日時・定期実行 バッチ処理・定期タスク 月次レポート自動生成、休眠リード抽出、定期リマインダー
自動起動フロー 他のフローやApexから呼び出し 再利用可能な処理 共通処理のモジュール化、サブフローとしての呼び出し
プラットフォームイベントトリガーフロー プラットフォームイベント発生時 外部システム連携 外部サービスからの通知受信、リアルタイムデータ同期

レコードトリガーフロー|リアルタイム自動化に適用

レコードトリガーフローは、レコードの作成・更新・削除時に自動実行されるフローです。リアルタイムで処理が実行されるため、データ入力直後に関連する処理を自動化したい場合に適しています。

活用例としては、以下のようなケースが挙げられます。

  • リードレコード作成時に、条件に基づいてスコアを自動計算
  • 商談ステージが更新されたタイミングで、関係者に通知メールを送信
  • 取引先の情報が変更された際に、関連する取引先責任者レコードも自動更新

レコードトリガーフローを設計する際は、処理のタイミング(レコード保存前/後)と、処理が他のレコードにも影響するかを考慮する必要があります。

画面フロー・スケジュールトリガーフロー|対話型と定期実行

画面フローは、ユーザーが操作時に画面を表示するタイプのフローです。ウィザード形式の入力フォームや、複数ステップにわたる承認プロセスなど、ユーザーとの対話が必要な処理に適しています。

画面フローの活用例:

  • 新規リード登録時に必要情報をステップバイステップで入力するウィザード
  • 見積作成時に条件を選択しながら自動計算するフォーム
  • 複数の承認者を経由する承認ワークフロー

スケジュールトリガーフローは、指定した日時や定期的に実行されるフローです。バッチ処理や定期レポートの自動化に適しています。

スケジュールトリガーフローの活用例:

  • 毎月末にキャンペーン実績を集計してレポートを生成
  • 90日間アクションのない休眠リードを抽出してリスト化
  • 契約更新日の30日前にリマインダーを自動送信

フロー作成の基本手順と具体例

フローの作成は、フロービルダーを使って直感的に行えます。ここでは基本的な作成手順と、最新機能について解説します。

2025年10月のWinter'26リリースでフローの2バージョン差分比較機能が追加され、バージョン管理が標準化されました。これにより、フローの変更履歴を追跡し、問題が発生した際に以前のバージョンと比較することが容易になっています。

また、Spring'26(2026年リリース)ではAI機能が正式リリースされ、自然言語指示からドラフトフローを自動生成できるようになりました。レコードトリガーフローやスケジュールフローに対応しており、フロー作成の効率化が期待できます。

フロー作成の基本ステップ

フロー作成は以下のステップで進めます。

  1. フローの種類を選択: 設定画面から「フロー」を選択し、新規作成。業務要件に合ったフロー種類を選択
  2. 開始要素の設定: トリガー条件(レコードトリガーの場合はオブジェクトと実行タイミング)を設定
  3. フロー要素の追加: 必要な処理(レコード取得、決定、レコード更新など)を追加
  4. 条件分岐の設定: 決定要素で条件を設定し、異なるパスに処理を分岐
  5. テスト実行: デバッグ機能を使って動作確認。入力値を変えて複数パターンをテスト
  6. 有効化: テスト完了後、フローを有効化して本番環境で動作開始

最新のAI機能を活用する場合は、「自然言語で説明」機能から業務要件を日本語で入力すると、ドラフトフローが自動生成されます。生成されたフローを確認・修正して完成させることで、作成時間を短縮できます。

業務プロセス視点でのフロー設計と運用のポイント

フローを効果的に活用するには、操作方法を覚えるだけでなく、業務プロセス全体を見据えた設計と運用体制の構築が必要です。

よくある失敗パターンとして、フロービルダーの操作方法だけを学んで闇雲にフローを作成し、業務プロセス全体の設計なしに進めた結果、フローが乱立して管理できなくなるケースがあります。これは避けるべきアプローチです。

フローが乱立すると、以下のような問題が発生します。

  • 同じ処理を行う重複フローが存在し、メンテナンスコストが増大
  • どのフローがどの業務に対応しているか把握できなくなる
  • フロー同士の競合により、予期しない動作が発生
  • 担当者が異動・退職した際に引き継ぎが困難

これらの問題を防ぐために、フロー作成前に業務プロセスを整理し、計画的に設計することが重要です。

【チェックリスト】フロー作成前チェックリスト

  • 自動化したい業務プロセスを明確に定義している
  • その業務がフローで自動化すべき対象か確認している(手動のままで良い業務ではないか)
  • 使用するフローの種類(レコードトリガー、画面、スケジュールなど)を決定している
  • トリガー条件(いつ実行されるか)を明確にしている
  • 処理対象のオブジェクトと項目を特定している
  • 条件分岐のロジックを整理している
  • 既存のフローと処理が重複しないか確認している
  • フローの命名規則に従った名前を決めている
  • テストケース(正常系・異常系)を洗い出している
  • フローの管理者・担当者を決めている
  • ドキュメント(フローの目的・処理内容)を作成する予定がある
  • 将来の変更・拡張の可能性を考慮している

フロー乱立を防ぐための命名規則と管理方法

フローの命名規則を統一し、管理方法を標準化することで、フロー乱立を防ぐことができます。

命名規則の例:

  • [オブジェクト名]_[処理内容]_[フロー種類]
  • 例: Lead_ScoreCalculation_RecordTrigger(リードスコア計算・レコードトリガーフロー)
  • 例: Opportunity_StageNotification_RecordTrigger(商談ステージ通知・レコードトリガーフロー)
  • 例: Campaign_MonthlyReport_Schedule(キャンペーン月次レポート・スケジュールフロー)

管理のポイント:

  • フローの一覧と目的を管理するドキュメントを作成・維持
  • 新規フロー作成時は既存フローとの重複がないか確認するプロセスを設ける
  • 定期的にフローの棚卸しを行い、不要なフローを無効化・削除
  • フロー作成・変更の権限を適切に制限し、無秩序な作成を防止

まとめ:フロー活用を成功させる業務プロセス設計の重要性

本記事では、Salesforceフローの基本概念から種類の使い分け、作成手順、そして運用のポイントまで解説しました。

記事の要点:

  • フローはノーコードで業務自動化を実現できるSalesforceの標準機能
  • ワークフロールールは2025年12月にサポート廃止開始予定のため、フローへの移行が必要
  • フローの種類(レコードトリガー、画面、スケジュールなど)を業務要件に応じて使い分ける
  • 最新のAI機能を活用することで、フロー作成の効率化が可能
  • フロー乱立を防ぐには、命名規則の統一と管理体制の整備が重要

Salesforceフローは作成手順を覚えるだけでなく、自社の業務プロセスのどこを自動化すべきかを明確にし、運用体制まで設計することで効果を最大化できます。本記事のチェックリストを活用しながら、計画的にフロー活用を進めていきましょう。なお、Salesforceの機能は年3回のリリースサイクルで頻繁にアップデートされるため、最新情報は公式リリースノートで確認することをおすすめします。

「記事は出してるのに商談につながらない」を解決する。
御社を理解して書くから、刺さる。この記事はMediaSprintで作成しました。

MediaSprintについて詳しく見る →

この記事の内容を自社で実践したい方へ

リード獲得〜商談化の課題を診断し、設計から実装まで支援します。
戦略だけで終わらず、作って納品。まずは30分の無料相談から。

よくある質問

Q1Salesforceのワークフロールールとフローの違いは何ですか?

A1ワークフロールールは単純な自動化に適した旧機能で、2025年12月にサポート廃止開始予定です。フローはより複雑な業務プロセスを自動化でき、条件分岐やループ処理、ユーザーとの対話など高度な処理に対応しています。今後の標準機能としてフローへの移行が推奨されています。

Q2フローはプログラミング知識がなくても作成できますか?

A2はい、フロービルダーはノーコードツールで、ドラッグ&ドロップの操作で視覚的にフローを構築できます。プログラミング知識がなくても直感的に作成可能です。条件分岐やループなどの処理も、要素を配置して線で接続するだけで実装できます。

Q3レコードトリガーフローとスケジュールトリガーフローの使い分けは?

A3レコードトリガーフローはレコードの作成・更新・削除時にリアルタイムで実行され、スケジュールトリガーフローは指定した日時や定期的に実行されます。データ入力直後に処理を行いたい場合はレコードトリガー、月次集計や定期リマインダーなどのバッチ処理にはスケジュールトリガーが適しています。

Q4フローのAI生成機能とは何ですか?

A4Spring'26(2026年)で正式リリースされた機能で、自然言語で指示を入力するとドラフトフローが自動生成されます。レコードトリガーフローやスケジュールフローに対応しており、「リード作成時にスコアを計算する」などの指示からフローの雛形を作成できます。生成されたフローを確認・修正して完成させることで、作成時間を短縮できます。

B

B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

「B2Bデジタルプロダクト実践ガイド」は、デシセンス株式会社が運営する情報メディアです。B2Bデジタルプロダクト企業のマーケティング・営業・カスタマーサクセス・開発・経営に関する実践的な情報を、SaaS、AIプロダクト、ITサービス企業の実務担当者に向けて分かりやすく解説しています。