マーケティングオートメーション(MA)サービス比較|主要ツールの特徴と選び方

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/13

マーケティングオートメーションサービス導入の必要性

「リード育成のメールを毎週手作業で送っているけれど、工数がかかりすぎる...」

このような悩みは、B2B企業のマーケティング部門から頻繁に聞かれます。リード獲得・ナーチャリングを手動で行っていると、スピードや精度に限界があり、成果向上が難しくなります。

この記事では、マーケティングオートメーション(MA)サービスの基礎知識、主要ツールの比較、企業規模別の選び方を詳しく解説します。

この記事のポイント:

  • MAサービスはリード獲得・育成を自動化し、工数削減と成果向上を実現できる
  • 市場シェアTop5はBowNow、Marketing Cloud Account Engagement、HubSpot、Marketo、SATORI
  • シンプル・低価格型、中堅バランス型、高機能・高価格型の3タイプに分類される
  • 企業規模・予算・目的により最適なMAサービスは異なる
  • 無料トライアル・デモで実際の使用感を確認することが推奨される

(1) リード獲得・育成の課題と手動運用の限界

B2B企業のマーケティング活動では、以下のような課題が発生しがちです:

手動運用の限界:

  • メール配信を毎回手作業で実施(工数大)
  • 見込み客の行動を個別に追跡できない
  • リードの優先順位付けが属人的
  • ナーチャリングのタイミングを逃す

成果の伸び悩み:

  • メール開封率・反応率が低い
  • 商談化率が上がらない
  • 営業へのパス基準が曖昧
  • PDCAサイクルを回せない

このような状況では、リード獲得数が増えても、育成が追いつかず、機会損失につながります。

(2) MA市場の成長と導入企業の拡大

マーケティングオートメーション市場は急速に拡大しています:

市場規模の成長:

  • 2021年のMA市場規模は約600億円(前年比110%成長、矢野経済研究所)
  • 今後も拡大が予想されている

導入企業の増加:

  • 大企業だけでなく、中小企業でも導入が進んでいる
  • BowNowは未経験者でも1名で運用成功した事例あり
  • 関東製作所は年間問合せ100件→350件に増加(3.5倍)

MA導入により、リード育成の効率化と成果向上を実現する企業が増えています。

MAサービスとは何か:基礎知識と機能

(1) MAとSFA/CRMの違い

まず、MAとSFA/CRMの違いを整理しましょう。

MA(マーケティングオートメーション):

  • リード獲得・育成を自動化するツール
  • 見込み客の行動を追跡し、スコアリング・ナーチャリングを実施
  • マーケティング部門が主に利用

SFA(Sales Force Automation):

  • 営業支援システム
  • 商談管理・案件進捗・売上予測を支援
  • 営業部門が主に利用

CRM(Customer Relationship Management):

  • 顧客関係管理システム
  • 顧客情報を一元管理し、長期的関係を構築
  • 営業・カスタマーサクセス部門が主に利用

MAはリード獲得・育成、SFA/CRMは商談・顧客管理に特化していると理解するとよいでしょう。

(2) MAの主要機能:リードスコアリング・ナーチャリング

MAサービスの主要機能は以下の通りです:

リードスコアリング:

  • 見込み客の関心度を数値化
  • 行動履歴(Webアクセス、メール開封等)に基づく
  • 商談化の優先順位付けが可能

リードナーチャリング:

  • 見込み客を育成し、商談化する活動
  • 段階的な情報提供で購買意欲を高める
  • メール配信の自動化・パーソナライゼーション

その他の機能:

  • Webアクセス解析(訪問ページ・滞在時間等)
  • メール配信・開封率・クリック率の測定
  • フォーム作成・ランディングページ作成
  • セグメント配信(業種・企業規模別)
  • SFA/CRM連携

これらの機能により、リード獲得から商談化までの一連のプロセスを効率化できます。

(3) MA導入で実現できること

MA導入により、以下のような効果が期待できます:

工数削減:

  • メール配信の自動化(設定後は手作業不要)
  • リード情報の自動収集・整理
  • レポート作成の自動化

成果向上:

  • メール開封率・反応率の改善(セグメント配信・パーソナライゼーション)
  • 商談化率の向上(リードスコアリングで優先順位付け)
  • 営業とマーケティングの連携強化(SFA/CRM連携)

継続的改善:

  • PDCAサイクルを回せる(データに基づく改善)
  • ABテストで最適な施策を発見
  • 長期的なリード育成が可能

ただし、MA導入だけでは成果が出ず、マーケティング戦略・コンテンツ開発・PDCA運用が必須です。

主要MAサービスの比較:3タイプ分類

MAサービスは、機能・価格帯により3タイプに分類されます。

(1) シンプル・低価格型(BowNow、List Finder等)

特徴:

  • 初心者でも導入しやすい設計
  • 日本語サポートが充実
  • 月額1-10万円程度の低価格帯

代表的なサービス:

BowNow:

  • 無料プランあり(フリープランでも基本機能利用可能)
  • 未経験者でも1名で運用成功した事例あり
  • 中小企業に向いている

List Finder:

  • Webアクセス解析に強み
  • フローチャートで自社に最適なMAツールを診断可能
  • 導入支援が手厚い

メリット:

  • 低コストでスモールスタート可能
  • 操作が簡単で学習コストが低い
  • 日本企業のサポート体制が充実

デメリット:

  • 機能が限定的(高度なスコアリング・ABテスト等は制限あり)
  • 大規模リード管理には不向き

(2) 中堅バランス型(HubSpot、SATORI、SHANON等)

特徴:

  • 多機能かつ低価格でバランスが良い
  • リードナーチャリングに特化
  • 月額10-30万円程度

代表的なサービス:

HubSpot:

  • 無料プランあり(HubSpot CRM無料版)
  • マーケティング・営業・カスタマーサービスの統合プラットフォーム
  • 導入事例:読売新聞グループのメール開封率・反応率改善

SATORI:

  • 国内企業に強い(フコク生命保険等の実績)
  • 匿名リードのアプローチが可能
  • 日本語サポートが充実

SHANON MARKETING PLATFORM:

  • イベント管理機能が充実
  • ウェビナー・展示会との連携に強み

メリット:

  • 多機能でリードナーチャリングに十分な機能
  • 中堅企業での導入実績が豊富
  • 無料プラン・トライアルで試せる

デメリット:

  • 高機能型に比べると機能は劣る
  • エンタープライズ規模には不向きな場合も

(3) 高機能・高価格型(Marketo、Pardot等)

特徴:

  • エンタープライズ機能を提供
  • 高度なスコアリング・ABテスト・パーソナライゼーション
  • 月額30万円以上の高価格帯

代表的なサービス:

Marketo(Adobe Marketo Engage):

  • 大企業での導入実績が豊富
  • 高度なABテスト・パーソナライゼーション機能
  • グローバル展開する企業に向いている

Pardot(Marketing Cloud Account Engagement):

  • Salesforceとのシームレスな連携
  • B2B企業に特化した機能
  • 市場シェアTop5の一角

メリット:

  • 高度な機能で大規模リード管理が可能
  • グローバル展開・エンタープライズ規模に対応
  • Salesforce等のCRM連携が強力

デメリット:

  • 導入コストが高い
  • 使いこなすには専門知識が必要
  • 小規模企業には機能過多

(4) 市場シェアTop5の特徴

市場シェアTop5(SATORI調べ)は以下の通りです:

  1. BowNow: シンプル・低価格型の代表格
  2. Marketing Cloud Account Engagement(旧Pardot): Salesforce連携の強み
  3. HubSpot: バランス型で無料プランあり
  4. Marketo: 高機能型の代表格
  5. SATORI: 国内企業に強い中堅型

これらのサービスから選定すれば、導入実績・サポート体制の面で安心できます。

企業規模・目的別おすすめMAサービス

(1) 中小企業向け:低コストでスモールスタート

対象企業:

  • 従業員50人未満
  • マーケティング担当者1-2名
  • 月間リード数50-500件程度

おすすめサービス:

  • BowNow: 無料プランから始められる
  • List Finder: Webアクセス解析重視
  • HubSpot: 無料CRMから段階的に機能追加

選定ポイント:

  • 初期費用0円、月額1-10万円程度
  • 日本語サポートが充実
  • 操作が簡単で学習コストが低い

(2) 中堅企業向け:多機能かつバランス重視

対象企業:

  • 従業員50-500人
  • マーケティングチーム3-10名
  • 月間リード数500-5,000件程度

おすすめサービス:

  • HubSpot: マーケティング・営業・CSの統合
  • SATORI: 国内企業の導入実績が豊富
  • SHANON MARKETING PLATFORM: イベント管理重視

選定ポイント:

  • 月額10-30万円程度
  • リードナーチャリングに十分な機能
  • SFA/CRM連携が強力

(3) 大企業向け:エンタープライズ機能

対象企業:

  • 従業員500人以上
  • マーケティング部門10名以上
  • 月間リード数5,000件以上

おすすめサービス:

  • Marketo: グローバル展開・大規模リード管理
  • Pardot(Marketing Cloud Account Engagement): Salesforce連携
  • HubSpot Enterprise: エンタープライズプラン

選定ポイント:

  • 月額30万円以上
  • 高度なスコアリング・ABテスト・パーソナライゼーション
  • グローバルサポート体制

(4) 選定フローチャートの活用

List Finderが提供する選定フローチャートを活用すれば、以下の流れで自社に最適なMAツールを診断できます:

  1. 予算の確認(月額10万円未満 / 10-30万円 / 30万円以上)
  2. リード数の確認(月間500件未満 / 500-5,000件 / 5,000件以上)
  3. 必要機能の確認(基本機能 / ナーチャリング重視 / エンタープライズ機能)
  4. サポート体制の確認(日本語サポート必須 / グローバルサポート)

この診断結果を参考に、複数サービスの無料トライアル・デモを試すことを推奨します。

導入時の注意点と失敗を避けるポイント

(1) 成功事例:関東製作所の年間問合せ3.5倍増

関東製作所のMA導入事例では、以下の成果が報告されています:

成果:

  • 年間問合せ100件→350件(3.5倍増)
  • メール開封率・反応率の改善
  • 営業とマーケティングの連携強化

成功要因:

  • マーケティング戦略の明確化
  • コンテンツ開発の継続(ブログ・ホワイトペーパー等)
  • PDCAサイクルの運用(月次でレポート確認・改善)

MA導入だけでなく、戦略・コンテンツ・運用の3つが揃うことで成果が出ています。

(2) 失敗事例:ツール選定ミスと活用不足

失敗事例としては、以下のパターンが挙げられます:

ツール選定ミス:

  • 機能過多の高価格ツールを導入し、使いこなせず費用対効果が低下
  • 機能不足のツールを選び、リード育成が不十分

活用不足:

  • ツール導入後、戦略・コンテンツ開発が不足し成果が出ない
  • リードスコアリング・ナーチャリングの設計が不十分
  • PDCAサイクルを回さず、改善が進まない

これらの失敗を避けるため、無料トライアル・デモで実際の使用感を確認し、導入支援サービスを活用することが重要です。

(3) 導入支援サービスの活用

MA導入支援サービスを活用すれば、以下のサポートを受けられます:

パーソル:

  • ツール選定から運用までの一貫した支援
  • マーケティング戦略の立案
  • コンテンツ開発支援

凸版印刷:

  • MAツール導入支援
  • データ分析・レポート作成
  • PDCA運用サポート

社内にマーケティング担当者がいない場合でも、導入支援サービスを活用すれば成果が期待できます。

(4) 無料トライアル・デモでの事前確認

MA導入前に、以下の項目を確認することが重要です:

33項目の比較表(List Finder提供):

  • 料金(初期費用・月額費用)
  • サポート内容(日本語サポート・オンボーディング支援)
  • セキュリティ(データ保護・GDPR対応)
  • 機能(リードスコアリング・ナーチャリング・ABテスト等)
  • 連携(SFA/CRM・広告プラットフォーム等)

無料トライアル・デモでの確認:

  • 操作性(直感的に使えるか)
  • 必要機能の有無(リストにした要件を満たすか)
  • サポート体制(問合せへの対応速度・質)

これらの確認を経て、自社に最適なMAサービスを選定してください。

まとめ:自社に合ったMAサービスの選び方

MAサービス選びでは、企業規模・予算・目的を明確にすることが重要です。

中小企業:

  • BowNow、List Finder、HubSpot無料プランから始める
  • 月額1-10万円程度でスモールスタート

中堅企業:

  • HubSpot、SATORI、SHANON MARKETING PLATFORMを検討
  • 月額10-30万円程度で多機能を活用

大企業:

  • Marketo、Pardot、HubSpot Enterpriseを検討
  • 月額30万円以上でエンタープライズ機能を活用

次のアクション:

  • 自社の予算と必要機能を整理する(33項目比較表を活用)
  • 市場シェアTop5から3-5社を選定
  • 無料トライアル・デモで実際の使用感を確認
  • 導入支援サービスの活用を検討(社内リソースが不足している場合)

自社に合ったMAサービスで、リード獲得・育成の効率化と成果向上を実現しましょう。

※この記事は2025年11月時点の情報です。料金・機能は変更の可能性があるため、最新情報は各社公式サイトをご確認ください。

よくある質問

Q1MA導入にどのくらいのコストがかかりますか?

A1初期費用0-30万円、月額費用1万-数十万円と製品により大きく異なります。BowNowやList Finderなどのシンプル型は月額1-10万円程度、HubSpotやSATORIなどの中堅型は月額10-30万円程度、MarketoやPardotなどの高機能型は月額30万円以上が目安です。無料プランやトライアルで試してから決定することを推奨します。

Q2MA導入で成果が出るまでどのくらいかかりますか?

A2事例では数ヶ月-1年です。関東製作所は年間問合せ100件→350件に増加しましたが、これはMA導入だけでなく、マーケティング戦略・コンテンツ開発・PDCA運用の継続が必要です。リードスコアリングやナーチャリングの設計・改善に時間がかかるため、短期的な成果を期待せず、中長期で評価してください。

Q3社内にマーケティング担当者がいない場合でも導入可能ですか?

A3可能です。BowNowは未経験者でも1名で運用成功した事例があります。シンプル・低価格型のMAツールは日本語サポートが充実し、初心者でも導入しやすい設計です。また、パーソルや凸版印刷などのMA導入支援サービスを活用すれば、ツール選定から運用までの一貫したサポートを受けられます。

Q4どのMAサービスを選ぶべきですか?

A4企業規模・予算・目的により異なります。中小企業で低コストからスタートしたい場合はBowNowやList Finder、多機能でバランス重視の中堅企業にはHubSpotやSATORI、エンタープライズ機能が必要な大企業にはMarketoやPardotが向いています。市場シェアTop5(BowNow、Marketing Cloud Account Engagement、HubSpot、Marketo、SATORI)から選定し、無料トライアル・デモで使用感を確認してください。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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