営業テクニック10選|受注率を上げる実践的スキルと心理学的アプローチ

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/6

営業テクニックとは?

営業活動で受注率を上げたいけれど、「どうすれば商談がうまくいくのか」「トップセールスはどんなテクニックを使っているのか」と悩んでいませんか?

営業テクニックとは、営業活動の成果を高めるための手法やコツです。心理学テクニック、コミュニケーション技術、プロセス管理などを含みます。ただし、テクニックは手段であり、顧客への誠実な姿勢が前提です。

この記事では、B2B企業の営業担当者に向けて、段階別の営業テクニック10選、心理学的アプローチ、トップセールスの成功法則を詳しく解説します。

この記事のポイント:

  • 営業テクニックは事前準備・ヒアリング・提案・クロージング・フォローアップの段階別に習得する
  • 心理学的アプローチ(好意の返報性、単純接触効果等)を活用して提案の説得力を高める
  • トップセールスは明確な目標設定、顧客との信頼関係構築、準備・情報収集の徹底を実践している
  • テクニックだけに頼ると信頼を損なうため、顧客への誠実な姿勢が最も重要
  • 基本テクニックの習得は3-6ヶ月、トップセールスになるには2-3年が目安

(1) 営業テクニックの定義

営業テクニックとは、営業活動の成果を高めるための手法やコツです。GENIEE「営業に必要とされる9つのスキルとスキルアップを目指す方法とは」によれば、営業に必要な主要スキルはコミュニケーション能力、ヒアリング能力、クロージング能力の3つとされています。

これらのスキルを高めるために、心理学テクニック、質問技法、プロセス管理などの具体的なテクニックが活用されます。

(2) テクニックと誠実さのバランス

営業テクニックは手段であり、顧客への誠実な姿勢が前提です。心理学テクニックに頼りすぎると顧客に見透かされるため、自然な使い方が重要とされています。

テクニックだけに頼ると信頼を損ない、長期的には逆効果になります。顧客の気持ちを第一に考え、誠実な対応を心がけましょう。

段階別営業テクニック10選

営業活動は、事前準備→ヒアリング→提案→クロージング→フォローアップの段階に分けられます。各段階で効果的なテクニックを紹介します。

(1) 事前準備のテクニック(顧客リサーチ、業界・経営状況の把握)

商談先の業種・規模・経営状況をリサーチする

Sansan「営業活動のコツとは?プロセスごとのコツや営業の質を高めるポイントを解説」によれば、商談先の業種・規模・経営状況をリサーチし、顧客の現状や課題を事前に把握することが重要です。

具体的には:

  • 企業の公式サイト、IR情報、ニュースリリースを確認
  • 業界動向、競合他社の動きを調査
  • SNS、ビジネスメディアで企業の最新情報を収集

事前準備により、顧客の課題に合わせた提案が可能になります。

(2) ヒアリングのテクニック(聞き上手になる、オープンクエスチョン活用)

話し上手より聞き上手になる

営業では話し上手より聞き上手になることが重要です。相手の反応を見ながら自然な速さで話し、顧客の言葉に耳を傾けましょう。

オープンクエスチョンを活用する

オープンクエスチョン(「どのような課題がありますか?」「どういう状況でしょうか?」等)を活用して、顧客の本音を引き出します。クローズドクエスチョン(「はい/いいえ」で答えられる質問)だけでは、深い課題理解はできません。

(3) 提案のテクニック(顧客課題に基づく提案、確度の高い顧客への集中)

顧客課題に基づく提案を行う

ヒアリングで把握した顧客課題に基づき、自社製品・サービスがどう解決できるかを具体的に提案します。製品説明ではなく、顧客のメリットを中心に伝えましょう。

確度の高い顧客に優先して営業を行う

Sansan「営業活動のコツとは?」によれば、確度の高い顧客に優先して営業を行い、購入可能性が高い顧客にリソースを集中することが重要です。

リード管理ツールやSFAを活用して、確度の高い顧客を可視化しましょう。

(4) クロージングのテクニック(適切なタイミングでの決断促進)

適切なタイミングで決断を促す

クロージングは、商談を成約に導く最終段階での交渉力・決断促進力です。顧客が前向きなサインを示したタイミング(「価格は?」「導入期間は?」等の質問)で、適切に決断を促しましょう。

具体的には:

  • 「ご検討状況はいかがでしょうか?」と進捗を確認
  • 「○○日までに決定いただければ、△△の特典をご用意できます」と期限を提示
  • 顧客の懸念点を解消し、次のステップを明確にする

(5) フォローアップのテクニック(雑談で距離を縮める、定期的な接触)

雑談を活用して相手との距離感を縮める

営業トークだけでなく雑談を活用して相手との距離感を縮め、顧客の気持ちを第一に考えることが重要です。商談の冒頭や終わりに、業界の最新ニュース、趣味、地域の話題などを話すことで、親近感を醸成できます。

定期的な接触を維持する

単純接触効果(後述)により、接触回数が増えることで好意を抱きやすくなります。商談後も定期的にメール、電話、訪問でフォローアップし、関係を維持しましょう。

営業で使える心理学的アプローチ

Salesforce「営業に使える心理学テクニック10選!信頼と成約を勝ち取るコツ」によれば、営業活動に心理学を取り入れることで、提案内容の説得力が高まり、成約率の向上が期待できます。

(1) 好意の返報性

相手から好意を受けると、こちらも好意を返したくなる心理効果

好意の返報性とは、相手から好意を受けると、こちらも好意を返したくなる心理効果です。営業では丁寧な対応や有益な情報提供で活用します。

具体例:

  • 商談前に業界レポートや有益な情報を無償提供する
  • 顧客の課題解決に役立つ他社事例を紹介する
  • 小さな依頼(「5分だけお時間をいただけますか?」)から始める

(2) 単純接触効果

接触回数が増えることで好意を抱きやすくなる心理効果

単純接触効果とは、接触回数が増えることで好意を抱きやすくなる心理効果です。定期的なフォローアップで活用します。

具体例:

  • 週1回のメール配信(業界ニュース、製品アップデート等)
  • 月1回の訪問・電話フォロー
  • SNSでの定期的な情報発信

ただし、過度な接触は逆効果になるため、頻度とタイミングに注意が必要です。

(3) ドア・イン・ザ・フェイス

最初に大きな要求をして断られた後、小さな要求を受け入れてもらいやすくする心理テクニック

ドア・イン・ザ・フェイスとは、最初に大きな要求をして断られた後、小さな要求を受け入れてもらいやすくする心理テクニックです。

具体例:

  • 「年間契約をご検討いただけますか?」→断られる→「では、まず3ヶ月のトライアルはいかがでしょうか?」
  • 「全社導入をご検討いただけますか?」→断られる→「では、まず1部門からスタートしませんか?」

(4) フット・イン・ザ・ドア

小さな要求から始めて徐々に大きな要求を受け入れてもらう心理テクニック

フット・イン・ザ・ドアとは、小さな要求から始めて徐々に大きな要求を受け入れてもらう心理テクニックです。

具体例:

  • 「まず資料をお送りしてもよろしいでしょうか?」→「5分だけお時間をいただけますか?」→「デモをご覧いただけますか?」→「トライアルをご検討いただけますか?」

(5) ハロー効果とメラビアンの法則

ハロー効果: ある1つの優れた特徴により、全体が優れていると認識される心理効果です。営業では、第一印象(服装、話し方、名刺等)を重視しましょう。

メラビアンの法則: コミュニケーションにおいて、視覚情報(見た目、表情、ジェスチャー)が55%、聴覚情報(声のトーン、速さ)が38%、言語情報(話の内容)が7%の影響を与えるとされる法則です。内容だけでなく、話し方や態度も重要です。

トップセールスが実践する成功法則

エクサウィザーズ「トップセールスになる方法とは?15の成功法則と習得に必要なステップを紹介」によれば、トップセールスとは「営業売上が連続して1位または上位に位置する営業担当者」で、短期的な売上1位ではなく、長期的な成果が評価されるポジションです。

(1) 明確な目標設定

トップセールスは明確な目標を設定し、高い目標に粘り強く取り組みます。具体的には:

  • 月次・四半期・年間の受注目標を数値化
  • 目標達成に必要な行動量(訪問件数、商談件数等)を逆算
  • 進捗を週次で振り返り、必要に応じて軌道修正

(2) 顧客との信頼関係構築

セレブリックス「わずか2年でトップセールスに上り詰めた営業が実践した21のコツ」によれば、トップセールスの成功の秘訣は、顧客との信頼関係の構築です。

具体的には:

  • 顧客の課題を深く理解し最適な提案をする
  • 約束を守り、誠実に対応する
  • 顧客の成功を第一に考える(短期的な売上ではなく、長期的な関係)

(3) 準備・情報収集の徹底

トップセールスは準備・情報収集を怠りません。商談前に:

  • 顧客企業の事業内容、業界動向、競合他社を調査
  • 過去の商談履歴、顧客の関心事を確認
  • 提案資料、デモ環境を事前準備

(4) 顧客課題の深い理解

トップセールスは、顧客の課題を表面的ではなく深く理解します。「なぜその課題が生じているのか」「解決できないとどうなるのか」「本当に解決したいのか」を掘り下げます。

(5) 継続的な自己改善

GENIEE「営業に必要とされる9つのスキルとスキルアップを目指す方法とは」によれば、営業スキル向上には謙虚な姿勢、自己分析、知識共有、セミナー参加、目標設定、他者からのアドバイスが効果的です。

トップセールスは失敗を恐れずに経験を積み、同じ失敗を繰り返さないよう原因を冷静に振り返ります。

営業でよくある失敗とその対策

営業幹事「新人営業によくある失敗とは?失敗事例や原因、乗り越え方まで紹介」によれば、新人営業によくある失敗はスケジュール管理ミス、報連相不足、ビジネスマナー違反が主要原因とされています。

(1) スケジュール管理ミス(対策:管理ツール活用)

失敗例: 商談時間を間違える、訪問先を忘れる、期限を守れない

対策: SFAやカレンダーツールを活用し、スケジュールを可視化・共有する。前日にリマインダーを設定し、ダブルチェックを徹底する。

(2) 報連相不足(対策:チーム内の情報共有徹底)

失敗例: 商談内容を上司に報告しない、トラブルを隠す、チーム内で情報共有しない

対策: 商談後すぐに報告する習慣をつける。トラブルは早めに相談し、チーム全体で解決策を検討する。

報連相(報告・連絡・相談)は営業活動における情報共有の基本です。

(3) ビジネスマナー違反(対策:基本マナーの再確認)

失敗例: 名刺交換のマナー違反、メール返信遅延、言葉遣いの誤り

対策: ビジネスマナーの基本を再確認し、分からないことは先輩に聞く。メールは24時間以内に返信するルールを設ける。

(4) 心理学テクニックの露骨な使用(対策:自然な使い方)

失敗例: 心理学テクニックを露骨に使い、顧客に見透かされる

対策: テクニックは自然に使い、顧客への誠実な姿勢を忘れない。テクニックだけに頼らず、顧客の課題解決を第一に考える。

まとめ:営業テクニック習得のステップ

営業テクニックは、事前準備・ヒアリング・提案・クロージング・フォローアップの段階別に習得します。心理学的アプローチ(好意の返報性、単純接触効果等)を活用することで、提案の説得力を高めることができます。

トップセールスは明確な目標設定、顧客との信頼関係構築、準備・情報収集の徹底、継続的な自己改善を実践しています。

次のアクション:

  • 自分の営業プロセスを振り返り、改善ポイントを特定する
  • 心理学テクニックを1つ選び、次の商談で実践してみる
  • 顧客リサーチの時間を商談前に30分確保する
  • 先輩営業やトップセールスに同行し、テクニックを学ぶ
  • 営業スキル向上のためのセミナーや研修に参加する

営業テクニックを習得して、受注率向上と顧客との信頼関係構築を実現しましょう。

※基本テクニックの習得は3-6ヶ月、トップセールスになるには継続的な実践と自己改善が必要で、2-3年が目安とされています。

よくある質問

Q1営業テクニックだけで成果は出る?

A1テクニックは手段であり、顧客への誠実な姿勢が前提です。テクニックだけに頼ると信頼を損ない、長期的には逆効果になります。顧客の課題解決を第一に考え、誠実な対応を心がけましょう。

Q2営業テクニックは業界によって違う?

A2基本的なテクニック(ヒアリング、心理学的アプローチ等)は共通ですが、商材特性・顧客層・商談期間によって最適な手法は異なります。自社の営業スタイルに合わせてテクニックを選択しましょう。

Q3初心者が最初に学ぶべきテクニックは?

A3ヒアリング力(聞き上手になる)と事前準備(顧客リサーチ)が最優先です。心理学テクニックは基本を習得してから活用することで効果が高まります。

Q4営業テクニックの習得にどのくらいかかる?

A4基本テクニックは3-6ヶ月で習得可能ですが、トップセールスになるには継続的な実践と自己改善が必要で、2-3年が目安とされています。焦らず、着実にスキルを磨きましょう。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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