SNS宣伝の方法|BtoB企業が活用すべきプラットフォームと運用のコツを解説

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/17

SNSでの宣伝、どのプラットフォームを選べばいいか分からない...

BtoB企業のマーケティング担当者の多くが、SNS宣伝のプラットフォーム選びに悩んでいます。「LinkedIn、X(旧Twitter)、Facebook…どれを使えばいいの?」「SNS広告と自社運用、どちらが効果的?」といった疑問は尽きません。

この記事では、BtoB企業が認知拡大・リード獲得を実現するためのSNS宣伝方法を、プラットフォーム比較、運用方法、効果測定、注意点まで実践的に解説します。

この記事のポイント:

  • 国内SNS利用率は80.0%(総務省調査)、利用者数は8,270万人に達している
  • BtoB企業にはLinkedIn、X(旧Twitter)、noteが効果的、Instagram・TikTokは優先度低め
  • SNS宣伝の方法は「自社運用」「SNS広告」「インフルエンサー活用」の3つ
  • 投稿頻度は週2-3回が目安、平日昼休み・夕方が閲覧されやすい
  • 炎上リスク対策として投稿前チェック体制とガイドライン策定が必須

1. SNS宣伝とは?BtoB企業が取り組むべき理由

(1) SNS宣伝の定義と重要性

SNS宣伝とは、Instagram、X(旧Twitter)、Facebook、LinkedIn、TikTok等のソーシャルネットワーキングサービスを活用して、自社の製品・サービスを告知・PR・販促する活動です。従来の広告手法と異なり、ユーザーとの双方向コミュニケーションを通じて、認知拡大から購買促進まで高いマーケティング効果が期待できます。

BtoB企業においても、デジタルシフトが加速する中で、SNS宣伝は重要な集客チャネルとなっています。特に、企業の意思決定者層がSNSで情報収集を行う傾向が強まっており、適切なプラットフォームで適切なコンテンツを発信することで、リード獲得につながります。

(2) 国内SNS利用率80.0%(総務省調査)、利用者数8,270万人

総務省「令和4年通信利用動向調査」によると、国内インターネット利用者の80.0%がSNSを利用しています。また、比較ビズまとめによると、国内SNS利用者数は8,270万人に達しており、日本の人口の約65%がSNSを活用していることになります。

(出典: 総務省「令和4年通信利用動向調査」、比較ビズまとめ「【全7種】SNSによる宣伝効果を高めるには?」)

この高い利用率から、SNSは多くの潜在顧客にリーチできる有効な宣伝チャネルと言えます。特にBtoB企業の意思決定者層も、業界ニュースやトレンド情報をSNSで収集する傾向があり、適切なプラットフォームでの情報発信は重要です。

(3) BtoB企業における効果(認知拡大、リード獲得、信頼関係構築)

BtoB企業がSNS宣伝に取り組むことで、以下の効果が期待できます。

認知拡大: 自社の製品・サービス、専門性をアピールし、潜在顧客の目に触れる機会を増やします。特に、LinkedInやX(旧Twitter)では、業界内での認知度向上が期待できます。

リード獲得: ホワイトペーパーのダウンロード、ウェビナー申込、問い合わせフォームへの誘導などを通じて、見込み客の連絡先を取得できます。SNS広告の詳細なターゲティング機能を活用すれば、効率的にリードを獲得できます。

信頼関係構築: ユーザーとの双方向コミュニケーション(コメント返信、いいね等)を通じて、親近感や信頼感を醸成できます。継続的な情報発信により、「この会社は専門性が高い」という印象を与えられます。

2. BtoB向けSNSプラットフォーム比較

BtoB企業が活用すべき主要なSNSプラットフォームを比較します。

(1) LinkedIn:BtoB専門、意思決定者リーチ、ビジネスコンテンツ

LinkedInは、BtoB専門のビジネス特化型SNSです。企業の意思決定者、部長・役員クラスの利用率が高く、BtoB企業にとって最も効果的なプラットフォームの1つです。

特徴:

  • 企業情報、職種、役職等でターゲティングできる
  • ビジネスコンテンツ(業界分析、事例紹介、ノウハウ共有等)が好まれる
  • 広告機能(Sponsored Content、Sponsored InMail等)が充実

推奨される企業: 法人向けSaaS、コンサルティング、製造業(B2B取引)など、企業の意思決定者層にリーチしたいBtoB企業に適しています。

(2) X(旧Twitter):拡散力、情報発信スピード、ニュース性

X(旧Twitter)は、リアルタイム性と拡散力が特徴のプラットフォームです。業界ニュース、トレンド情報、企業の最新情報を素早く発信できます。

特徴:

  • リツイート機能による拡散力が高い
  • 短文(最大280文字)でスピーディに情報発信できる
  • 業界の有識者・インフルエンサーとの交流が容易

推奨される企業: 情報発信スピードを重視するBtoB企業、業界ニュースやトレンドを発信したい企業に適しています。

(3) Facebook:幅広い年齢層、コミュニティ機能、BtoC寄り

Facebookは、幅広い年齢層が利用するSNSで、コミュニティ機能(Facebookグループ等)が充実しています。ただし、BtoB企業にとっては、LinkedInやXと比較すると優先度は低めです。

特徴:

  • 40代以上の利用率が高い
  • コミュニティ機能でファンとの関係構築が可能
  • BtoC寄りのプラットフォーム

推奨される企業: BtoC要素が強いBtoB企業(飲食店向けPOSシステム、美容サロン向けシステム等)に適しています。

(4) note:長文コンテンツ、専門性アピール、オウンドメディア代替

noteは、長文コンテンツを投稿できるプラットフォームで、専門性の高い記事を発信することで、信頼構築に有効です。オウンドメディアを構築する予算がない場合の代替手段としても活用できます。

特徴:

  • 長文コンテンツ(数千文字)を投稿可能
  • 記事のストック性が高い(検索エンジンでも上位表示されやすい)
  • 有料記事機能でマネタイズも可能

推奨される企業: 専門性の高いコンテンツを発信したいBtoB企業、オウンドメディアを手軽に始めたい企業に適しています。

(5) BtoC向けSNS(Instagram、TikTok)の優先度

InstagramやTikTokは、視覚的なコンテンツ(画像・動画)が中心で、BtoC向けのプラットフォームです。BtoB企業にとっては優先度が低めですが、以下のような場合は活用を検討できます。

活用が有効なケース:

  • デザイン性の高い製品を扱う企業(建築、インテリア等)
  • 採用活動での企業ブランディング(社員紹介、オフィス紹介等)
  • BtoC要素が強いBtoB企業(飲食店向けシステム等)

ただし、BtoB企業の本業のリード獲得には、LinkedInやXの方が効果的です。

3. SNS宣伝の3つの方法

(1) 自社運用:コンテンツ作成・投稿・コミュニケーション

自社運用とは、自社で専任担当者を配置し、コンテンツ作成・投稿・ユーザーとのコミュニケーションを行う方法です。

メリット:

  • 外部費用がかからない(人件費のみ)
  • 自社の世界観・ブランドを正確に表現できる
  • ユーザーとの直接的なコミュニケーションが可能

デメリット:

  • 専任担当者の確保が必要
  • コンテンツ企画・制作のノウハウが求められる
  • 効果が出るまでに時間がかかる(3ヶ月〜1年)

費用相場: 人件費のみ(月額数万円〜数十万円、担当者の給与による)

(2) SNS広告:詳細なターゲティング、画像・動画広告、即効性

SNS広告とは、各プラットフォームの広告機能を活用して、ターゲット層に広告を配信する方法です。詳細なターゲティング機能により、年齢・性別・地域・職種・興味関心等で絞り込めます。

メリット:

  • 即効性がある(出稿開始から数時間〜数日で効果が出る)
  • 詳細なターゲティングが可能
  • 画像・動画形式で視覚的に訴求できる

デメリット:

  • 広告費がかかる(クリック課金、インプレッション課金等)
  • 運用ノウハウがないと費用対効果が悪化する
  • 出稿を停止すると効果もすぐに止まる

費用相場: 月額10万円〜100万円以上(業種・競合状況により変動)

(3) インフルエンサー活用:第三者による信頼性、認知拡大

インフルエンサーマーケティングとは、影響力のある個人(業界の有識者、専門家等)に自社製品・サービスを紹介してもらう方法です。第三者による推奨は、企業の自己PRよりも信頼性が高いとされています。

メリット:

  • 第三者による推奨で信頼性が高い
  • インフルエンサーのフォロワーにリーチできる
  • 認知拡大に有効

デメリット:

  • インフルエンサー選定が難しい(自社に合った人物を見つける必要がある)
  • 費用が高額になる場合がある(数十万円〜数百万円)
  • ステマ(ステルスマーケティング)にならないよう注意が必要

費用相場: インフルエンサーのフォロワー数・影響力により変動(数万円〜数百万円)

4. コンテンツ企画と運用体制の構築

(1) コンテンツ企画:業界ニュース、事例紹介、ノウハウ共有、社員紹介

BtoB企業がSNSで発信すべきコンテンツ例は以下の通りです。

業界ニュース・トレンド情報: 業界の最新動向、法改正、新技術等を解説し、専門性をアピールします。

事例紹介: 導入事例、成功事例を紹介し、自社製品・サービスの効果を具体的に示します。守秘義務に配慮し、公開可能な範囲で紹介します。

ノウハウ共有: 業務効率化のコツ、ツールの使い方、課題解決のヒント等を提供し、ユーザーに価値を提供します。

社員紹介・企業文化: 社員の働き方、オフィス紹介、イベント報告等を発信し、親近感を醸成します。採用活動にも効果的です。

(2) 投稿頻度とタイミング:週2-3回、平日昼休み・夕方が効果的

投稿頻度: 週2-3回が目安です。毎日投稿は運用負担が大きく、月1回では効果が薄いため、週2-3回を継続的に行うのが現実的です。

投稿タイミング: 平日の昼休み(12-13時)、夕方(18-20時)が閲覧されやすい時間帯です。ターゲット層の行動パターンに合わせて、投稿時間を調整します。

(3) ハッシュタグの活用:リーチ拡大、業界タグ選定

ハッシュタグを効果的に活用することで、投稿のリーチを拡大できます。

ハッシュタグ選定のポイント:

  • 業界に関連するハッシュタグ(#BtoB、#SaaS、#マーケティング等)
  • トレンドハッシュタグ(時事ネタに関連する場合)
  • 自社独自のハッシュタグ(ブランドハッシュタグ)

注意点: ハッシュタグを多用しすぎると、スパムと見なされる可能性があります。3〜5個程度が適切です。

(4) 運用体制:専任担当者1名+チーム連携、承認フロー設計

SNS宣伝を継続的に運用するためには、専任担当者の配置と承認フロー設計が重要です。

運用体制例:

  • 専任担当者1名(コンテンツ企画・投稿・分析を担当)
  • チーム連携(営業・CS・開発等から情報収集)
  • 承認フロー(投稿前に上長または複数人でチェック)

承認フローの目的: 炎上リスクを防ぐため、投稿前に複数人でチェックし、不適切な表現がないかを確認します。

5. 効果測定と注意点

(1) 効果測定:閲覧数、エンゲージメント率、フォロワー数、リード獲得数

SNS宣伝の効果を測定するための主要KPIは以下の通りです。

閲覧数(インプレッション数): 投稿が表示された回数。リーチの広さを測る指標です。

エンゲージメント率: いいね、コメント、シェア等の反応率。ユーザーの関心度を測る指標です。

フォロワー数: アカウントのフォロワー数。継続的な情報発信により、フォロワーが増加します。

リード獲得数: SNS経由でのホワイトペーパーダウンロード、問い合わせ、ウェビナー申込等の数。最終的なビジネス成果を測る指標です。

(2) 分析ツール活用:各SNSのインサイト機能、外部分析ツール

各SNSには分析機能(インサイト機能)が標準搭載されており、投稿ごとの閲覧数、エンゲージメント率等を確認できます。

主要プラットフォームの分析機能:

  • LinkedIn:LinkedIn Analytics
  • X(旧Twitter):X Analytics
  • Facebook:Facebookインサイト
  • Instagram:Instagramインサイト

外部分析ツール: より詳細な分析が必要な場合は、外部分析ツール(Hootsuite、Buffer、Sprout Social等)を活用できます。複数のSNSアカウントを一元管理し、レポート作成も容易になります。

(3) 炎上リスクと対策:投稿前チェック、ガイドライン策定、迅速な対応体制

SNS運用において、炎上リスクは常に存在します。以下の対策を講じることで、リスクを最小化できます。

投稿前チェック: 投稿前に複数人でチェックし、不適切な表現がないかを確認します。特に、政治・宗教・差別的内容、競合批判等は避けます。

ガイドライン策定: SNS運用ガイドラインを策定し、「投稿してはいけない内容」「承認フロー」「問題発生時の対応」等を明文化します。

迅速な対応体制: 炎上が発生した場合、謝罪・説明を速やかに実施します。放置すると拡大するため、24時間以内に初動対応を行うのが推奨されます。

(参考: STOCK SUN「炎上リスクを防ぐ!SNSで宣伝効果を高める正しい方法」)

(4) 継続運用の重要性:短期的成果を期待しすぎない、中長期視点

SNS宣伝は、短期的に大きな成果が出る手法ではありません。継続的な運用により、フォロワーが増加し、エンゲージメントが高まり、最終的にリード獲得につながります。

継続運用のポイント:

  • 短期的成果(1〜3ヶ月)を期待しすぎない
  • 中長期視点(6ヶ月〜1年)でKPIを設定する
  • 効果測定を定期的に行い、改善を繰り返す

6. まとめ:BtoB企業のSNS宣伝成功のポイント

BtoB企業がSNS宣伝で成果を出すためには、プラットフォーム選定、運用方法、効果測定、リスク対策の4つが重要です。

(1) プラットフォーム選定:BtoB向けはLinkedIn・X・note優先

BtoB企業に適したプラットフォームは、LinkedIn(意思決定者リーチ)、X(情報発信スピード)、note(専門性アピール)です。Instagram・TikTokはBtoC向けで優先度が低めです。

自社のターゲット層がどのプラットフォームを利用しているかを調査し、適切なプラットフォームを選定しましょう。

(2) 複数手法の組み合わせ:自社運用+広告

自社運用と広告を組み合わせることで、短期・長期の両立が可能になります。

組み合わせ例:

  • 自社運用で継続的に情報発信し、信頼関係を構築
  • SNS広告で短期的にリード獲得を促進

予算が限られる場合は、自社運用から開始し、効果を見て広告導入を検討するのが推奨されます。

(3) 2024年のトレンド:動画広告市場7,249億円、動画コンテンツの重要性

2024年の国内動画広告市場規模は7,249億円に達し、動画コンテンツの重要性が増しています。BtoB企業においても、製品紹介動画、事例紹介動画、社員インタビュー動画などを制作し、SNSで発信することで、エンゲージメント向上が期待できます。

(出典: MEDIX「【2025年最新】6大SNS広告とは?成功事例や効果的な運用のポイント」)

次のアクション:

  • 自社のターゲット層が利用するSNSプラットフォームを調査する
  • 自社運用か広告か、予算と目的に応じて選定する
  • コンテンツ企画を立て、週2-3回の投稿スケジュールを設定する
  • 投稿前チェック体制とガイドラインを策定し、炎上リスクを最小化する
  • 効果測定を定期的に行い、改善を繰り返す

SNS宣伝は、継続的な運用により長期的に効果を発揮します。適切なプラットフォームを選び、質の高いコンテンツを発信し、ユーザーとの信頼関係を構築していきましょう。

※この記事は2024年時点の情報です。各SNSプラットフォームの規約やアルゴリズムは頻繁に変更される可能性があるため、最新情報は公式サイトをご確認ください。

よくある質問

Q1どのSNSプラットフォームが自社のビジネスに最適ですか?

A1BtoB企業の場合、LinkedIn(企業の意思決定者層にリーチ)、X(旧Twitter・情報発信スピード)、note(専門性の高いコンテンツ発信)が推奨されます。Instagram・TikTokはBtoC向けで、BtoB企業では優先度が低めです。自社のターゲット層が利用するプラットフォームを調査して選定しましょう。

Q2自社運用とSNS広告、どちらを選ぶべきですか?

A2両方の組み合わせが理想的です。自社運用で継続的な情報発信と信頼関係構築を行い、SNS広告で短期的なリード獲得を促進します。予算が限られる場合は、自社運用から開始し、効果を見て広告導入を検討するのが推奨されます。

Q3投稿の最適な頻度はどれくらいですか?

A3週2-3回が目安です。毎日投稿は運用負担が大きく、月1回では効果が薄いため、週2-3回を継続的に行うのが現実的です。投稿タイミングは平日の昼休み(12-13時)、夕方(18-20時)が閲覧されやすい時間帯です。

Q4フォロワーを増やすためにはどうすればよいですか?

A4有益なコンテンツの継続的な提供、ハッシュタグの効果的な活用、他社投稿へのコメント・いいね、キャンペーン実施などが有効です。フォロワー購入は逆効果で、エンゲージメント低下につながるため避けましょう。

Q5炎上リスクを防ぐにはどうすればよいですか?

A5投稿前に複数人でチェックする体制を構築し、政治・宗教・差別的内容を避けることが重要です。SNS運用ガイドラインを策定し、問題発生時の迅速な対応体制も整えましょう。炎上が発生した場合は、謝罪・説明を24時間以内に速やかに実施することが推奨されます。

B

B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

「B2Bデジタルプロダクト実践ガイド」は、デシセンス株式会社が運営する情報メディアです。B2Bデジタルプロダクト企業のマーケティング・営業・カスタマーサクセス・開発・経営に関する実践的な情報を、SaaS、AIプロダクト、ITサービス企業の実務担当者に向けて分かりやすく解説しています。