BtoBマーケターの悩み:ウェビナー運営とリード管理の連携が難しい
BtoBマーケティングにおいてウェビナーは有力なリード獲得施策ですが、「登録者情報の手動入力が面倒」「参加後のフォローアップが属人化している」といった課題を抱えている企業は少なくありません。
HubSpotを導入している企業であれば、ウェビナーツールと連携することで登録・出席情報の自動同期が可能になり、参加者属性に応じたリードナーチャリングまで一貫して管理できます。この記事では、HubSpotとウェビナーツールの連携方法、開催準備から集客、フォローアップまでの実践手順を解説します。
この記事のポイント:
- HubSpotとZoom Webinar、GoToWebinar、Microsoft Teamsなどを連携すると登録・出席情報を自動同期できる
- ウェビナー集客は開催の3〜4週間前から開始し、メール配信を中心に複数チャネルで告知するのが一般的
- 必要な機材は高品質な回線、Webカメラ、マイク、照明で、事前リハーサルが必須
- ウェビナー後のフォローアップ(お礼メール、録画配信、アンケート)をHubSpotワークフローで自動化すると効果的
- 集客施策の効果は業界・企業規模・ターゲット属性により異なる
HubSpotでウェビナーを実施・管理する意義
HubSpotは、マーケティング、営業、カスタマーサービスを統合したCRMプラットフォームです。ウェビナーツールと連携することで、以下のメリットが得られます。
登録・出席情報の自動同期
Zoom WebinarやGoToWebinarと連携すると、ウェビナーの登録者情報や出席状況がHubSpotのコンタクトデータベースに自動的に反映されます。手動でのデータ入力や名寄せ作業が不要になり、マーケティング担当者の工数を削減できます。
リードナーチャリングの一貫管理
HubSpotワークフローを活用すると、参加者属性(出席・欠席、エンゲージメント度合い)に応じたフォローアップメール配信やリードスコアリングを自動化できます。たとえば、参加者にはお礼メールと資料を送信し、欠席者には録画配信を案内するといった施策を設定できます。
分析とレポート機能の活用
HubSpotのレポート機能を使えば、ウェビナーごとの登録者数、参加率、コンバージョン率などを可視化できます。複数回開催した場合の比較分析や、チャネル別の集客効果の測定も可能です。
HubSpotと連携できる主要ウェビナーツールの比較
HubSpotと連携できる代表的なウェビナーツールとその特徴を紹介します。選定時は、参加人数、接続時間、開催頻度、予算を基準に検討すると良いでしょう。
(1) Zoom Webinar:最大10,000人規模に対応
Zoom Webinarは、大規模なウェビナーに対応できるプラットフォームです。HubSpotとの連携により、登録・出席詳細を自動同期し、HubSpotワークフローを使用してZoomウェビナーに登録者を追加できます。
メリット:
- 最大10,000人まで参加可能(プランにより異なる)
- 画面共有、Q&A、投票、挙手などのインタラクティブ機能が充実
- Zoom Meetingsと同じインターフェースで操作がシンプル
デメリット:
- 大規模プランは高額(プランの詳細は公式サイトで確認してください)
- ネットワーク環境により接続が不安定になる可能性がある
(2) GoToWebinar:中規模企業向けの定番ツール
GoToWebinarは、中規模企業向けに実績のあるウェビナーツールです。HubSpotとの連携により、登録・出席情報を同期できます。
メリット:
- 100人〜3,000人規模のウェビナーに適している
- 録画機能、アンケート機能が標準搭載
- 操作が直感的で初心者でも使いやすい
デメリット:
- Zoomに比べるとインタラクティブ機能がやや少ない
- 料金プランは参加人数により変動する(最新情報は公式サイトで確認してください)
(3) Microsoft Teams:既存環境との親和性
Microsoft 365を導入済みの企業であれば、Microsoft Teamsでウェビナーを実施できます。HubSpotとの連携により、登録情報を同期可能です。
メリット:
- Microsoft 365ライセンスがあれば追加コストなしで利用できる場合がある
- 社内の既存環境(Outlook、SharePoint等)と親和性が高い
- 最大1,000人まで参加可能(プランにより異なる)
デメリット:
- ウェビナー専用機能はZoomやGoToWebinarに比べると限定的
- HubSpot連携はサードパーティ統合が必要な場合がある
(4) その他のツール(ON24、Webex等)の特徴
大規模企業向けには、ON24やCisco Webexなどの選択肢もあります。ON24は分析機能が強力で、参加者のエンゲージメントを詳細に測定できます。Webexはセキュリティ重視の企業に選ばれることが多いツールです。
※ツール選定時は、参加人数、CRM/MA連携機能、料金プランを比較し、公式サイトで最新情報を確認してください。(この記事は2025年1月時点の情報です)
ウェビナー開催準備の流れと必要な機材
ウェビナーを成功させるには、企画段階から開催当日までの計画的な準備が必要です。
(1) 企画段階:目的設定とターゲット選定
まず、ウェビナーの目的を明確にします。「契約獲得」を目指すのか、「啓蒙活動」が主眼なのかによって、コンテンツの方向性が変わります。
目的の例:
- 新規リード獲得(製品紹介、業界トレンド解説)
- 既存顧客のエンゲージメント向上(活用事例、ベストプラクティス共有)
- ブランド認知向上(専門家による講演、パネルディスカッション)
次に、ターゲット属性(業界、企業規模、役職、興味関心)を定義します。これにより、集客チャネルやコンテンツ内容を最適化できます。
(2) 準備段階:コンテンツ作成と登録ページ設定
ウェビナーのスライド資料やスクリプトを作成します。BtoBウェビナーでは、「実務で使える資料」や「限定コンテンツ」などの特典を用意すると参加動機が高まります。
HubSpot上で登録ページを作成し、Zoom WebinarやGoToWebinarと連携設定を行います。登録フォームには氏名、メールアドレス、企業名、役職などの項目を設定します。
(3) 必要な機材と環境(回線、カメラ、マイク、照明)
ウェビナーの配信品質を左右する機材は以下の通りです。
必須機材:
- 高品質な回線: 有線LAN接続が推奨されます。無線Wi-Fiの場合は回線速度を事前にテストしてください。
- Webカメラ: HD画質(1080p)以上が望ましいです。
- マイク: ヘッドセットや外付けマイクを使用すると音質が安定します。
- 照明: 顔が明るく見えるように、正面から照明を当てると効果的です。
あると便利な機材:
- 予備のPC、スマートフォン(トラブル時のバックアップ用)
- 有線イヤホン(音声遅延を防ぐ)
(4) リハーサルの重要性と確認項目
本番前に必ずリハーサルを実施し、以下を確認します。
確認項目:
- 音声・映像の品質(エコー、ノイズ、画質)
- 画面共有の動作(スライド、デモ画面)
- インタラクティブ機能(Q&A、投票、挙手)
- 登録ページとウェビナーツールの連携動作
- 登壇者間のタイムスケジュール確認
リハーサルで問題が見つかった場合、本番前に対策を講じる時間を確保できます。
集客を成功させる8つの実践ポイント
ウェビナーの成功は集客にかかっていると言われています。計画的な告知と複数チャネルの活用が重要です。
(1) 開催の3〜4週間前から集客を開始
集客は開催の3〜4週間前から開始するのが一般的です。早すぎると忘れられやすく、遅すぎると参加者が予定を確保できないためです。
集客スケジュールの例:
- 4週間前: 第1回告知メール送信、自社サイト・ブログ告知
- 2週間前: 第2回リマインドメール送信、SNS告知
- 1週間前: 第3回リマインドメール送信
- 前日: 最終リマインドメール送信
(2) メール配信を中心に複数チャネルで告知
BtoBウェビナーにおいて、メール配信は最大の集客経路です。HubSpotのメール配信機能を使って、ターゲットセグメント別にパーソナライズされたメールを送信すると効果的です。
併用すべきチャネル:
- 自社サイト・ブログでの告知記事掲載
- SNS(LinkedIn、Twitter、Facebook)での告知投稿
- プレスリリース配信(業界メディア向け)
- 既存顧客への個別案内(営業担当経由)
(3) 複数回開催で参加機会を増やす
同じ内容のウェビナーを複数回開催すると、参加者の都合に合わせた選択肢を提供でき、集客数が増える傾向があります。たとえば、午前・午後・夜間の3回開催や、平日・週末の2回開催などが考えられます。
(4) 実務資料や限定コンテンツなどの特典設計
「参加すると実務で使えるテンプレートがもらえる」「限定レポートがダウンロードできる」といった特典を用意すると、参加動機が高まります。
特典の例:
- チェックリスト、テンプレート、ワークシート
- 業界レポート、調査データ
- 録画動画の限定公開
- 講師への質問権(後日回答)
その他のポイント:
- タイトルとディスクリプションを明確に(「何を学べるか」を具体的に記載)
- ランディングページの最適化(登録フォームをシンプルに)
- 登録完了メールで期待感を醸成(当日のアジェンダ、講師紹介など)
- SNS広告やリスティング広告の活用(予算がある場合)
※集客施策の効果は業界・企業規模・ターゲット属性により異なります。自社のリード属性を分析しながら最適なチャネルを見極めることが重要です。
開催当日の運営とウェビナー後のフォローアップ
開催当日の運営とウェビナー後のフォローアップは、リードナーチャリングの成否を左右します。
(1) 開催当日のチェックリスト
開始30分前:
- 機材の最終確認(音声、映像、回線)
- ウェビナーツールにログインし、設定確認
- 登壇者全員が接続完了
開始直前:
- 参加者が入室開始
- ウェルカムスライドを表示
- BGMを流す(任意)
開催中:
- Q&Aやチャットで参加者の質問に対応
- 時間管理(各セクションの時間を守る)
- トラブル発生時の対応(予備PCへの切り替えなど)
終了後:
- お礼の挨拶とアンケート案内
- 録画の保存と確認
(2) ウェビナー後のお礼メール配信
ウェビナー終了後、できるだけ早く(当日または翌日)お礼メールを送信します。HubSpotワークフローを使えば、参加者リストに自動でメール配信できます。
お礼メールに含めるべき内容:
- 参加への感謝
- 資料・録画のダウンロードリンク
- アンケート回答依頼(任意)
- 次回ウェビナーや関連イベントの案内
(3) 録画配信とアンケート実施
欠席者や、参加者で再視聴を希望する人向けに録画配信を行います。録画配信は、オンデマンド型のリード獲得施策としても活用できます。
アンケートでは、ウェビナーの満足度、内容の有用性、改善点などをヒアリングします。回答内容をHubSpotのコンタクトプロパティに反映させると、次回の施策設計に活かせます。
(4) リードナーチャリングワークフローの構築
HubSpotワークフローを活用し、参加者属性に応じたリードナーチャリングを自動化します。
ワークフローの例:
- 参加者(高エンゲージメント): 営業担当にアサイン、個別フォロー
- 参加者(通常エンゲージメント): 関連資料を配信、次回ウェビナー案内
- 欠席者: 録画配信、別日程のウェビナー案内
- 未登録者: リターゲティング広告配信(任意)
ワークフローにより、手動でのフォローアップ作業を削減し、リード育成の効率を高めることができます。
まとめ:HubSpotでウェビナーを成功させるために
HubSpotとウェビナーツールを連携することで、登録・出席情報の自動同期、リードナーチャリングの一貫管理、分析レポートの可視化が実現できます。
ウェビナーを成功させるには、以下のステップが重要です。
実践ステップ:
- 目的とターゲット属性を明確にする
- HubSpotと連携するウェビナーツール(Zoom、GoToWebinar、Microsoft Teams等)を選定する
- 開催の3〜4週間前から集客を開始し、メール配信を中心に複数チャネルで告知する
- 必要な機材(回線、カメラ、マイク、照明)を準備し、事前にリハーサルを実施する
- ウェビナー後はお礼メール、録画配信、アンケート実施の3ステップでフォローする
- HubSpotワークフローでリードナーチャリングを自動化する
ウェビナーは、BtoBマーケティングにおいて有力なリード獲得・育成施策です。HubSpotを活用して、計画的な準備と効果的なフォローアップを実現し、ウェビナーを成功させましょう。
