マーケティングオートメーションツールの機能一覧|選定前に知るべき必須機能

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/9

MAツールの機能を理解して、自社に最適なツールを選ぼう

「MAツールにはどんな機能があるの?」「どの機能が必要か分からない...」

B2B企業のマーケティング担当者にとって、MAツール選びは重要な判断です。機能が多すぎて何を基準に選べばよいか迷うケースが少なくありません。

この記事では、MAツールの主要機能を8カテゴリに分類し、自社に必要な機能の見極め方を解説します。

この記事のポイント:

  • MAツールは「リードジェネレーション(獲得)」「リードナーチャリング(育成)」「リードクオリフィケーション(選別)」の3つの役割を担う
  • 主要機能は8カテゴリ:リード管理、メール配信、スコアリング、シナリオ設計、Webトラッキング、LP/フォーム作成、レポート、CRM/SFA連携
  • ツールは3タイプに分類:「導入しやすさ型」「シナリオ重視型」「多機能・CRM連携型」
  • 多機能なツールほど高価格。使いこなせる最低限の機能から始めるのがベスト
  • 国内DMP/MA市場は2026年に865億円規模に成長予測(矢野経済研究所)

1. マーケティングオートメーションツールとは:市場規模と導入トレンド

(1) MAツールの定義と役割(獲得・育成・選別)

マーケティングオートメーション(MA)ツールとは、マーケティング活動を自動化・効率化するツールです。

MAツールの3つの役割:

  1. リードジェネレーション(獲得): 見込み顧客を獲得する活動
  2. リードナーチャリング(育成): 見込み顧客を育成し、購買意欲を高めるプロセス
  3. リードクオリフィケーション(選別): 購買意識の高いリードを選別・抽出するプロセス

自社の課題がどのフェーズにあるかで、選ぶべきツールや重視すべき機能が変わります。

(出典: SATORI公式「マーケティングオートメーション(MA)とは?基本とツールの選び方」https://satori.marketing/marketing-blog/marketing-automation/)

(2) 国内MA市場規模とAI搭載ツールの進化

矢野経済研究所の調査によると、国内のDMP/MA市場は2026年に865億円規模に成長すると予測されています。

市場拡大の背景:

  • BtoB企業のデジタルシフト加速
  • 非対面営業の重要性増加
  • AI技術の進化により、単なる自動化ツールから戦略的活用ツールへ進化

2024-2025年はAI搭載MAツールが増加し、マーケターの経験や勘に頼らずデータドリブンな施策立案を支援する動きが加速しています。

(出典: 矢野経済研究所「国内のデジタルマーケティング市場に関する調査」https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3239)

(3) 非対面営業時代におけるMAツールの重要性

コロナ禍以降、非対面での顧客接点が重要視され、見込み顧客の行動データを活用したMAツールの需要が急増しています。

非対面営業でのMAツール活用:

  • Webサイト訪問履歴から顧客の関心領域を把握
  • ウェビナー参加者へのフォローアップ自動化
  • オンライン展示会で獲得したリードの育成
  • 営業訪問なしでホットリードを抽出し、商談化

MAツールは、非対面営業時代の「顧客理解」と「効率的なアプローチ」を支える重要なツールとなっています。

2. MAツールの主要機能8カテゴリ

(1) リード管理機能

リード(見込み顧客)の情報を一元管理する機能です。

リード管理でできること:

  • フォーム入力やLP訪問でリード情報を自動取得
  • リード情報のセグメント分類(業種、企業規模、関心領域等)
  • 重複リードの自動統合
  • リード情報の検索・抽出

リード情報が散在せず、マーケティング部門と営業部門でデータを共有できます。

(出典: ITトレンド「マーケティングオートメーション(MA)ツールの機能一覧」https://it-trend.jp/marketing_automation_tool/article/function)

(2) メール配信機能とステップメール

メール配信を自動化し、効果測定も可能な機能です。

メール配信でできること:

  • セグメント別の一斉配信(業種別、関心領域別等)
  • ステップメール(あらかじめ設定したシナリオに基づき段階的に自動配信)
  • 顧客の行動トリガー配信(資料DL後に事例紹介メール等)
  • 開封率・クリック率・コンバージョン率の測定
  • A/Bテスト機能(件名・本文・CTAを最適化)

手動でのメール配信作業が削減され、マーケティング担当者はより戦略的な業務に集中できます。

(3) スコアリング機能:行動の数値化と受注確度判断

スコアリング機能は、見込み顧客の行動に点数を付けて興味度を数値化します。

スコアリングの仕組み:

  • メール開封: +5点
  • LP訪問: +10点
  • 価格ページ閲覧: +20点
  • 資料DL: +30点

「機能ページ・価格ページを何回閲覧している」など行動を数値化し、受注確度を客観的に判断できます。営業への引き渡しタイミングを最適化し、商談化率の向上につながります。

(出典: SATORI公式「マーケティングオートメーション(MA)とは?基本とツールの選び方」)

(4) シナリオ設計機能:パーソナライズされた自動化

シナリオ設計機能は、顧客の属性や行動に応じた最適なマーケティング施策の手順を構築します。

シナリオ設計でできること:

  • 「最適なタイミング」「理想的なマーケティング施策」の手順を構築
  • 行動に応じた分岐設定(メール開封者は次のステップへ、未開封者はリマインド送信)
  • 営業への自動通知(スコアが一定以上になったら営業に通知)
  • 休眠顧客の掘り起こし施策(一定期間反応がない場合は別のアプローチ)

顧客の属性や行動に応じたパーソナライズされたアプローチを自動化し、オペレーションミスの防止と作業効率化を実現できます。

(出典: SHANON「マーケティングオートメーション(MA)とは?ツールの機能や成功事例を解説」https://www.shanon.co.jp/blog/entry/ma/)

(5) Webトラッキング機能

Webトラッキング機能は、見込み顧客のWebサイト閲覧履歴を追跡・記録します。

Webトラッキングでできること:

  • どのページを何回見たかを可視化
  • 訪問回数・滞在時間の記録
  • 閲覧ページに応じたスコア加点
  • 営業へのアラート通知(価格ページを複数回閲覧した企業等)

「どの企業が、どのページを、何回見ているか」を可視化し、営業アプローチのタイミングを逃しません。

(6) LP・フォーム作成機能

ランディングページやフォームを作成し、リード情報を収集する機能です。

LP・フォーム作成でできること:

  • ノーコード・ドラッグ&ドロップで作成(IT知識不要)
  • テンプレート活用でキャンペーン立ち上げを迅速化
  • フォーム入力情報を自動的にリードレコードとして保存
  • ABテスト機能で複数のLPを比較検証

専門知識がなくても直感的に操作でき、マーケティング担当者が自走できる点が利点です。

(7) レポート・分析機能

マーケティング施策の効果を測定し、レポート化する機能です。

レポート・分析でできること:

  • メール開封率・クリック率・コンバージョン率の測定
  • リード獲得数・商談化率・成約率の推移
  • どのキャンペーンが成約に貢献したか(ROI測定)
  • ダッシュボードでKPIを可視化

データドリブンな施策立案を支援し、効果的な施策に予算を集中できます。

(8) CRM/SFA連携機能

CRM(顧客関係管理)やSFA(営業支援システム)と連携する機能です。

CRM/SFA連携でできること:

  • リード情報をCRMと双方向同期(リアルタイムまたは定期)
  • 商談化したリードの追跡(マーケティング施策と成約の紐付け)
  • 営業担当者がCRM画面から見込み顧客の行動履歴を確認
  • 営業とマーケティングのデータ統合

マーケティング部門が獲得したリードを営業部門がスムーズに引き継ぎ、リード獲得から商談化、成約までを一気通貫で管理できます。

(出典: Salesforce公式「マーケティングオートメーション(MA)とは?基本から選び方のポイントまで」https://www.salesforce.com/jp/resources/articles/marketing/what-is-ma/)

3. 機能タイプ別ツール分類と選び方

(1) はじめてでも安心導入型(BowNow等)

シンプルな機能と安価な料金で、初めてMAツールを導入する企業に適したタイプです。

特徴:

  • 基本機能(リード管理、メール配信、Webトラッキング)に特化
  • 操作がシンプルで学習コストが低い
  • 月額1.5万円〜の低価格帯
  • 国産ツールが多く、日本語サポート充実

代表的なツール:

  • BowNow(国内シェア1位)
  • List Finder
  • GENIEE MA

(出典: BowNow「【2025年最新】MAツールとは?基礎から製品比較・事例まで」https://bow-now.jp/media/column/marketing_automation/)

(2) シナリオ重視型(SATORI等)

シナリオ設計機能を重視し、パーソナライズされたマーケティング施策を自動化するタイプです。

特徴:

  • シナリオ設計機能が充実(複雑な分岐設定が可能)
  • スコアリング・グレーディング機能が強力
  • 中価格帯(月額10万円前後)
  • BtoB企業のリードナーチャリングに強み

代表的なツール:

  • SATORI(国産)
  • SHANON MARKETING PLATFORM
  • Customer Rings

(3) 多機能&CRM完全連携型(Account Engagement、HubSpot等)

CRM/SFAとの完全連携を前提に、多機能を提供するタイプです。

特徴:

  • CRM/SFAとのネイティブ連携(データ双方向同期)
  • AI機能(コンテンツ生成、データ分析等)搭載
  • 高価格帯(月額15万円〜)
  • 大企業や中堅企業向け

代表的なツール:

  • Marketing Cloud Account Engagement(旧Pardot、Salesforce連携)
  • HubSpot(CRM一体型)
  • Adobe Marketo Engage

(出典: ASPIC「MAツール比較16選!シンプル・多機能・伴走型などタイプ分け」https://www.aspicjapan.org/asu/article/6256)

(4) フローチャートによる選定ガイド

以下のフローチャートでツールタイプを選定できます。

選定フローチャート:

  1. MAツール導入が初めてか?

    • Yes → 「導入しやすさ型」を検討(BowNow、List Finder等)
    • No → 2へ
  2. Salesforce/HubSpot CRMを既に導入しているか?

    • Yes → 「多機能・CRM連携型」を検討(Account Engagement、HubSpot等)
    • No → 3へ
  3. シナリオ設計・ナーチャリング自動化を重視するか?

    • Yes → 「シナリオ重視型」を検討(SATORI、SHANON等)
    • No → 「導入しやすさ型」を検討

4. BtoB向けとBtoC向けの機能要件の違い

(1) BtoB向け:リードナーチャリングとSFA連携

BtoB企業向けMAツールは、長期的なリード育成と営業連携を重視します。

BtoB向け重要機能:

  • リードナーチャリング(長期的な顧客育成、数ヶ月〜1年)
  • SFA連携(営業部門との連携、ホットリード引き渡し)
  • フォーム作成(問い合わせ・資料DL)
  • スコアリング・グレーディング(確度の高いリード抽出)
  • ABM(アカウントベースドマーケティング)機能

BtoB企業は「商談型ビジネス」であり、少数の企業に対して長期的にアプローチする特性があります。

(2) BtoC向け:大量データ管理とマルチチャネル対応

BtoC企業向けMAツールは、大量の顧客データ管理とマルチチャネル対応を重視します。

BtoC向け重要機能:

  • 大量データ管理(顧客数が数万〜数百万)
  • 多チャネル対応(Web、SNS、メール、アプリ、LINE等)
  • 行動分析(購買履歴、閲覧履歴の詳細分析)
  • セグメント配信(属性・行動による細かいセグメント分け)
  • レコメンド機能(購買履歴に基づく商品提案)

BtoC企業は「集客型ビジネス」であり、大量の個人顧客に対して短期的にアプローチする特性があります。

(3) 商談型と集客型の違い

BtoB(商談型)の特徴:

  • 顧客数: 少数(数百〜数千社)
  • 購買サイクル: 長期(数ヶ月〜1年)
  • 営業プロセス: 複雑(提案・見積・稟議・契約)
  • 重視機能: リードナーチャリング、SFA連携

BtoC(集客型)の特徴:

  • 顧客数: 大量(数万〜数百万人)
  • 購買サイクル: 短期(即日〜数日)
  • 営業プロセス: シンプル(ECサイトで購入完結)
  • 重視機能: 大量データ管理、マルチチャネル対応

自社のビジネスモデルに合わせてツールを選定することが重要です。

5. 機能選定の優先度フレームワークと導入の注意点

(1) 自社の課題フェーズを特定する(獲得/育成/選別)

MAツール導入前に、自社の課題がどのフェーズにあるかを特定します。

課題フェーズの特定:

  • リードジェネレーション(獲得): 見込み顧客が足りない → LP/フォーム作成機能、広告連携を重視
  • リードナーチャリング(育成): リードは多いが商談化しない → メール配信、シナリオ設計を重視
  • リードクオリフィケーション(選別): リードは多いが確度が低い → スコアリング、Webトラッキングを重視

課題フェーズに応じて、優先すべき機能が変わります。

(出典: 日立ソリューションズ「マーケティングオートメーション(MA)とは?ツールの比較・導入時に注目すべき4つのポイント」https://www.hitachi-solutions.co.jp/digitalmarketing/sp/column/ma_vol01/)

(2) 必要最低限の機能から始めるスモールスタート

MAツールは、必要最低限の機能から始めるスモールスタートが推奨されます。

スモールスタートの例:

  1. 第1段階: メール配信自動化のみ(既存メルマガをMA化)
  2. 第2段階: Webサイト訪問履歴の追跡を追加
  3. 第3段階: スコアリング機能を導入、営業連携開始
  4. 第4段階: シナリオ設計機能でナーチャリング自動化を実装

多機能なツールほど高価格な傾向があります。使いこなせる最低限の機能を備えたツールを選ぶのがベストです。

(3) 料金体系と機能のバランス(月額1.5万〜12万円)

MAツールの料金は、機能の充実度に応じて幅広い価格帯があります。

料金体系の例:

  • 低価格帯(月額1.5万〜3万円): BowNow、HubSpot Starter等。基本機能のみ
  • 中価格帯(月額10万円前後): SATORI、SHANON等。シナリオ設計・スコアリング機能充実
  • 高価格帯(月額15万円〜): Account Engagement、Marketo等。多機能・CRM連携

(出典: SHANON「【2025年最新版】MAツール比較ランキング10選!」https://www.shanon.co.jp/blog/entry/ma_comparison_2025/)

機能を使いこなせなければ無駄なコストになるため、必要最低限の機能から始めることを推奨します。

(4) 目的が不明確なまま導入すると定着しないリスク

MA導入で最も多い失敗が「目的が不明確なまま導入してしまうこと」です。

失敗の原因:

  • 導入それ自体が目的化してしまう
  • 運用担当者にマーケティングの専門知識が不足
  • 既存システムとの連携が不十分で、データが分断
  • 効果測定の基準が曖昧で、ROIが見えない

目的が決まっていない状態で導入すると、効果が得られないだけでなく、社内でツールの使用が定着しないことも多いです。導入前に「何のために導入するのか」「どの機能を使うのか」を明確にすることが重要です。

6. まとめ:自社に必要な機能の見極め方

MAツールの機能を理解し、自社に必要な機能を見極めることが成功の鍵です。

重要なポイントのまとめ:

  • MAツールの主要機能は8カテゴリ:リード管理、メール配信、スコアリング、シナリオ設計、Webトラッキング、LP/フォーム作成、レポート、CRM/SFA連携
  • ツールは3タイプ:「導入しやすさ型」「シナリオ重視型」「多機能・CRM連携型」
  • BtoB企業はリードナーチャリング・SFA連携を重視、BtoC企業は大量データ管理・マルチチャネル対応を重視
  • 自社の課題フェーズ(獲得/育成/選別)を特定し、優先機能を決める
  • 必要最低限の機能から始めるスモールスタートが推奨

MAツール導入を検討すべき企業:

  • BtoB商材を扱い、リードナーチャリングが必要
  • 月間リード数が100件以上
  • マーケティング担当者が1名以上在籍
  • 導入目的と必要機能が明確

MAツール導入を見送るべき企業:

  • 月間リード数が50件未満(スプレッドシート管理で十分)
  • 導入目的が不明確
  • マーケティング専任担当者がいない

MAツール導入は手段であり目的ではありません。自社の課題を明確にし、必要な機能を見極め、スモールスタートで始めることが成功の鍵です。

次のアクション:

  • 自社の課題フェーズを特定する(獲得/育成/選別)
  • 優先すべき機能を3つリストアップする
  • ツールベンダーに問い合わせ、機能デモを確認する
  • スモールスタートで始め、PDCAを回しながら拡張する

自社に合ったMAツールで、リード管理の効率化と商談化率の向上を実現しましょう。

※この記事は2024年12月時点の情報です。ツール仕様・料金は変更される可能性があるため、導入検討時は公式サイトで最新情報をご確認ください。

よくある質問

Q1MAツールの主要機能は何ですか?

A1リード管理、メール配信、スコアリング、シナリオ設計、Webトラッキング、LP/フォーム作成、レポート、CRM/SFA連携の8つが主要機能です。

Q2BtoB向けとBtoC向けで機能は違いますか?

A2違います。BtoBはリードナーチャリングとSFA連携を重視、BtoCは大量データ管理とマルチチャネル対応を重視します。

Q3どのツールを選べばよいですか?

A3自社の課題を明確にし、求める機能の優先度を確認してください。シンプルな機能と安価な料金の「導入しやすさ」重視か、スコアリングやシナリオの「自動化」重視かで選択します。

Q4国内シェアが高いツールは何ですか?

A4BowNow(国産・シェア1位)、Marketing Cloud Account Engagement(旧Pardot)、HubSpot、Adobe Marketo Engage、SATORI(国産)の順です。

Q5費用はどれくらいかかりますか?

A5月額数万円から数十万円まで幅広いです。BowNowは月額15,000円〜、HubSpotは月額1,800円〜、SHANON MARKETING PLATFORMは月額120,000円〜です。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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