オウンドメディアの特徴とは?メリット・デメリットを解説

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/22

オウンドメディアとは【定義と他メディアとの違い】

「集客を強化したいが広告費が高騰している」「自社のブランド価値を発信したいが適切な方法がわからない」...こうした課題を抱えるB2B企業のマーケティング担当者にとって、オウンドメディアは有力な選択肢の一つです。

しかし、オウンドメディアは「すぐに成果が出る」「楽に運営できる」といった魔法の杖ではありません。その特徴、メリット・デメリットを正しく理解した上で、長期的な視点で取り組む必要があります。この記事では、オウンドメディアの特徴を3つの軸で整理し、メリット・デメリット、成功事例まで、導入判断に必要な情報を詳しく解説します。

この記事のポイント:

  • オウンドメディアは企業が自社で保有・運営するメディアで、Webサイト・ブログ・メールマガジン等を含む
  • 主な特徴は「自由度の高さ」「ストック型(コンテンツ蓄積)」「長期資産化」の3つ
  • メリットは広告費削減・ブランディング・リード獲得、デメリットは成果まで時間・コスト・炎上リスク
  • 成果が出るまで通常6ヶ月〜1年以上かかり、即効性はない
  • 成功事例(ferret・北欧暮らしの道具店等)の共通点は継続的更新・明確な目的・独自性

(1) オウンドメディアの定義(自社保有メディア)

オウンドメディア(Owned Media)とは、企業が自社で保有・運営するメディアの総称です。

オウンドメディアの範囲:

  • Webサイト: 企業ホームページ、ブログ、特設サイト
  • メールマガジン: 顧客・見込み客向けのメール配信
  • 紙媒体: パンフレット、カタログ、会社案内
  • その他: アプリ、ホワイトペーパー、動画コンテンツ等

近年では、特に「情報発信型のWebサイト・ブログ」を指してオウンドメディアと呼ぶことが一般的です。企業が自社の専門知識やノウハウを記事コンテンツとして発信し、読者(見込み客)を集客・育成するコンテンツマーケティングの中心的な役割を担います。

オウンドメディアの目的:

  • 集客: SEO(検索エンジン最適化)により、自然検索からの流入を増やす
  • ブランディング: 自社の専門性や価値観を発信し、ブランドイメージを確立
  • リード獲得: 見込み客の課題解決を支援し、資料請求や問い合わせにつなげる
  • 採用: 企業文化や働き方を発信し、求職者を引き付ける

これらの目的に応じて、オウンドメディアの戦略や運営方針が変わります。

(2) ペイドメディア・アーンドメディアとの違い(トリプルメディア)

マーケティング戦略では、オウンドメディア・ペイドメディア・アーンドメディアの3つを統合的に活用する「トリプルメディア」という概念があります。

オウンドメディア(Owned Media):

  • 企業が自社で保有・運営するメディア
  • 特徴: 自由度が高い、ストック型、長期資産化
  • 例: Webサイト、ブログ、メールマガジン

ペイドメディア(Paid Media):

  • 企業が費用を支払って利用する広告メディア
  • 特徴: 即効性がある、費用がかかる、フロー型(広告停止で流入も停止)
  • 例: テレビCM、Web広告、新聞広告、SNS広告

アーンドメディア(Earned Media):

  • 第三者が情報発信するメディア(信頼を「獲得(Earn)」するメディア)
  • 特徴: 信頼性が高い、企業が直接コントロールできない
  • 例: SNS、口コミサイト、レビューサイト、ニュース記事

3つのメディアの違い:

項目 オウンドメディア ペイドメディア アーンドメディア
所有者 自社 広告主(自社が費用負担) 第三者
コントロール 高い 一部可能 低い
即効性 低い 高い 不確定
コスト 初期投資大、長期的には低減 継続的に発生 基本的に無料
信頼性 低〜中 高い

トリプルメディアを統合的に活用することで、短期的な集客(ペイドメディア)と長期的な資産構築(オウンドメディア)、そして信頼獲得(アーンドメディア)をバランスよく実現できます。

(3) オウンドメディアとホームページの違い

オウンドメディアとホームページは混同されがちですが、目的が異なります。

ホームページ(企業サイト):

  • 主な目的: 企業情報の提供
  • 主なコンテンツ: 会社概要、商品・サービス紹介、問い合わせフォーム、IR情報等
  • ターゲット: すでに自社を知っている人、取引先、株主等
  • 更新頻度: 低い(必要に応じて更新)

オウンドメディア(情報発信型サイト):

  • 主な目的: コンテンツマーケティング(集客・ブランディング・リード獲得)
  • 主なコンテンツ: 読者に価値ある情報(ノウハウ、業界動向、課題解決策等)
  • ターゲット: まだ自社を知らない潜在顧客
  • 更新頻度: 高い(定期的なコンテンツ更新が必要)

ホームページは「自社を知っている人向けの情報提供」が中心ですが、オウンドメディアは「まだ自社を知らない潜在顧客を引き寄せる」ことが目的です。両者は役割が異なるため、併存させることが一般的です。

(4) なぜオウンドメディアが注目されるのか

2024年現在、オウンドメディアが注目される主な理由は以下の通りです:

1. 広告費の高騰:

  • Web広告(Google広告、SNS広告等)の単価が年々上昇
  • 広告に依存した集客は継続的にコストがかかる
  • オウンドメディアによる自然検索流入は、広告費削減につながる

2. 顧客の情報収集行動の変化:

  • B2B購買の70%は営業と接触する前にオンラインで情報収集済み(業界調査)
  • 顧客が自主的に情報を探す時代に、オウンドメディアで価値ある情報を提供することが重要

3. コンテンツ資産としての価値:

  • 過去に制作したコンテンツが蓄積され、継続的に集客し続ける
  • 広告は停止すれば流入も停止するが、オウンドメディアは長期的な資産となる

4. AIによる効率化:

  • 2024年以降、AIツール(ChatGPT等)の活用により、コンテンツ制作の効率が向上
  • キーワードリサーチから記事の構成案作成まで、AIが支援

これらの背景から、オウンドメディアはコスト効率の良い顧客獲得手法として注目されています。

オウンドメディアの主な特徴【3つの軸で整理】

オウンドメディアの特徴を、3つの軸で整理します。

(1) 自由度の高さ(自社コントロール可能)

オウンドメディアの最大の特徴は、自由度の高さです。

自由に決められること:

  • 発信内容: 自社の専門性やノウハウを自由に発信できる
  • デザイン: ブランドイメージに合わせたデザインが可能
  • 更新頻度: 自社のリソースに応じて柔軟に調整できる
  • 掲載ルール: 広告プラットフォームのような厳しいガイドラインがない

他メディアとの比較:

ペイドメディア(広告)の場合:

  • 広告プラットフォームのガイドラインに従う必要がある
  • 表現に制約がある(誇大広告禁止等)
  • 審査で却下されるリスクがある

アーンドメディア(SNS・口コミ)の場合:

  • 第三者が発信するため、自社では直接コントロールできない
  • ネガティブな口コミへの対応が必要

オウンドメディアは自社保有のため、上記のような制約がなく、自由に発信できます。

(2) ストック型メディア(コンテンツが蓄積される)

オウンドメディアは「ストック型メディア」と呼ばれ、コンテンツが蓄積され続ける特性があります。

ストック型とフロー型の違い:

ストック型(オウンドメディア):

  • 過去に制作したコンテンツが残り続ける
  • 時間とともに記事数が増え、集客力が高まる
  • 例: ブログ記事は1年前の記事でも検索流入を生み続ける

フロー型(SNS・広告):

  • 情報が流れていき、過去のコンテンツは埋もれる
  • 継続的に新しいコンテンツを投稿しないと効果が持続しない
  • 例: SNS投稿は数日で他の投稿に埋もれてしまう

ストック型のメリット:

  • 記事数が増えるほど、集客の入り口が増える
  • 過去記事も継続的に集客に貢献する
  • 一度作成したコンテンツが長期的に価値を生み続ける

このストック型の特性が、オウンドメディアを「長期資産」として価値あるものにしています。

(3) 長期資産化(中長期的な集客資産)

オウンドメディアは、中長期的な集客資産として蓄積されます。

資産化のプロセス:

初期(0〜6ヶ月):

  • 記事数がまだ少なく、SEO効果も低い
  • 集客はほとんどない(広告との併用が必要な場合も)
  • 投資フェーズ(コンテンツ制作に注力)

成長期(6ヶ月〜1年):

  • 記事数が増え、SEO効果が徐々に現れる
  • 自然検索からの流入が安定し始める
  • 一部の記事が検索上位に表示される

成熟期(1年以降):

  • 蓄積したコンテンツが継続的に集客
  • ランニングコストが比較的安定(新規記事制作ペースの調整が可能)
  • オウンドメディアが集客の中心的な役割を担う

資産としての価値:

  • 広告は停止すれば流入も停止するが、オウンドメディアは継続的に集客し続ける
  • 過去に投資した制作費が、長期的にリターンを生み続ける
  • M&A時には、オウンドメディアの価値も企業評価に含まれる場合がある

ただし、SEOアルゴリズムの変更や競合の台頭により、一度獲得した順位が維持できないリスクもあるため、継続的なメンテナンスは必要です。

(4) コンテンツマーケティングの中心的役割

オウンドメディアは、コンテンツマーケティング戦略の中心的な役割を担います。

コンテンツマーケティングとは: 価値あるコンテンツを制作・発信し、顧客を引き寄せ、関係性を構築するマーケティング手法です。

オウンドメディアがハブとなる流れ:

  1. コンテンツ制作: オウンドメディアで価値ある記事を公開
  2. 集客: SEO・SNS・広告で記事への流入を増やす
  3. リード獲得: 記事内でホワイトペーパーや資料請求への導線を設置
  4. 育成: メールマガジンで継続的に情報提供し、見込み客を育成
  5. 商談化: 温まったリードを営業部門に引き継ぎ

オウンドメディアを起点として、集客からリード獲得、育成、商談化までの一連のプロセスが回ります。

オウンドメディアのメリット【広告費削減・ブランディング・リード獲得】

オウンドメディアを運営する主なメリットを解説します。

(1) 幅広い顧客獲得(SEO流入による安定集客)

オウンドメディアの最大のメリットの一つは、SEO(検索エンジン最適化)による幅広い顧客獲得です。

SEO流入の仕組み:

  • 顧客が抱える課題や疑問に関連するキーワードで記事を作成
  • Google検索で上位表示されることで、自然検索からの流入が増加
  • 広告費をかけずに継続的に集客できる

幅広い顧客層にリーチ:

  • 顕在顧客: すでにニーズが明確な顧客(例:「MA ツール 比較」で検索)
  • 潜在顧客: まだニーズが明確でない顧客(例:「営業 効率化 方法」で検索)

オウンドメディアでは、潜在顧客向けのコンテンツも発信できるため、従来の広告ではリーチできなかった層も獲得できます。

安定した集客:

  • 一度検索上位を獲得すれば、継続的に流入が見込める
  • 広告のように予算切れで停止することがない
  • 複数の記事が上位表示されることで、集客が安定化

(2) 広告費削減(自然検索での流入増加)

オウンドメディアによる自然検索流入が増えると、広告費を削減できます。

広告費削減の仕組み:

従来(広告依存):

  • Web広告(Google広告、SNS広告等)に月額数十万〜数百万円投資
  • 広告を停止すると流入も停止
  • 継続的にコストがかかる

オウンドメディア活用後:

  • 自然検索からの流入が増加
  • 広告費を削減、または他の施策に予算を振り分けられる
  • ランニングコストは比較的安定(記事制作のみ)

具体的な削減効果(想定例):

  • 広告経由の月間流入: 10,000件(広告費50万円)
  • オウンドメディア経由の月間流入: 10,000件(記事制作費月20万円)
  • 広告費削減: 月30万円、年間360万円

※上記は理想的なケースであり、実際の効果は業種・競合状況により異なります。

注意点:

  • オウンドメディアは成果が出るまで時間がかかる(6ヶ月〜1年以上)
  • 初期は広告との併用が必要な場合も多い
  • SEOアルゴリズムの変更により、順位が変動するリスクもある

(3) ブランドイメージ確立(独自性の発信)

オウンドメディアを通じて、自社の専門性や価値観を発信し、ブランドイメージを確立できます。

ブランディングの具体例:

専門性のアピール:

  • 業界の最新トレンドや深い知見を記事で発信
  • 「この分野ならこの会社」という認識を獲得
  • 専門家としてのポジショニング確立

企業文化・価値観の発信:

  • 自社の考え方、大切にしている価値観を記事で表現
  • 共感した読者がファンになる
  • 採用にも効果(企業文化に共感した求職者が応募)

成功事例:

  • サイボウズ式: 「チームワークあふれる社会を創る」というビジョンを記事で発信し、ブランドイメージを確立
  • 北欧、暮らしの道具店: 「丁寧な暮らし」というテーマで統一し、独自のブランド価値を構築

ブランドイメージが確立されると、価格競争に巻き込まれにくく、ファンによる口コミ拡散も期待できます。

(4) コンテンツ資産化(過去記事も集客し続ける)

前述の通り、オウンドメディアはストック型メディアのため、過去に制作した記事も継続的に集客に貢献します。

資産化の効果:

1年目:

  • 記事数: 50記事
  • 月間PV: 5,000
  • 記事制作費: 月20万円 × 12ヶ月 = 240万円

2年目:

  • 記事数: 100記事(新規50記事 + 過去50記事)
  • 月間PV: 20,000(過去記事も継続的に集客)
  • 記事制作費: 月20万円 × 12ヶ月 = 240万円

3年目:

  • 記事数: 150記事(新規50記事 + 過去100記事)
  • 月間PV: 50,000(過去記事の蓄積効果)
  • 記事制作費: 月20万円 × 12ヶ月 = 240万円

※上記は想定例であり、実際の成長カーブは異なります。

過去に投資した制作費が、長期的にリターンを生み続けるのが、オウンドメディアの大きなメリットです。

オウンドメディアのデメリットと対策【時間・コスト・炎上リスク】

メリットがある一方で、オウンドメディアには以下のデメリットもあります。

(1) 成果が出るまで時間がかかる(6ヶ月〜1年以上)

オウンドメディアの最大のデメリットは、成果が出るまでに時間がかかることです。

成果が出るまでの期間:

  • 通常: 6ヶ月〜1年以上
  • 特にSEO効果: Googleに評価されるまで数ヶ月かかる
  • 即効性はない: 広告のように「今すぐ集客」はできない

時間がかかる理由:

  • SEOで上位表示されるには、記事の質・量、サイトの信頼性が必要
  • Googleのクローラーがサイトを評価するまで時間がかかる
  • 競合との順位争いで、徐々に上位に上がっていく

対策:

短期施策と併用:

  • オウンドメディア(長期施策)と広告(短期施策)を併用
  • 短期的には広告で集客しつつ、長期的にはオウンドメディアに移行

現実的な目標設定:

  • 6ヶ月〜1年は投資期間と割り切る
  • 短期的な成果を求めすぎない
  • 段階的な目標設定(3ヶ月:50記事公開、6ヶ月:月間PV 10,000等)

SNS活用:

  • 記事公開時にSNSでシェアし、初期流入を確保
  • SEO効果が出る前に、SNS経由で認知を広げる

(2) 運営コストがかかる(初期費用・月額費用)

オウンドメディアの運営には、それなりのコストがかかります。

初期費用(立ち上げ時):

  • サイト制作費: 数十万〜数百万円(規模・機能による)
  • 初期コンテンツ制作: 10〜30記事(1記事3〜10万円の場合、30万〜300万円)
  • 合計: 数十万〜数百万円

ランニングコスト(月額):

  • 記事制作費: 月数記事〜数十記事(1記事3〜10万円の場合、月10万〜数十万円)
  • 編集・校正費: 月数万円
  • サーバー・ドメイン費: 月数千円〜数万円
  • 合計: 月数万〜数十万円

対策:

内製化によるコスト削減:

  • 記事制作を社内で行う(外注費削減)
  • 既存の営業資料や社内ノウハウを記事化
  • ただし、専門知識(SEO・ライティング等)の習得が必要

優先順位をつけた投資:

  • すべての記事を外注せず、重要記事のみプロに依頼
  • 初期は記事数を絞り、質を重視

段階的な拡大:

  • 小規模からスタートし、成果を見ながら徐々に投資を拡大
  • 最初は月5記事程度から始め、軌道に乗ったら月10記事、20記事と増やす

(3) 炎上リスク(事実誤認や配慮不足の表現)

オウンドメディアは自社保有のため自由に発信できる反面、炎上リスクもあります。

炎上の主な原因:

  • 事実誤認: データや統計の誤り、不正確な情報
  • 配慮不足の表現: 差別的表現、特定の人を傷つける内容
  • ステルスマーケティング(ステマ): 広告であることを隠した記事
  • 他社批判: 競合を不当に批判する内容

炎上した場合の影響:

  • ブランドイメージの毀損
  • 謝罪・記事削除対応に追われる
  • 一度炎上すると、ネガティブな情報がネット上に残り続ける

対策:

コンプライアンス確認:

  • 公開前に法務部門・コンプライアンス担当者によるチェック
  • 事実確認(データ・統計の出典明記、公式情報の確認)
  • 表現チェック(差別的表現、配慮不足の表現がないか)

複数人によるレビュー:

  • 執筆者以外の編集者・チェック担当者が内容を確認
  • 「炎上しそうな表現がないか」を客観的に判断

ガイドラインの策定:

  • 記事作成時のガイドライン(禁止表現、注意事項等)を明文化
  • 執筆者・外注ライターに共有し、統一基準で運用

(4) 各デメリットへの対策(目標設定・外注活用・コンプライアンス確認)

デメリットへの対策をまとめます:

時間がかかる問題への対策:

  • 短期施策(広告)と併用し、段階的にオウンドメディアに移行
  • 現実的な目標設定(6ヶ月〜1年は投資期間)

コスト問題への対策:

  • 内製化によるコスト削減(社内リソース活用)
  • 優先順位をつけた投資(重要記事のみプロに依頼)

炎上リスクへの対策:

  • コンプライアンス確認(法務部門チェック)
  • 複数人レビュー、ガイドライン策定

これらの対策を実施することで、デメリットを最小化し、オウンドメディアを成功に導くことができます。

オウンドメディアの成功事例【北欧暮らしの道具店・ferret・サイボウズ式】

オウンドメディアの成功事例を紹介します。

(1) 北欧、暮らしの道具店(ECサイトと連携したブランディング)

概要:

  • 北欧雑貨・インテリアのECサイトが運営するオウンドメディア
  • 「丁寧な暮らし」をテーマに、ライフスタイル記事を発信

特徴:

  • ECサイトと記事コンテンツが統合されている
  • 商品紹介ではなく、「暮らし方」の提案が中心
  • 独自のブランド価値を構築し、ファンを獲得

成果:

  • 月間数百万PV(推定)
  • ECサイトへの自然な導線により、売上にも貢献
  • ブランドイメージの確立(「丁寧な暮らし」の代表的存在)

成功のポイント:

  • 「売り込まない」コンテンツ戦略(商品ではなくライフスタイルを提案)
  • 高品質なビジュアル(写真・動画)
  • 一貫したブランドメッセージ

(2) ferret(月間500万PV、BtoBマーケティング)

概要:

  • Webマーケティングメディア「ferret」
  • BtoBマーケティング担当者向けにノウハウを発信

特徴:

  • SEO・広告・SNS等、Webマーケティング全般を網羅
  • 初心者向けの基礎記事から上級者向けの専門記事まで幅広く提供

成果:

  • 月間500万PV以上(公式発表)
  • リード獲得からツール販売(ferret One)につなげる
  • Webマーケティング分野での認知度確立

成功のポイント:

  • 継続的なコンテンツ更新(月数十記事)
  • 目標設定時に記事本数を軸に設定し、着実に実行
  • 自社の運営ノウハウを記事化し、専門性をアピール

(3) サイボウズ式(採用・ブランディング重視)

概要:

  • サイボウズ株式会社が運営するオウンドメディア
  • 「チームワークあふれる社会を創る」というビジョンを発信

特徴:

  • 働き方・組織・チームワークをテーマにした記事
  • 直接的な商品紹介は少なく、企業文化・価値観の発信が中心

成果:

  • 採用強化(企業文化に共感した求職者が増加)
  • ブランドイメージの向上(「働き方改革」の先進企業として認知)
  • メディア露出増加(記事が他メディアで引用される)

成功のポイント:

  • 明確な目的設定(採用・ブランディング重視)
  • 売り込みではなく、価値観・文化の発信
  • 社員の実体験を記事化し、リアリティを重視

(4) 成功の共通点(継続的更新・明確な目的・独自性)

上記3事例の成功の共通点をまとめます:

1. 継続的なコンテンツ更新:

  • すべて数年以上にわたり継続的にコンテンツを更新
  • 短期間で諦めず、長期的視点で運営

2. 明確な目的設定:

  • 北欧暮らしの道具店: ECサイト連携、ブランディング
  • ferret: リード獲得、ツール販売
  • サイボウズ式: 採用、ブランディング
  • 目的に応じてKPIや戦略を設定

3. 独自性の発信:

  • 他社と差別化された独自のテーマやメッセージ
  • 「売り込み」ではなく、読者に価値ある情報提供
  • 専門性・実体験に基づくコンテンツ

4. 高品質なコンテンツ:

  • 読者の課題解決に本当に役立つ情報
  • ビジュアル(写真・図表)の充実
  • 編集・校正の徹底

これらのポイントを参考に、自社のオウンドメディア戦略を設計しましょう。

まとめ:オウンドメディアを成功させる3つのポイント

オウンドメディアは、適切に運営すれば、広告費削減・ブランディング・リード獲得など、多くのメリットを享受できます。ただし、即効性はなく、長期的な投資が必要です。

オウンドメディアを成功させる3つのポイント:

1. 明確な目的設定とKPI管理

  • 目的を明確化(ブランディング・採用・リード獲得のどれか)
  • 目的に応じたKPIを設定(PV・問い合わせ数・応募数等)
  • 定期的にKPIを測定し、PDCAサイクルを回す

2. 長期的視点での継続的運営

  • 6ヶ月〜1年は投資期間と割り切る
  • 短期的な成果を求めすぎず、継続的にコンテンツを更新
  • 数年単位で長期資産を構築する覚悟

3. 独自性と質を重視したコンテンツ制作

  • 他社と差別化された独自のテーマやメッセージ
  • 読者の課題解決に本当に役立つ高品質なコンテンツ
  • 専門性・実体験に基づくリアルな情報提供

次のアクション:

  • オウンドメディアの目的を明確化する(ブランディング・採用・リード獲得)
  • 初期投資とランニングコストの予算を確保する
  • 成功事例(ferret・北欧暮らしの道具店等)を参考に戦略を設計する
  • まずは小規模(月5記事程度)からスタートし、成果を見ながら拡大する
  • 短期施策(広告)と併用し、段階的にオウンドメディアに移行する

オウンドメディアは、正しく運営すれば強力なマーケティング資産となります。長期的な視点で取り組み、自社のブランド価値を高めていきましょう。

よくある質問

Q1オウンドメディアとホームページの違いは何ですか?

A1ホームページは企業情報提供が主目的で、会社概要・商品紹介・問い合わせフォーム等を掲載します。一方、オウンドメディアはコンテンツマーケティングが中心で、読者に価値ある情報(ノウハウ、業界動向、課題解決策等)を提供し、集客・ブランディング・リード獲得を目指します。ホームページは「自社を知っている人向け」、オウンドメディアは「まだ自社を知らない潜在顧客を引き寄せる」ことが目的です。

Q2オウンドメディアの主な特徴は何ですか?

A2主な特徴は4つです。1) 自由度の高さ(自社保有のため、発信内容・デザイン・更新頻度を自由に決められる)、2) ストック型(過去に制作したコンテンツが蓄積され続ける)、3) 情報コントロール可能(広告プラットフォームのような制約がない)、4) 中長期的効果(時間をかけて資産化し、継続的に集客し続ける)。これらの特性により、長期的なマーケティング資産として機能します。

Q3オウンドメディアで成果が出るまでどれくらいかかりますか?

A3通常6ヶ月〜1年以上かかります。特にSEO効果には時間がかかり、Googleに評価されるまで数ヶ月必要です。即効性はないため、短期的な成果を求める場合は広告(ペイドメディア)との併用を検討しましょう。初期6ヶ月は投資期間と割り切り、長期的視点で継続的にコンテンツを更新することが重要です。

Q4オウンドメディア運営にはどの程度コストがかかりますか?

A4初期費用が数十万〜数百万円(サイト制作費 + 初期コンテンツ制作費)、運営費が月数万〜数十万円(記事制作費 + 編集費 + サーバー費等)が一般的です。ただし、規模や外注範囲により大きく変動します。内製化によるコスト削減や、優先順位をつけた投資(重要記事のみプロに依頼)など、自社のリソースと目標に応じた計画を立てることが重要です。

Q5どのような企業がオウンドメディアで成功していますか?

A5代表的な成功事例として、北欧、暮らしの道具店(ECサイトと連携したブランディング)、ferret(月間500万PV、BtoBマーケティング)、サイボウズ式(採用・ブランディング重視)などがあります。成功の共通点は、継続的なコンテンツ更新、明確な目的設定、独自性の発信、高品質なコンテンツです。数年単位で長期的視点で運営し、読者に価値ある情報を提供し続けることが成功の鍵です。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

「B2Bデジタルプロダクト実践ガイド」は、デシセンス株式会社が運営する情報メディアです。B2Bデジタルプロダクト企業のマーケティング・営業・カスタマーサクセス・開発・経営に関する実践的な情報を、SaaS、AIプロダクト、ITサービス企業の実務担当者に向けて分かりやすく解説しています。