商談営業の進め方|準備から受注までの5ステップとコツを徹底解説

著者: B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部公開日: 2025/12/6

商談営業とは?

営業活動で「商談がうまくいかない」「どう進めれば受注につながるのか」と悩んでいませんか?

商談とは、営業担当者と顧客が価格や納期などの契約内容について直接相談し、契約締結を目的とした交渉や相談の場です。営業は見込み客の開拓から関係構築、提案活動など幅広いプロセス全体を指し、商談は営業の一工程で契約合意に至るまでのフェーズとされています。

この記事では、B2B企業の営業担当者に向けて、商談の準備から受注までの5ステップと成功のコツを詳しく解説します。

この記事のポイント:

  • 商談は契約締結を目的とした交渉の場で、営業の一工程である
  • 商談の平均成約率は30%程度と言われている
  • 商談の5ステップ:事前準備→アイスブレイク→ヒアリング→提案→クロージング
  • 商談の成功を左右するのは事前準備や段取り
  • 最初から売り込むのではなく、まずヒアリングから始めることが重要

(1) 商談の定義

商談とは、営業担当者と顧客が価格や納期などの契約内容について直接相談し、契約締結を目的とした交渉や相談の場です。Salesforce「商談とは?営業・打ち合わせとの違いや流れ、成功のポイントを解説」によれば、商談は「相手の話を聞いて、今抱えている課題を解決できるものを提案する」目的でセッティングされた場です。

(2) 商談と営業・打ち合わせの違い

営業(Sales):

  • 見込み客の開拓から関係構築、提案活動など幅広いプロセス全体を指す
  • リード獲得→育成→商談→受注→フォローまでの一連の流れ

商談(Business Negotiation):

  • 営業の一工程で契約合意に至るまでのフェーズ
  • 成約を目的とした相談・話し合いの場

打ち合わせ(Meeting):

  • 成約後のアフターフォロー・進捗確認の場
  • プロジェクト進行中の定例会議等

(3) 商談の平均成約率(30%程度)

平均的な商談化率は30%程度と言われています。ただし、商談の成約率は業界・商材・営業プロセスによって大きく異なります。BtoB企業の複雑な商材では成約率が低くなる傾向があり、BtoC商材では高くなる場合もあります。

商談の5ステップと進め方

Mazrica「商談の進め方|BtoB営業の基本フローと成功させる5つのコツ」、イノベーション「【図解】営業商談の流れとは?進め方、やるべきことを初心者向けに解説」によれば、商談の基本的な流れは以下の5ステップです。

(1) ステップ1:事前準備(ターゲット選定、市場調査、競合調査、ゴール設定)

商談の成功を左右するのは事前準備や段取り

商談の成功を左右するのは事前準備や段取りです。ターゲット選定、市場調査、競合調査を徹底しましょう。

事前準備のチェックリスト:

  • 顧客企業の基本情報(業種、規模、事業内容、最近のニュース)
  • 顧客の課題仮説(業界動向から推測される課題)
  • 競合調査(既存の導入ツール、検討中のツール)
  • 商談のゴール設定(受注、次回商談設定、見積提示等)
  • 提案資料・デモ環境の準備

商談のゴールを事前に決めておく

商談のゴールを事前に決めておくことで、商談中に話の方向がブレて無駄な時間を過ごすリスクを減らせます。初回商談なら「次回商談の設定」、2回目以降なら「見積提示」「契約締結」等、段階に応じたゴールを設定しましょう。

(2) ステップ2:アイスブレイク(第一印象、挨拶、雑談で距離を縮める)

挨拶は第一印象が数秒で決まる

挨拶は第一印象が数秒で決まるため、商談の成否に大きく影響します。以下のポイントを押さえましょう:

  • 笑顔で挨拶、アイコンタクト
  • 名刺交換のマナー(相手より低い位置で受け取る、両手で渡す)
  • 時間を作っていただいたことへの感謝

アイスブレイクで距離を縮める

アイスブレイクとは、商談の冒頭で緊張をほぐし、顧客との距離を縮めるための雑談です。業界の最新ニュース、天候、オフィスの雰囲気等、相手が答えやすい話題を選びましょう。

(3) ステップ3:ヒアリング(顧客課題の把握、SPINメソッド活用)

まずヒアリングから始めることが重要

SORA1「営業の基本『商談』とは?流れや成果を上げるコツを徹底解説」によれば、商談は「相手の話を聞いて、今抱えている課題を解決できるものを提案する」目的でセッティングされた場であり、まずヒアリングから始めることが重要とされています。

最初からサービスの売り込みから入ると押し売りのような印象を与えるため、避けましょう。

SPINメソッドを活用

SPINメソッドとは、4種類の質問(Situation, Problem, Implication, Need-payoff)を通じて顧客の潜在ニーズを引き出す手法です:

  • Situation(状況質問): 「現在、どのような方法で営業活動を行っていますか?」
  • Problem(問題質問): 「その方法で困っていることはありますか?」
  • Implication(示唆質問): 「その問題が解決されないと、どのような影響がありますか?」
  • Need-payoff(解決質問): 「もしその問題が解決されたら、どのようなメリットがありますか?」

(4) ステップ4:提案(顧客課題に基づく提案、押し売り回避)

顧客課題に基づく提案を行う

ヒアリングで把握した顧客課題に基づき、自社製品・サービスがどう解決できるかを具体的に提案します。製品説明ではなく、顧客のメリットを中心に伝えましょう。

提案のポイント:

  • 顧客課題を最初に確認(「先ほどのヒアリングでは〇〇という課題をお伺いしましたが、こちらで合っていますか?」)
  • 課題解決のアプローチを提示
  • 自社製品・サービスの導入効果を具体的に説明(コスト削減、効率化、売上向上等)
  • 導入事例を紹介(同業種・同規模企業の成功事例)

(5) ステップ5:クロージング(契約締結、次回アポ取得)

適切なタイミングで決断を促す

クロージングは、商談の最終段階で契約を締結するプロセスです。顧客が前向きなサイン(「価格は?」「導入期間は?」「他社の導入事例は?」等の質問)を示したタイミングで、適切に決断を促しましょう。

次回アポを取るコツ:

  • 商談終了時に次のステップ(検討期間、決裁プロセス等)を確認
  • 具体的な日程を提案(「来週の火曜日15時はいかがでしょうか?」)
  • 曖昧な「また連絡します」は避ける

各ステップでの成功のコツ

Magic Moment「【商談を成功させるコツ】優秀な営業が必ず意識しているテクニックを紹介」、CLF PARTNERS「営業の初回商談の極意|成功させる8つのコツと進め方を具体的に解説」によれば、以下のコツが重要です。

(1) 事前準備のコツ(ロールプレイング、仮説構築)

ロールプレイングで実践練習

ロールプレイングは商談の実践的な練習方法として効果的です。仮説に基づいた練習を行うことで、実際の商談での対応力が向上します。

具体的には:

  • 同僚と役割分担(営業役・顧客役)
  • 事前に構築した課題仮説に基づくヒアリング練習
  • 想定される質問・反論への対応練習

(2) ヒアリングのコツ(アクティブリスニング、聞き上手になる)

優秀な営業は聞き上手

Magic Moment「【商談を成功させるコツ】」によれば、優秀な営業は商談中に優れた聞き手であり、アイコンタクトとアクティブリスニングを通じて顧客の関心を示すとされています。

アクティブリスニングとは、相手の話を積極的に聞き、理解を示すコミュニケーション手法です:

  • 相手の言葉を繰り返す(「〇〇という課題があるのですね」)
  • 質問で深掘りする(「それはなぜでしょうか?」「具体的にはどのような状況ですか?」)
  • 相槌・頷きで関心を示す

(3) 提案のコツ(顧客メリット重視、資料の見せ方)

顧客メリットを明確に

提案資料は、顧客課題を起点に構成し、顧客メリットを明確にしましょう。製品機能の羅列ではなく、「この機能により、御社の〇〇という課題が解決され、△△というメリットが得られます」と伝えます。

(4) クロージングのコツ(適切なタイミング、次のステップ明確化)

次のステップを明確にする

クロージング時には、次のステップ(検討期間、社内稟議、決裁プロセス等)を明確にしましょう。顧客が「検討します」と言った場合、「いつまでに決定されますか?」「決定に必要な情報はありますか?」と確認します。

商談でよくある失敗と対策

よくある失敗パターンと対策を紹介します。

(1) 最初から売り込んでしまう(対策:まずヒアリング)

失敗例: 挨拶後すぐに製品説明を始め、顧客の課題を把握しないまま提案する

対策: まずヒアリングから始め、顧客の課題を理解した上で提案する。最初から売り込むと押し売りのような印象を与えます。

(2) 事前準備不足(対策:徹底した事前リサーチ)

失敗例: 顧客企業の基本情報を調べず、業界動向も把握していない

対策: 商談前に顧客企業の公式サイト、IR情報、ニュースリリース、業界動向を調査し、課題仮説を構築する。

(3) 挨拶での第一印象ミス(対策:基本マナーの再確認)

失敗例: 名刺交換のマナー違反、挨拶が暗い、時間に遅れる

対策: ビジネスマナーの基本を再確認し、笑顔で挨拶、時間厳守を徹底する。

(4) 商談後のフォロー不足(対策:迅速な御礼・資料送付)

失敗例: 商談後に御礼メールを送らない、約束した資料を送り忘れる

対策: 商談当日中に御礼メール、翌営業日までに資料送付を徹底する。

オンライン商談の注意点

2024年は商談獲得自動化ツールの導入が進んでおり、オンライン商談が普及しています。オンライン商談特有の注意点を紹介します。

(1) アジェンダ(議題)の事前共有

オンライン商談では、アジェンダ(議題)の事前共有が重要です。商談の目的・所要時間・議論するポイントを事前にメールで共有しましょう。

(2) スクリーン共有に最適化された資料準備

オンライン商談ではスクリーン共有で資料を提示するため、シンプルで読みやすいデザインが効果的です。文字サイズは大きめ、図表は見やすく配置します。

(3) 通信環境・機材の事前確認

商談開始前に通信環境(Wi-Fi、有線LAN)、機材(マイク、カメラ、画面共有)を確認しましょう。トラブルで商談開始が遅れると第一印象が悪くなります。

(4) アイコンタクトの工夫

オンライン商談では、カメラを見ることでアイコンタクトを表現できます。画面だけを見るのではなく、時々カメラを見て話しましょう。

まとめ:商談の成約率を上げるために

商談は契約締結を目的とした交渉の場で、営業の一工程です。商談の平均成約率は30%程度と言われており、成功を左右するのは事前準備や段取りです。

商談の5ステップ(事前準備→アイスブレイク→ヒアリング→提案→クロージング)を理解し、各ステップでのコツを実践しましょう。最初から売り込むのではなく、まずヒアリングから始めることが重要です。

次のアクション:

  • 次回商談の事前準備チェックリストを作成する
  • ロールプレイングで商談の実践練習を行う
  • SPINメソッドを活用したヒアリング質問を準備する
  • 商談後のフォローアップ(御礼メール・資料送付)を徹底する
  • オンライン商談の場合、アジェンダを事前共有し、通信環境を確認する

商談の進め方を改善して、成約率向上を実現しましょう。

※商談の進め方や成功のコツは業界・商材・顧客のタイプによって異なる可能性があります。自社の営業スタイルに合わせて調整してください。

よくある質問

Q1初回商談での話し方のコツは?

A1最初から売り込まず、まずアイスブレイク→ヒアリングから始めましょう。顧客の課題を理解した上で提案することが重要です。最初から製品説明を始めると押し売りのような印象を与えます。

Q2提案資料の作り方のポイントは?

A2顧客課題を起点に構成し、顧客メリットを明確にしましょう。製品機能の羅列ではなく、「この機能により、御社の課題が解決されます」と伝えます。オンライン商談ならスクリーン共有に最適化したシンプルなデザインが効果的です。

Q3見積提示のタイミングはいつ?

A3顧客課題とソリューションの価値を十分に理解してもらった後が適切です。提案の説得力が高まってから提示することで、価格交渉がスムーズになります。

Q4次回アポを取るコツは?

A4商談終了時に次のステップ(検討期間、決裁プロセス等)を確認し、具体的な日程を提案しましょう(「来週の火曜日15時はいかがでしょうか?」)。曖昧な「また連絡します」は避けてください。

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B2Bデジタルプロダクト実践ガイド編集部

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