HubSpotでウェビナーを実施・管理する方法と連携ツール活用ガイド

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/14

BtoBマーケターの悩み:ウェビナー運営とリード管理の連携が難しい

BtoBマーケティングにおいてウェビナーは有力なリード獲得施策ですが、「登録者情報の手動入力が面倒」「参加後のフォローアップが属人化している」といった課題を抱えている企業は少なくありません。

HubSpotを導入している企業であれば、ウェビナーツールと連携することで登録・出席情報の自動同期が可能になり、参加者属性に応じたリードナーチャリングまで一貫して管理できます。この記事では、HubSpotとウェビナーツールの連携方法、開催準備から集客、フォローアップまでの実践手順を解説します。

この記事のポイント:

  • HubSpotとZoom Webinar、GoToWebinar、Microsoft Teamsなどを連携すると登録・出席情報を自動同期できる
  • ウェビナー集客は開催の3〜4週間前から開始し、メール配信を中心に複数チャネルで告知するのが一般的
  • 必要な機材は高品質な回線、Webカメラ、マイク、照明で、事前リハーサルが必須
  • ウェビナー後のフォローアップ(お礼メール、録画配信、アンケート)をHubSpotワークフローで自動化すると効果的
  • 集客施策の効果は業界・企業規模・ターゲット属性により異なる

HubSpotでウェビナーを実施・管理する意義

HubSpotは、マーケティング、営業、カスタマーサービスを統合したCRMプラットフォームです。ウェビナーツールと連携することで、以下のメリットが得られます。

登録・出席情報の自動同期

Zoom WebinarやGoToWebinarと連携すると、ウェビナーの登録者情報や出席状況がHubSpotのコンタクトデータベースに自動的に反映されます。手動でのデータ入力や名寄せ作業が不要になり、マーケティング担当者の工数を削減できます。

リードナーチャリングの一貫管理

HubSpotワークフローを活用すると、参加者属性(出席・欠席、エンゲージメント度合い)に応じたフォローアップメール配信やリードスコアリングを自動化できます。たとえば、参加者にはお礼メールと資料を送信し、欠席者には録画配信を案内するといった施策を設定できます。

分析とレポート機能の活用

HubSpotのレポート機能を使えば、ウェビナーごとの登録者数、参加率、コンバージョン率などを可視化できます。複数回開催した場合の比較分析や、チャネル別の集客効果の測定も可能です。

HubSpotと連携できる主要ウェビナーツールの比較

HubSpotと連携できる代表的なウェビナーツールとその特徴を紹介します。選定時は、参加人数、接続時間、開催頻度、予算を基準に検討すると良いでしょう。

(1) Zoom Webinar:最大10,000人規模に対応

Zoom Webinarは、大規模なウェビナーに対応できるプラットフォームです。HubSpotとの連携により、登録・出席詳細を自動同期し、HubSpotワークフローを使用してZoomウェビナーに登録者を追加できます。

メリット:

  • 最大10,000人まで参加可能(プランにより異なる)
  • 画面共有、Q&A、投票、挙手などのインタラクティブ機能が充実
  • Zoom Meetingsと同じインターフェースで操作がシンプル

デメリット:

  • 大規模プランは高額(プランの詳細は公式サイトで確認してください)
  • ネットワーク環境により接続が不安定になる可能性がある

(2) GoToWebinar:中規模企業向けの定番ツール

GoToWebinarは、中規模企業向けに実績のあるウェビナーツールです。HubSpotとの連携により、登録・出席情報を同期できます。

メリット:

  • 100人〜3,000人規模のウェビナーに適している
  • 録画機能、アンケート機能が標準搭載
  • 操作が直感的で初心者でも使いやすい

デメリット:

  • Zoomに比べるとインタラクティブ機能がやや少ない
  • 料金プランは参加人数により変動する(最新情報は公式サイトで確認してください)

(3) Microsoft Teams:既存環境との親和性

Microsoft 365を導入済みの企業であれば、Microsoft Teamsでウェビナーを実施できます。HubSpotとの連携により、登録情報を同期可能です。

メリット:

  • Microsoft 365ライセンスがあれば追加コストなしで利用できる場合がある
  • 社内の既存環境(Outlook、SharePoint等)と親和性が高い
  • 最大1,000人まで参加可能(プランにより異なる)

デメリット:

  • ウェビナー専用機能はZoomやGoToWebinarに比べると限定的
  • HubSpot連携はサードパーティ統合が必要な場合がある

(4) その他のツール(ON24、Webex等)の特徴

大規模企業向けには、ON24やCisco Webexなどの選択肢もあります。ON24は分析機能が強力で、参加者のエンゲージメントを詳細に測定できます。Webexはセキュリティ重視の企業に選ばれることが多いツールです。

※ツール選定時は、参加人数、CRM/MA連携機能、料金プランを比較し、公式サイトで最新情報を確認してください。(この記事は2025年1月時点の情報です)

ウェビナー開催準備の流れと必要な機材

ウェビナーを成功させるには、企画段階から開催当日までの計画的な準備が必要です。

(1) 企画段階:目的設定とターゲット選定

まず、ウェビナーの目的を明確にします。「契約獲得」を目指すのか、「啓蒙活動」が主眼なのかによって、コンテンツの方向性が変わります。

目的の例:

  • 新規リード獲得(製品紹介、業界トレンド解説)
  • 既存顧客のエンゲージメント向上(活用事例、ベストプラクティス共有)
  • ブランド認知向上(専門家による講演、パネルディスカッション)

次に、ターゲット属性(業界、企業規模、役職、興味関心)を定義します。これにより、集客チャネルやコンテンツ内容を最適化できます。

(2) 準備段階:コンテンツ作成と登録ページ設定

ウェビナーのスライド資料やスクリプトを作成します。BtoBウェビナーでは、「実務で使える資料」や「限定コンテンツ」などの特典を用意すると参加動機が高まります。

HubSpot上で登録ページを作成し、Zoom WebinarやGoToWebinarと連携設定を行います。登録フォームには氏名、メールアドレス、企業名、役職などの項目を設定します。

(3) 必要な機材と環境(回線、カメラ、マイク、照明)

ウェビナーの配信品質を左右する機材は以下の通りです。

必須機材:

  • 高品質な回線: 有線LAN接続が推奨されます。無線Wi-Fiの場合は回線速度を事前にテストしてください。
  • Webカメラ: HD画質(1080p)以上が望ましいです。
  • マイク: ヘッドセットや外付けマイクを使用すると音質が安定します。
  • 照明: 顔が明るく見えるように、正面から照明を当てると効果的です。

あると便利な機材:

  • 予備のPC、スマートフォン(トラブル時のバックアップ用)
  • 有線イヤホン(音声遅延を防ぐ)

(4) リハーサルの重要性と確認項目

本番前に必ずリハーサルを実施し、以下を確認します。

確認項目:

  • 音声・映像の品質(エコー、ノイズ、画質)
  • 画面共有の動作(スライド、デモ画面)
  • インタラクティブ機能(Q&A、投票、挙手)
  • 登録ページとウェビナーツールの連携動作
  • 登壇者間のタイムスケジュール確認

リハーサルで問題が見つかった場合、本番前に対策を講じる時間を確保できます。

集客を成功させる8つの実践ポイント

ウェビナーの成功は集客にかかっていると言われています。計画的な告知と複数チャネルの活用が重要です。

(1) 開催の3〜4週間前から集客を開始

集客は開催の3〜4週間前から開始するのが一般的です。早すぎると忘れられやすく、遅すぎると参加者が予定を確保できないためです。

集客スケジュールの例:

  • 4週間前: 第1回告知メール送信、自社サイト・ブログ告知
  • 2週間前: 第2回リマインドメール送信、SNS告知
  • 1週間前: 第3回リマインドメール送信
  • 前日: 最終リマインドメール送信

(2) メール配信を中心に複数チャネルで告知

BtoBウェビナーにおいて、メール配信は最大の集客経路です。HubSpotのメール配信機能を使って、ターゲットセグメント別にパーソナライズされたメールを送信すると効果的です。

併用すべきチャネル:

  • 自社サイト・ブログでの告知記事掲載
  • SNS(LinkedIn、Twitter、Facebook)での告知投稿
  • プレスリリース配信(業界メディア向け)
  • 既存顧客への個別案内(営業担当経由)

(3) 複数回開催で参加機会を増やす

同じ内容のウェビナーを複数回開催すると、参加者の都合に合わせた選択肢を提供でき、集客数が増える傾向があります。たとえば、午前・午後・夜間の3回開催や、平日・週末の2回開催などが考えられます。

(4) 実務資料や限定コンテンツなどの特典設計

「参加すると実務で使えるテンプレートがもらえる」「限定レポートがダウンロードできる」といった特典を用意すると、参加動機が高まります。

特典の例:

  • チェックリスト、テンプレート、ワークシート
  • 業界レポート、調査データ
  • 録画動画の限定公開
  • 講師への質問権(後日回答)

その他のポイント:

  • タイトルとディスクリプションを明確に(「何を学べるか」を具体的に記載)
  • ランディングページの最適化(登録フォームをシンプルに)
  • 登録完了メールで期待感を醸成(当日のアジェンダ、講師紹介など)
  • SNS広告やリスティング広告の活用(予算がある場合)

※集客施策の効果は業界・企業規模・ターゲット属性により異なります。自社のリード属性を分析しながら最適なチャネルを見極めることが重要です。

開催当日の運営とウェビナー後のフォローアップ

開催当日の運営とウェビナー後のフォローアップは、リードナーチャリングの成否を左右します。

(1) 開催当日のチェックリスト

開始30分前:

  • 機材の最終確認(音声、映像、回線)
  • ウェビナーツールにログインし、設定確認
  • 登壇者全員が接続完了

開始直前:

  • 参加者が入室開始
  • ウェルカムスライドを表示
  • BGMを流す(任意)

開催中:

  • Q&Aやチャットで参加者の質問に対応
  • 時間管理(各セクションの時間を守る)
  • トラブル発生時の対応(予備PCへの切り替えなど)

終了後:

  • お礼の挨拶とアンケート案内
  • 録画の保存と確認

(2) ウェビナー後のお礼メール配信

ウェビナー終了後、できるだけ早く(当日または翌日)お礼メールを送信します。HubSpotワークフローを使えば、参加者リストに自動でメール配信できます。

お礼メールに含めるべき内容:

  • 参加への感謝
  • 資料・録画のダウンロードリンク
  • アンケート回答依頼(任意)
  • 次回ウェビナーや関連イベントの案内

(3) 録画配信とアンケート実施

欠席者や、参加者で再視聴を希望する人向けに録画配信を行います。録画配信は、オンデマンド型のリード獲得施策としても活用できます。

アンケートでは、ウェビナーの満足度、内容の有用性、改善点などをヒアリングします。回答内容をHubSpotのコンタクトプロパティに反映させると、次回の施策設計に活かせます。

(4) リードナーチャリングワークフローの構築

HubSpotワークフローを活用し、参加者属性に応じたリードナーチャリングを自動化します。

ワークフローの例:

  • 参加者(高エンゲージメント): 営業担当にアサイン、個別フォロー
  • 参加者(通常エンゲージメント): 関連資料を配信、次回ウェビナー案内
  • 欠席者: 録画配信、別日程のウェビナー案内
  • 未登録者: リターゲティング広告配信(任意)

ワークフローにより、手動でのフォローアップ作業を削減し、リード育成の効率を高めることができます。

まとめ:HubSpotでウェビナーを成功させるために

HubSpotとウェビナーツールを連携することで、登録・出席情報の自動同期、リードナーチャリングの一貫管理、分析レポートの可視化が実現できます。

ウェビナーを成功させるには、以下のステップが重要です。

実践ステップ:

  • 目的とターゲット属性を明確にする
  • HubSpotと連携するウェビナーツール(Zoom、GoToWebinar、Microsoft Teams等)を選定する
  • 開催の3〜4週間前から集客を開始し、メール配信を中心に複数チャネルで告知する
  • 必要な機材(回線、カメラ、マイク、照明)を準備し、事前にリハーサルを実施する
  • ウェビナー後はお礼メール、録画配信、アンケート実施の3ステップでフォローする
  • HubSpotワークフローでリードナーチャリングを自動化する

ウェビナーは、BtoBマーケティングにおいて有力なリード獲得・育成施策です。HubSpotを活用して、計画的な準備と効果的なフォローアップを実現し、ウェビナーを成功させましょう。

よくある質問

Q1HubSpotでウェビナーを管理するにはどのツールと連携すればよいですか?

A1Zoom Webinar、GoToWebinar、Microsoft Teamsなどが代表的です。登録・出席情報を自動同期でき、HubSpotワークフローでリード育成まで一貫管理が可能です。ツール選定時は、参加人数、CRM/MA連携機能、料金プランを比較し、公式サイトで最新情報を確認してください。

Q2ウェビナー集客で最も効果的なチャネルは何ですか?

A2メール配信が最大の集客経路と言われています。開催の3〜4週間前から複数回送信し、SNS・自社サイト・ブログなども併用すると効果的です。集客施策の効果は業界・企業規模・ターゲット属性により異なるため、自社のリード属性を分析しながら最適なチャネルを見極めることが重要です。

Q3ウェビナー開催に必要な機材は何ですか?

A3高品質な回線、Webカメラ(HD画質1080p以上推奨)、マイク(ヘッドセットや外付けマイク)、照明が基本です。事前にリハーサルを実施し、音声・映像・画面共有の動作確認が必須です。予備のPCやスマートフォンを用意しておくと、トラブル時のバックアップになります。

Q4ウェビナー後のフォローアップはどう進めればよいですか?

A4お礼メール、録画配信、アンケート実施の3ステップが基本です。お礼メールは当日または翌日に送信し、資料・録画のダウンロードリンクを含めます。HubSpotワークフローで参加者属性に応じた育成施策を自動化すると効果的です。

B

B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

「B2Bデジタルプロダクト実践ガイド」は、デシセンス株式会社が運営する情報メディアです。B2Bデジタルプロダクト企業のマーケティング・営業・カスタマーサクセス・開発・経営に関する実践的な情報を、SaaS、AIプロダクト、ITサービス企業の実務担当者に向けて分かりやすく解説しています。